猫ミームに感じる「物足りなさ」はどこから?
どうも。
最近流行りの猫ミーム。けっこう面白いですが、個人的には今までのネットミームに比べ物足りなさというか、毛色が違う感覚を覚えたので、その理由を簡単に考察します。
※動画投稿経験すらなく、一切コンテンツに貢献しないくせに意見だけはいっちょ前に言うカスの記事なので、これを読んで猫ミームの投稿やめたりとか、そんなことしないでください。動画投稿できるのは素晴らしい。
1.キャラクター性のなさ
猫ミームにはキャラクター性が全くと言っていいほどない。これがおそらく最大の理由でしょう。
猫ミームは「猫が面白い動きをしている素材」をとりあえず使っているだけであり、猫同士にはなんの接点もありませんし、同じ猫の素材が2つ以上ありません。つまり、ストーリー上の基礎となる共通概念がないのです。
ちょっと淫夢と比較してみましょう。
淫夢はゲイビデオから引っ張ってきた素材ですから、ゲイビデオ内のストーリーが二次創作内の土台となっています(木村、鈴木、三浦が空手部の部員である など)。
そこに二次創作の積み重ねでなんとなく共通概念が加わります(秋吉が前述の3人の顧問である など)。
ネットミームに限らず、ストーリーを作る/追う上でこのような要素は大きな助けになります。
猫ミームにはそれがないため、猫ミームの動画は登場人(猫)物の立場の説明から始まることが非常に多いです。
視聴者にはその段階でひとまずの状況理解が求められますから、スムーズにストーリーを追うことが難しくなっているのかもしれません。
また、複数の素材を使うと猫の見た目が一致しなくなるため、出せるキャラクターの数は限られますし、尺にも限界が生まれるでしょう。
2.素材の自我の強さ
とにかく素材が濃すぎます。
まずはBGM。これが濃さの9割を占めています。
猫ミームでは素材が出るたびに「チピチピチャパチャパ♪」とか「HAPPYHAPPYHAPPY〜♪」とか流れます。
正直、耳が疲れる。これまでのミームにも一応「止まらない〇〇」とかでBGMが流れたりとかありましたが、そんなのはごく一部でしたし、ちょっとしたエッセンス的な扱いでした。
さらに、これらを優先するあまり動画全体を通してBGMやSEが入れづらい。音は映像を引き締める重要な要素ですから、これは少しつらいですね。
そして、素材が改変しにくい。
キャラクター性の部分と被りますが、例えば淫夢では「野獣先輩が剣を振る」とか「平野源五郎が台車で走る」というような『誰』を固定して『何』の部分ををいじって遊んでいました。
猫ミームは『誰』と『何』が完全に結びついてしまっています。首振る猫は首を振ることしかできないし、誰も首を振る意外の動作の素材を作らない(HAPPY猫がカンナムスタイル踊るのは例外)。
しかも作ろうとしても、四肢がはっきりしている素材でないと厳しい(顔のドアップとかだと拡張に限界がある)。
これを解消するには誰かが猫ミーム素材改変の流れを作っていくしかないでしょう。猫ミーム界の雁木求む。
というかこれ流行初期の考察だから、後々改善されてたら恥ずかしい。
良いところもあるよ
ここまでさんざん短所ばかり言ってきましたが、もちろん良い点もあります。
まずは圧倒的な健全さ。これはネットミーム随一のものではないでしょうか。宗教団体のビデオを音MADにしたり、ゲイビデオ男優を怪物にしてみたり、大物youtuberに下ネタ言わせるより遥かに健全です。やっと親に見せられるミームが流行ってくれました。よかった。
あとは素材の多さ。さっきまで「キャラクター性が〜」とか言ってましたが、逆に言えば同じ猫で違う素材を作らなくていいほどの大量の素材があるわけです。海外で熟成されてから日本で流行り始めたので、ここは強いですね。素材一つ一つの使い所がはっきりしているのもよいです。感情がハッキリ伝わります。
おわりに
こんなわけで、猫ミームはおそらく、ストーリーを綴るよりもブログ的な使い方のほうが適しているでしょうね。実際そう使われているし。
つーかこれ多分自分が求めている物と猫ミームの実態がズレてるだけだわ。ほんま、ごめん。
もちろん、ネットミームなんてそんな厳密に使い方を決めるものでもありません。長編猫ミーム動画も全然アリだと思います。自由に、いきましょう。
偉そうに語ってすいませんでした。投稿してる人たちは本当に凄い。
おわり
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