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無人島で(29)

 無人島に行ってみたい。誰しも一度はそう思うのではないだろうか。都会の慌ただしさに辟易しているとか、良好な人間関係を構築する過程の精神疲労とか、四方八方をカバディの選手団に囲まれているなど、そういう負の感情から生まれる気持ちだけでなく、大自然への畏敬や憧れ、好奇心から来る冒険心などの正の感情からも辿り着く願望の一つなのではないだろうか。少年少女から中年老年までの全ての世代が、一年に一度、ほんのひと時は無人島のことを考える。いや考えるだけでは飽き足らず、無人島に行くなら何を持って行くかという問いかけまでしているものもいるはずだ。

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この連載は±3落語会事務局のウェブサイトにて掲載されているものです。 https://pm3rakugo.jimdofree.com