見出し画像

かつての9mmファンが今の9mmを聞いてくれない理由と解決法

皆さんの推しアーティストは、何年くらい活動していますか。活動したばかりで間もないか、活動歴が5~10年以上で続いている、もしくは20~30年以上も続いているアーティストもいると思います。長い活動の間で、多くの楽曲を発表してきたと思います。代表曲が多く生まれて、人々に広く知れ渡っているでしょう。アーティストの長い活動のなかで、ファンは長く応援していたり、途中から楽曲を聞き始めたファンもいます。

ブリの推しバンド、9mm Parabellum Bullet(以下9mm)は、結成してから18年、デビュー15年が経ちました。2004年に結成、2007年にデビューしました。デビュー当時は、ファンが増えました。ロックフェス、バンドの対バンがきっかけで、9mmを知った邦楽ロックファンがいました。

2009年、フジロックフェスで演奏する若き9mm。若き9mmはかつて、フジロックフェスの新人バンドコーナーに応募したが落選した。後に、フジロックフェスのステージにようやく立てた。

ブリは9mmを聞いていたファンの話を調べていると、あることに気づきました。それは、「過去の曲は聞いていたけど、今の曲を聞いていない」という話をよく聞きます。過去の代表曲はよく聞いていたけど、今の9mmを全く聞いていない人がいます。バンドが長く活動しているなかで、途中から聞かなくなった人もいて、何があったのか気になりました。9mmに限らず、長い活動歴があるアーティストによくあることです。

この記事では、当時9mmを聞いていたのに、今の9mmを全然聞かなくなったファンの理由を3つにまとめました。そして、そうなった様子に対する、解決方法をあげました。あくまでもブリの独自研究なので、本人達の意図とは関係ありません。


★音楽に触れる時間が減ったから

学生時代にロックフェスに行った人が多いと思います。9mmはなかなか音楽番組に出なくて、主にライブイベントに出るバンドだからです。9mmが知名度を上げ始めた頃、学生時代を過ごしていた方が多いと思います。学生時代は音楽を聞く時間が多いです。友人や周りの人々と接する機会が多いです。それで音楽を聞くきっかけになります。9mmが盛り上がっていた頃、まだ音楽のサブスクリプションサービスがありませんでした。音楽を聞くために、CDを買うか借りるか、テレビやラジオで聞くしかありませんでした。インターネットはまだ今のような快適な通信状況ではなかったです。まだ音楽番組は盛り上がっていました。9mmは少しだけ音楽番組に出ていました。

かつて、学生時代に音楽を聞いていた少年少女は、就職すると音楽を聞く機会が減っていった人が多いでしょう。なぜなら、仕事をすると趣味の時間は当然減ります。周りの人と雑談することは少ないでしょう。邦楽ロックが好きなことは、相手にとって、抵抗感があると思われることがあります。他の趣味の選択肢が増えた今日は、音楽への注目度は次第に減っていきました。そして、音楽番組は減りました。仕事に、家のことに、自分のことに忙しくなる大人は、音楽に触れる時間が減っていきます。自然と好きなバンドを聞かなくなった人が多いと思います。かつて持っていた9mmのCDは手放したり、またはどこかへ保管して、聞かなくなっていると思います。人間は大人になっていくと、音楽を聞くことが減ります。好奇心が下がっていくのです。誰にでも起こる現象です。

よく考えてみてください。9mmメンバーも音楽を楽しんでいた少年でした。音楽に憧れ、ミュージシャンになりました。音楽が仕事です。メンバーは立派な社会人です。リスナーは音楽から離れて、バンドは音楽を続けています。自分が少年少女だった時に出会ったバンドが、自分とともに走っているメンバーが今もいるのです。ブリは、こんなに続くとは想像できませんでした。あの頃に応援していた気持ちを思い出してみてください。あの時の楽しかった気持ちは、変わっていないはずです。かつて聞いていた音楽を10分だけ聞いてみることをしてください。そして、今の9mmを聞いてください。過去の曲から新しい曲を順番に少しずつ聞いてください。当時と変わらない音楽とメンバーがあります。


★過去の曲で十分と思ったから

皆さんはアーティストに夢中になった時期に、ヒット曲をたくさん聞いて、新しい楽曲が出てくるたび、だんだん新しい曲より過去の曲を聞く機会が増えていったことがありませんか。そして、数年後には思い出しても、代表曲しか覚えていないことに気づきませんか。人間は年をとると、新しいものに好奇心を持てなくなっていきます。なぜなら、もう少年時代に固まった音楽の好みにこだわって、新しい音楽を受け入れにくい考えになっているからです。少年時代に音楽を聞いていた頃は、何もかも新しくて、おもしろくて、楽しい気持ちを持っていたでしょう。成人を過ぎると、次第に同じ音楽しか聞かなくなってしまう人が多いです。人間は大人になって、満たされていくと、それ以上新しいものを求めなくなります。

9mmを少年時代に聞いていた人は、9mmのどの楽曲まで聞いていましたか。もしかして、代表曲である2007年の『Discommunication』か、2009年の『Black Market Blues』のあたりから聞き始めて、2011年の『新しい光』『カモメ』以降は止めてしまった方はいませんか。なんと、その時期から聞くのをやめてしまった方が多いです。『新しい光』『カモメ』は、当時の9mmファンの間で、賛否が上がりました。理由は「今までの9mmよりポップスで、激しい感じが少ないから」と言われました。9mmの今までにない挑戦は、当時のファンを動揺させ、冷めたファンがいました。

『新しい光』のジャケット。2011年発売のシングル。激しいドラミングと疾走感あるギターでフェスを盛り上げた。9mmの転換点となった楽曲。
『カモメ e.p.』のジャケット。アルバムツアーの音源を収録した、EPシングルとして2011年に発売された。オーケストラとギターロックを交えた壮大なバラード曲。同曲のデモはデビューしたばかりの頃に残していた。

ブリはこの頃の9mmを聞いて、今までにない雰囲気で驚きました。以前の楽曲より、余裕ある雰囲気と、演奏の向上を感じました。大好きな曲です。9mmが変化球の楽曲を出した時に偶然、音楽に対する好奇心が下がった時期と重なって、離れてしまったファンがいると思います。
あと、離れた理由は他に、「年とったメンバーを見たくないから。若いままの姿でとどめたい」と言われたことがありました。人間はいつかは年をとります。でも、年をとるのは悪いこととは思いません。人間はどこまでも挑戦を続けたい精神があります。終わりはありません。

過去の楽曲で済ませている方は、思い切って、あの時に聞かなかった9mmの曲を聞いてください。今聞くと、当時より抵抗感がなくて、聞きやすいと思います。当時は変わった不安で聞けなくて、困った方がいたでしょう。今なら客観的に聞けて、大丈夫です。


★他のバンドへ行ってしまったから

邦楽ロックシーンは、毎日変わっていきます。その年にヒットを飛ばし、人気になっても、翌年にはすぐ別バンドのヒットに埋もれていきます。毎日が戦場です。9mmがデビュー後、楽曲がヒットした時は注目されて、知名度が上がりました。しかし、今はそれは過去のことになりました。9mmのようなギターロック作風の邦楽ロックは、今では少なくなりました。彼らと活動していたバンドは、解散か活動休止になりました。後の新たなバンドたちが、邦楽ロックシーンを盛り上げてきます。音楽制作は一人でもできる環境になって、バンド体制である必要がないと思われました。リスナーが新しいものに注目して、以前の音楽に飽きやすいのはしかたないです。時代が変わっていくのは止められません。

実は、ブリが9mmを聞かなくなった理由はこれです。いろんなバンドを聞いていくうちに、自然と9mmから離れました。新しい音楽を知りたい気持ちがあふれて、聞いていくうちに、いつまでも同じバンドを聞くのが退屈と感じたからです。いろんなバンドを知って、たくさんの音楽を覚えていきました。ようやく最近になって、9mmを思い出して、全ての楽曲を聞きました。

時間はかかりますが、リスナーは今聞いているバンドが落ち着いたら、かつて聞いていたバンドに戻ってきます。ちょっと休憩に、かつて聞いていた9mmを聞いてみてください。今聞くと、新鮮なところがあったり、今に通じる歌詞や楽曲が見つかるかもしれません。戻ってみることも悪くありません。


以上、かつての9mmファンが、今の9mmを聞かなくなった理由を3つにまとめました。若き9mmメンバーの姿、演奏で止まっている方は、非常にもったいないです。今の9mmに向き合って、楽曲と演奏を見て聞いてみてほしいです。ケガをしないように、はちゃめちゃに暴れるのをほどほどにしながら、ライブコンサートでかっこいい演奏を見せています。今もステージでジャンプするメンバーを見て、初めて彼らを見た時の興奮がわき上がります。


9mm、2022年発売のアルバムでのアーティスト写真。写真左から、中村和彦、かみじょうちひろ、菅原卓郎、滝善充。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?