プロマネ亭コラム#2

仕様の全体像および主要仕様の把握は設計工程の前に済ませておくこと

 優れた開発者における開発工程ごとの時間の使い方は、初期工程に重く、後になるに従って軽くなっています。さらに開発すべき対象をどれだけ正確に把握しているか、さらにどれだけ早く把握しているかが勝負の分かれ目となります。この勝負は見積り時および要件定義工程においてほぼ決定しているでしょう。プロジェクトを成功させる要因の重さは、”何を作るのか”が分かることで六割、”どのように作るのか”が分かることで三割、その他要因で一割程度だと思われます。
 これらの事実を直感的に理解している開発者は見積り時において、仕様の全体像の把握および主要な仕様の把握に全力を上げています。これができれば妥当な見積りが可能となり、基本設計の概要を描くことも可能になります。要するに、進むべき地図を先に明確に描いておくのか、それとも迷いながら進むべき道を探すのかの違いです。どちらが早くしかも正確に目標に到達できるかは一目瞭然です。

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