幼弱化が不安を増幅させ過剰反応を招く

(かわせみ亭コラム#11)
 日本人は集団としてまとまりをもっている状態においては非常に強固で効率性に富み、柔軟な思考および自律的な行動を発揮するものであるが、一たび孤立分断化された「個」あるいは「孤」の状態では、一気にその幼弱性を露呈させてしまう傾向が強いのである。それは個人においても組織においても同様である。その幼弱性により、不安やリスクに直面した場合にとる態度は極端に防衛的な思考や行動であったり、極端に臆病な態度であったり、その代償行為としての無意味な行動の繰り返しであったり、逆にとっぴで過激な行動であったりする。いずれも自滅的行為に走り勝ちなのである。太平洋戦争や近年における日本の組織の数々の失敗はこのことを強く示唆している。

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