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1.「3776(ミナナロ)」を聞かない理由はない!

さて、今回から、私、Web based musicianであるDJ.プラグマティクスが個人的に好きなアルバムやミュージシャンを紹介するマガジン「DJ.プラグマティクスの偏好音楽」を始めました。The Jazztechnoiseというユニットを組んでいることからもお分かりの通り、基本的にはジャズやテクノやノイズが好きなのですが、このマガジンでは敢えて違うジャンルから積極的に取り上げていきたいと思います。

ということで、記念すべき第1回目にお勧めするアーティストはこちら。「井出ちよの」こと「3776(ミナナロ)」、あるいは「3776(ミナナロ)」こと「井出ちよの」です。

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2022年3月7日に放送されたAbema TVの『火曜the night』に登場し、強烈なインパクトを残したかと思いきや、その3日後の3月10日にはDommueで放送された「「DOMMUNE RADIOPEDIA」〜超文化大百科!! SEASON3」で掟ポルシェさんが大絶賛するなど、なぜか2022年3月上旬に一気に一部好事家の間で知名度を上げた「3776(ミナナロ)」ですが(実は、私もそこで知った一人です)掟さんがそこまで言うならと買ってみた上の2枚のアルバムがとにかくすごい!アイドルのアルバムではなく、DJミックスアルバムであり、優れたコンセプトアルバムでした。一応、「3776(ミナナロ)」というのはグループ名で、現在のところ「井出ちよの」氏がその唯一のメンバーなので「3776(ミナナロ)」=「井出ちよの」となっているようなのですが、私の理解では「3776(ミナナロ)」はグループというよりもプロデューサーである石田彰氏が統括している一種のプロジェクトなのでしょう(実際、「井出ちよの」は「井出ちよの」名義でのソロアルバムも出していますし、過去には他のグループにも参加していたこともあるとのこと)。そしてこの石田彰氏、まさに隠れた天才です。そしてそうであるからこそ、手を広げず、有名にもならず、あまりお金にもならないでしょうがこれからも基本的に「3776(ミナナロ)」一本でやってほしい!我々せこせこと音楽をやっている者の鑑です!

で、とにかくその音楽ですが、先ほどコンセプトアルバムという言い方をしましたが、「3776を聞かない理由があるとすれば」は富士山を1合目から山頂まで登る、それを音楽と語りで紹介する、という作りになっっています。そう、もうお気づきでしょうが「3776」は富士山の高さで「3776(ミナナロ)」は富士山のご当地アイドル、というコンセプトなのです。そして、次の「歳時記」は今度は富士山周辺の地域の1年を歌でつないでいるアルバムです。しかもどちらもかっこいいキレキレのリミックスなのです。「井出ちよの」氏の元気で明るい声もいいが、バックの演奏もすごい!

なお、先に「現在のところ「井出ちよの」氏がその唯一のメンバー」と書きましたが、過去には「井出ちよの」氏が静岡側、もう一名の子(元Peach sugar snowの広瀬愛菜さんとのこと)が山梨側として2人で活動していた時期もあったようです。そして、この2名での活動もまた想定の斜め上で、2名が別々に曲を歌う、そしてそれらはもちろんそれぞれに楽しめるし、両方を同時に聞いても楽しめる(ちゃんとした曲になる)という作りになっています。それぞれのミニアルバムと両方をリミックスしたミニアルバムも出ています。これも思わず3枚ともすべて買ってしまいましたが、超おすすめです。まずは「静岡版」「山梨版」をそれぞれ聞いたうえで、「Link Mi」を聞いてください。そのそれぞれのすごさにぶっ飛ばされます。さらに「静岡版」「山梨版」それぞれにインストルメンタルバージョン(決してカラオケバージョンなどではない!)も入っています。どうぞ、ご自由にリミックスしてください。このCDをサンプルCDとして使ってくださいというメッセージがビンビンに伝わってきます。DJ、リミックスしている側からすると「分かってるわー」という感じです。

さて、そうなってくると「3776(ミナナロ)」の次の活動、次の展開が楽しみになってきます。現在はコロナ禍であることと、「井出ちよの」氏が静岡を離れ東京都内の学校に通っているとのことで活動は控えめのようですが、そろそろまた何かやってくれそうな予感がします。もしかしたら、もう「3776(ミナナロ)」としての活動よりも「井出ちよの」氏ソロとして、あるいは他のグループの一員としての活動が中心になっていくのかもしれません(「井出ちよの」氏には「富士山アイドル」という枠には収まらないだけの存在感と可能性があります!可能性を広めるためにも富士山にこだわらず、もっと自由にやって欲しいし、むしろそれを期待します!)しかしそれならそれでいいので、もう一度だけでも、あるいは時々思い出した時だけでいいので「3776(ミナナロ)」としてのアルバムとライブを是非やってほしいです!となると、「3776を聞かない理由があるとすれば」で空間(高さ)を、「歳時記」では時間(季節)をコンセプトとしたので、次はどの次元で来るでしょうか。考えただけでもワクワクとニヤニヤが止まりません。コロナ明けにはファン全員で富士山のふもとに集合したいです!その日が来るのを楽しみにしています!


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