【演劇ワークショップ】稽古場日誌⑦

【演劇ワークショップ】play room第3期
稽古場日誌
「役者とは、演技とは」
第7回 脚本


ワークショップ終わってから、少し間が開きましたが、ワークショップ継続しております。

今回少し書くのに考えてしまったところがあってなかなか書くの時間がかかりました。

今回の課題脚本は
リリアン・ヘルマン作
「子供の時間」
と言う古典とまでは行かないけど、少し前の作品。
子供達(というより1人の子供に)翻弄される大人の物語。

正直苦手な作品だ。
昔の作品だが、心情的には今でもしっかり通用するし、古典的な所も若干はあるが、それは言葉の使い方の問題であって、各キャラクターしっかり描かれているし、ストーリーも秀逸だ。
だが。
私は苦手だ。好きに慣れないな、と初見の感想。
とにかく救いのない話に私は思えた。誰も幸せになれない。
重いか重くないかで言えば重いなだが、それを重く書いていない所もスッキリとせず、読むのが辛いとは言い過ぎだが、読み進めずらい作品だった。そして、各キャラクターの心情は読み取れるが、感情移入しずらい言葉遣いやシーンが多くて、苦手でもあり難しい脚本だと思ってる。
しかしワークショップの課題をこなすためには1度ならず、何度でも読まなければ理解が深まらず、また課題をこなすには脚本を紐解かねばならないところもあり、そして苦手だと言う意識も手伝って、なかなか苦戦していた。

ワークショップ前のある日。
とてつもなく眠いのだが寝付けない日があった。
どうしても眠れない。ふと脚本を手に取って読んでみた。どうせ眠れないのだし、それならと読む。
頭は眠たいからほぼ働いておらず、読むと言うより字を追いかける感じで読んでいた。
眠気の中の脚本読み。
その時の脚本読みは、何故か苦手意識もなく、難しく感じることなく、各キャラクターの心情がストーレトに入ってきた。眠過ぎて頭が働いていないのもあったかもしれないが、ただただ脚本に描かれているキャラクターの感情が読み取れた。いや、実際は頭が働いてないから読み取れてもいないのだが、感情移入とまではいかないが、素直に読めた。
読み終えて深い睡魔に襲われてそのまま落ちるように眠った。

翌日仕事帰りにお茶しながら再度「子供の時間」を読んでみたら、昨日と変わらず、素直に読めた。
そこには苦手意識も難解さも感じず、ただただキャラクターを追っていた。感情を、心情を、追いかけていた。

なんだったんだろう。今までの苦手意識や難解さを感じる何かは。
何処に行ったんだろう。

それ以降読むことに躊躇いも躊躇もなく素直に読める。
なんなら、各キャラクターが愛おしくも思える。

自分で言語化するのが難しい。
だが、感覚としては何も考えずに読めたのが、苦手意識等をとっぱらったんだと思う。
ちょっと違いかもしれない、いや、そうかもしれない。

これでようやく前向きにワークショップの課題にも取り組める。
この脚本で残り4ヶ月ワークショップを取り組む。

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