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Chageが大好きになった理由3つ

皆さんは、Chage(チャゲ)というアーティストを知っていますか。チャゲは1979年、デュオアーティストCHAGE and ASKA(以下チャゲアス)として、デビューしました。チャゲアス名義での数々のヒット曲で、日本国内、アジア圏で彼の名が広まりました。初めてのソロ作品である、『ふたりの愛ランド』は、石川優子とチャゲの代表曲の一つです。MULTI MAX(マルチマックス、以下MM)というバンドを活動していたことがありました。1998年から、完全にソロアーティストとして活動を続けています。

Chage、2022年の写真。ソロアーティストとして活動。

チャゲは高校時代から、ビートルズに夢中になり、音楽活動を始めました。その頃、音楽に夢中になっていた、同級生のASKA(アスカ、以下飛鳥)に出会い、音楽活動をお互いに磨き合いながら、音楽コンテストに出場した出来事をきっかけに、1979年にチャゲアスとしてデビューしました。デュオ活動をしながら、ソロ活動やバンド活動を始めていきました。初めてのソロ作品である、「石川優子とチャゲ」名義で発売した『ふたりの愛ランド』は、ヒット曲となり、チャゲの名が広まりました。
チャゲアスの知名度が上がり始めてきた頃、チャゲはロックバンドを始めました。チャゲアスのサポートメンバーだった村上啓介(むらかみけいすけ)、ボーカリストの浅井ひろみ(あさいひろみ)とともに、MMを結成しました。MMはチャゲアスとは違い、大衆路線を意識しない、遊び心を持ったロック作風のバンドです。
チャゲアスとMMの活動が落ち着いた頃、1998年にチャゲは完全にソロアーティストとして、デビューしました。チャゲの独特でマイペースな世界観を持った作風となっています。2009年、チャゲアスは活動休止しました。相方の飛鳥とはなんだかんだありますが、距離を置いて、平穏に過ごしています。その後は、ソロアーティストとして、活動しています。40年以上の音楽活動を積み重ねています。
ちなみに、「チャゲ」なる名前の由来は、少年時代に髪のことをからかわれて、呼ばれたあだ名だったり、高校時代に同級生から音楽活動のために付けられたアーティスト名が由来です。ブリは、かわいい名前の響きだと思い、大好きなので、「チャゲちゃん」と呼んでいます。

Chage、1981年頃の写真。デビューしたばかりの頃は、サングラスと帽子がなかった。
Chage、1993年頃の写真。1979年から2009年まで、
CHAGE and ASKAとして活動していた。
デビュー当時とは違う姿に変身した様子に驚かされた。
サングラスと帽子の存在が強い。
MULTI MAX(マルチマックス)。
写真左から村上啓介、Chage、浅井ひろみ。
邦楽路線にとらわれない、遊び心があふれたバンドとして、
1989年から1997年まで活動した。

ブリは、もちろんチャゲアスから、チャゲのことを知りました。知り合いのチャゲファンから、ソロ作品、MMをすすめられて、全て聞きました。チャゲは、シンガーソングライターとしての個性があふれたアーティストです。ある日、周りにチャゲのことを話したら、以下のことを言われて、この記事を書く動機になりました。

「もう古いアーティストじゃん。チャゲが好きなファンは、彼と同世代である、60代が多いよ。君は若いアーティストを聞くべきだよ。世の中が変わって、音楽も移っていくから」
「チャゲって、そんなに曲があったの。愛ランドやチャゲアス以外はあんまり聞いたことないけど」

ブリは今も、自分が知らない過去の音楽に対して、古臭い感じが嫌で、聞いていられないです。でも、チャゲアス、チャゲ、MMの楽曲に対しては、不思議と古臭い感じを持ちません。今も通じる楽曲があって、歌声が美しくて、夢で聞いたことあるような歌声だと思いました。他にはない個性を感じました。彼を初めて見た時、昔から見たこと、聞いたことあるような、魅力を感じました。昔の彼を全く知らないのに、不思議とそう感じました。ついに、ブリの夢に若きチャゲが出てきて、彼が楽しそうな表情で、大きな声で呼んでいるような様子を見ました。夢を見てから、もっと聞いてみたいと思うようになりました。
近年の若いアーティストも大好きだけど、時代に左右されないチャゲの世界観に吸いこまれます。音楽は、古い、新しいから良いとは思いません。多くの人々に愛される音楽に、時代は関係ありません。周りに言われても、たくさん聞きましょう。
あと、『ふたりの愛ランド』だけではなく、意外と知られていないチャゲの楽曲があって、有名なチャゲアス名義の楽曲に隠れがちです。独特な雰囲気がある、おもしろい世界があります。MMでは、ギターロックが好きな、チャゲ自身の趣味があふれた作風です。

この記事では、ブリがチャゲを知ってから、ブリの推しアーティストになっていった理由を3つにまとめました。そして、チャゲの魅力について、書いていきました。チャゲアスとして、ソロとして、MMとしてのチャゲの作風を簡単にまとめます。


○澄んだ歌声と人間味あふれる歌詞

チャゲは、透き通った高音域が特徴で、時々こぶしを入れて、ゆったりと歌詞を読むような歌い方です。ぶれない高音域で伸びやかに歌い、低音域でも声の輪郭が安定して、深く、美しい響きです。話し声は高めで、爽快感がある声質が良いです。音域が広く、澄んだ歌声は独特で、聞いていると楽しく、うっとりします。リズムが良い、かわいい、甘い、そんな感じの歌声です。

チャゲの歌詞は、読みやすく、難しい言葉が使われていません。俗語や流行語が全く出ない歌詞です。内容は分かりやすそうと思いきや、隠喩の手法にこめた、深いメッセージがこめられています。人間の優しさと愛を描いた、温かい世界観があふれています。日常生活を描き、切ない恋愛曲から、熱い友情曲、楽しい応援曲まであり、時には人生観、世界平和、幸福といった、壮大なテーマがあります。少年、老人、女性など、さまざまな人物を描いています。なかには、日本語と英語を混ぜたり、カタガナ表記だらけの歌詞だったり、メロディーに乗せた言葉遊びがおもしろい歌詞もあります。ちなみに、チャゲアスでのチャゲ曲は、主にチャゲが作曲を担当して、作詞はさまざまな作詞家と組んでいました。後にチャゲアス名義の楽曲、MM楽曲、ソロ楽曲で、チャゲによる作詞となった楽曲が増えていきました。



○多彩な作風とノリやすい曲調

チャゲアスとしてのチャゲは、主に飛鳥とともに歌うスタイルです。ただハモリを入れるだけではなく、チャゲ曲では彼がメインに歌い、飛鳥はコーラスで歌います。2人が交互に歌うスタイルもあります。
チャゲアスでのチャゲ曲は、主にアルバム曲、シングル曲のカップリングとしての立ち位置にあります。シングル曲では、48枚中4枚はチャゲ曲です。私たちが知るチャゲアスの代表曲は、ほとんどは飛鳥曲です。デュオ内で決して不遇されていたわけではありません。アルバムではチャゲ曲と飛鳥曲がほぼ半分の割合で収録されています。たまに飛鳥との作詞作曲の共作もあります。チャゲ曲は、バラード、ロック、ジャズ、R&B、フォークなど幅広い作風です。なかには、邦楽でありがちなサビ構成がほとんどない楽曲もあります。変わった構成の楽曲もあるので、ファンでも好みが分かれることもあります。違った味を楽しめるのが、チャゲ曲のだいごみです。ブリの好きなシングル曲は、『ロマンシングヤード』です。力強いロック曲で、盛り上がります。

CHAGE and ASKA『ロマンシングヤード』(1987年)
写真左がASKA、右がChage。Chageがメインボーカルで、ASKAはコーラスとして歌う。
ロックをかき鳴らす作風を魅せた。


ソロとしてのチャゲは、ギターロック、フォークのようなゆったりな楽曲から、ジャズのようなノリノリな曲調があります。さらに独特な作風が増した雰囲気です。彼が少年時代から尊敬するバンド、ビートルズを描いた楽曲が多いです。
初めてのソロ作品は、「石川優子とチャゲ」名義で発売した『ふたりの愛ランド』です。シンガーソングライターの石川優子とのデュエット曲です。夏のデートを盛り上げるノリノリなメロディーが楽しい楽曲です。この楽曲で、チャゲの知名度が上がりました。
長い時が経ち、1998年に完全にソロアーティストとしてデビューして、デビューシングル『トウキョータワー』を発売しました。東京タワーを見つめながら、夢に向かう人々を描いたスローテンポなポップス曲です。ソロアルバムでは時々、チャゲアス名義のチャゲ曲をセルフカバーしていきました。最も多くセルフカバーされたチャゲ曲は、『終章(エピローグ)』です。切ない恋愛の別れを描いたフォークバラードです。音楽活動を始めた学生時代に作った楽曲で、彼自身にとって、強い思いがあるものです。その後も、数々のシングル、アルバムを出して、今のソロ活動に続いています。

石川優子とチャゲ『ふたりの愛ランド』(1984年)
シンガーソングライターの石川優子とともに知名度が上がる。
チャゲの初めてのソロ作品。夏の代表曲として有名になった。
Chage『トウキョータワー』(1998年)
完全なソロアーティストとしてのデビュー楽曲。
現在に続くソロ活動の始まりである。


MMとしてのチャゲは、チャゲアスとソロ楽曲とは全く違う雰囲気です。ロック作風が強く、洋楽のようにサビ構成が少ない感じで、人の好みを選ぶ独特な世界観です。
MMは、チャゲと、彼と音楽活動で関わったギタリストの村上啓介と、チャゲが選んだボーカリスト浅井ひろみでの、3人組ロックバンドです。1989年から1997年まで活動していました。MM楽曲は、チャゲだけではなく、村上と浅井とともに歌い、作詞作曲も行います。村上か浅井だけが歌う楽曲もあります。代表曲は『LOVE』『勇気の言葉』で、聞きやすくて、おすすめです。
ちなみに、「MULTI MAX」なるバンド名は、チャゲが自分の持ち物に「○ち」(丸の中に「ち」)と書いてて、それから「マルチ」なるバンド名にしようと考えていた時、飛鳥から「マックスという言葉を付けたらどうか」とすすめられて、このバンド名に決まりました。

MULTI MAX『勇気の言葉』(1993年)
写真上から村上啓介、Chage、浅井ひろみ。
相手に伝える勇気を熱く歌う曲。MMの代表曲として、アイスクリームのCMソングになった。


○優しさと楽しいおしゃべりのギャップ

ここまでチャゲの音楽の魅力について書きましたが、彼の欠かせない魅力は、ギャグがおもしろい雰囲気です。おしゃべりを盛り上げるのが好きな様子で、周りを楽しませてくれます。あの美しい歌声と、おしゃべりのギャップがおもしろくて、ますます夢中になりました。チャゲは、そのトークのノリから、ラジオ番組のMCをしていました。
時々、人を思う優しさを感じるところがあります。25年くらい前のエッセイで、チャゲがラジオ番組での体験を振り返り、彼はふと思ったことがありました。今日の時代に通じるようで、印象に残った言葉だったので、引用しておきます。ブリはこれを読んで、チャゲの感性は非常に素晴らしいと感心しました。

今の若者は昔の若者に比べると、骨がないだとか根性がないだとか言われていますが、僕はそうは思わない。僕の時代と違って、今は物が氾濫している。便利な物を駆使しているぶん、若い人は感情表現が少し苦手かもしれない。でも、ひとりになって自分を振り返った時に湧き上がる思いは一緒だし、感情の振幅の大きさは昔も今も同じだと思います。

Chage『月が言い訳をしている』(1994年)

ちなみに、チャゲのトレードマークである、サングラスと帽子は、デビュー当時はまったく付けていませんでした。初めてサングラスを付けたのは、1985年のチャゲアスのベストアルバムからです。そして、帽子は1980年後半から付け始めました。服装は、派手な模様、カジュアルファッションを好んでいます。口元から発する美しい歌声と、光るサングラスの雰囲気が魅力的です。

CHAGE and ASKA『Standing Ovation』(1985年)
写真左がChage、右がASKA。レコード会社移籍のために発売されたベストアルバム。
移籍前の楽曲と、提供曲『ボヘミアン』のセルフカバーが収録されている。
CHAGE and ASKA『モーニングムーン』(1986年)
写真左がASKA、右がChage。
Chageのトレードマークとなったサングラスを
大衆に広めるきっかけになったシングル曲。


以上、ブリが好きなチャゲの魅力についてでした。チャゲの美しい歌声と、かっこいい、かわいい個性で、ブリは夢中になりました。歌声とトークは癒やしで、優しさと元気をもらえます。チャゲの楽曲から、「マイペースで、人生はなるようになるさ」と、心が軽くなっていく気がします。
最後に、ブリの好きなチャゲの歌詞を置いときます。チャゲアスのアルバム曲にある、『ripple ring』という曲です。癒やされるリズムが心地いいです。チャゲにとって、何かを伝えたい気持ちをこめた大切な楽曲です。「身近な人を大切にして、優しさを分け合えば、平和につながる」と、考えさせられました。この先も、チャゲの楽曲はブリにとって、生きる喜びと励ましになっていくと思います。心の底から、チャゲちゃんに出会えてよかったです。

とてもわかるよ Love and Peace
だけど今は キス
愛し合うことさ 近いところから

人はメロディー 寄せてハーモニー
いつかナチュラリー

つながる心 海の色で
愛を溜めて

つまんだ小石を 落として
遠く 広がれ ripple ring

CHAGE and ASKA『ripple ring』(1988年)


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