企業の過剰防衛反応がもたらしたもの

(かわせみ亭コラム#12)
 人間の孤立化が進めば組織の孤立化も進み、個人も法人も幼弱化し、過剰な自己防衛に走ってしまう。
企業の過剰防衛反応の一つが、金として現れてきたものが406兆円にも積みあがった企業の内部留保金であり、雇用圧縮として現れてきたものが2016万人もの非正規労働者や60万人もの若年無業者や208万人もの完全失業者であり、それらの民力衰退の結果もたらされたものが、216万人もの生活保護受給者であり、100万人ものうつ病患者であり、3万人もの自殺者であり、12万人もの不登校児童生徒なのであろう。単純合計をすると、2615万人もの犠牲者を出しているのである。日本の人口一億二千八百五万人の約20%もの人々が虐げられた状態に陥っていることになる。総世帯数5195万の約50%、半分の世帯に必ず一人は犠牲者を抱えていることになる。実に恐ろしい数字ではなかろうか。
データ出典
・内部留保金;財務省「法人企業統計」2016年度
・非正規労働者数、完全失業者数;総務省「労働力調査」2016年度
・若年無業者数;総務省「労働力調査」2013年度
・生活保護受給者数;厚生労働省 平成26年10月20日
・うつ病患者数、自殺者数;厚生労働省 平成20年データ
・不登校児童生徒数;文部科学省 平成28年10月27日
・日本国人口、総世帯数;国勢調査2010年

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