羨
人が好きなんだね
そんなことをよく言われるが、そうなんですと全力で思えたことはそんなにない。
嫌いではないのだけれど、好きとも違う。
人のいいところを見つけるのがうまいよね
といわれるけれど、その言葉もなんだかしっくりこない。
思うに、僕はただただ、羨ましいのだ。
自分とは違う時間を、ただただ「その人」であるという時間を生きてきたそのものが羨ましい。
どんな時間を過ごし、どんな喜びを得て、どんな悲しみを心に刻んできたのか、そのひとつひとつを僕も味わいたい。
そんなことを言っていると、あなたの人生もみんな羨ましいと思っているよと言われる。それも違う。どちらが良いとか悪いとかそういうことではないのだ。
自分が生きられない人生を生きていることそのものが羨ましい
僕はあなたが生きている時間を体験したいのだ。
だから今日もただただひたすら話を聞き、想像して、あなたの好きなものに手を伸ばす。少しでも、僅かでも、あなたの人生を体験できたなら。
そうして自分は成り立っている。いわば羨みの身体だ。
あなたのしゃべる言葉に羨み、あなたの聞いてきた音楽に羨み、あなたの考える思考に羨み、あなたが踏み出すその足に羨む。
うむ、これを人が好きというのかもしれない。
4月30日、今日はとても忙しかった。
サポートを頂くと、 すばるくんがうれしくなる⇒誰かのために何かしたくなる⇒周りの人がちょっと幸せになる⇒その周りの人がいい気分になる⇒いつかどこかのあなたに届く。かも。知らんけど