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花火

私は父親似です。
snap cameraというソフトで顔を男性に変えてみたら、若い頃の父にそっくりで本当に驚きました。

色が白くて目が茶色くて、ガタイもいいので、ちょっと外人ぽく見えます。第一印象も厳しい感じなので、ちょっと話しかけにくい感じ。通勤に車を使っていたので、夜中に検問に遭遇することもあったそう。

車を止めた後、窓は必要以上開けない。
ジロリと警察官を見ると、若い警察官は困った感じで

えーっと、えーっと、、、ドライバーズペーパープリーズ

と完全に父を外人と間違えてる。
険しい表情のまま免許証を差し出すと、日本人だということが分かり

ご苦労様です

と恥ずかしそうに言われたことが3度もある、とこれも繰り返し聞かされたなぁ。ってか、ドライバーズペーパーってそもそも英語も間違えてるし。
若い警察官にとっては、緊張の時間だったんだろう。

ユーモアも持ち合わせている人でした。マメで子煩悩で、今では見かけなくなった近所のうるさい親父的な一面も持ち合わせてた。

夏休みに大量の花火を買ってくれて家の前でやっていると、近所の子供達も集まってきて、みんなに花火やらせてたなぁ。手持ちじゃない花火もやったりして、近所の人達も楽しみにしていたんじゃないかな。

そうかと思えば、お向かいに住んでいる家族の息子さんがバイクにはまり、休みの日にエンジンを吹かしていた時には、散々家の中で「うるさい!」と言っただけでなく「ちょっと話してくる」と出て行き、母とヒヤヒヤしながら成り行きを見守った事もあったっけ。ちゃんと分ってくれたよと、穏やかに、むしろ機嫌よく帰ってきた父の事を覚えている。

あの頃の父は、今の私と同じくらいの年齢だろうか。
器の違いを感じる。

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