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20歳以下に向けた無料のインプロ(即興演劇)ワークショップやります!

今年の7月、王子小劇場さんからオファーを頂き、サマースクールの講師をやってきました。

そこで未来を担う若い才能たちとたくさん出会ったことで、自分の中の指導者としての熱に火がつき、当企画をやることにしました。


自分自身を抑圧せず、輝かせるためのインプロ

僕はインプロをかれこれ13年やってきていますが、インプロの一番の魅力は「自由であること」です。
台本がない、全て自分次第だからこそ、その人自身の魅力が最大限に輝くものだと思います。
しかし、多くの人が「即興」と聞くと怖がります。なぜならその「自分自身」というものを見られてしまうからです。
皆、自分が本当に思っていること、感じていること、やりたいことを表現することを怖がります。それを見た人に「えー」「何それ」「ないでしょ」「つまらない」と思われることが嫌だからです。だから皆、自分の本当を隠し、偽り、誤魔化すのです。そしてこの戦略は5歳から7歳の間に身に付けます。
中高生というのは最も難しい時期と言われています。それは自分自身というものがしっかりと確立されてくると同時に、世間や社会というものを理解するからです。そしてほとんどの人は、自分自身が本当に生きたいように生きるよりも、どうやったら周りに馴染むことが出来るかを考えながら生きることを選択するのです。
インプロというものを開発、発展させたイギリスの偉大な演出家、キース・ジョンストンは、学校や社会の教育がいかに自分を抑圧するかを幼少期に気付き、演劇というある種社会からはみ出したような世界に飛び込みます。そこでキースは多くの俳優たちが同じような問題を抱えていることに気付いたのです。台本を使って真実を演じるよりも前に、自分自身が真実でいられていない。皆自分自身に正直でいること、ありのままにいることを恐れていたのです。そこでキースはインプロをトレーニングとして開発し、俳優の持つ自由への恐れを取り除いていきました。これがとても効果を発揮したことで、彼の考えはたちまち世界中に広まり、その思想からパフォーマンスにまで発展しました。あまり知られていないと思いますが、欧米ではインプロ専用の劇場があり、毎日のようにショーが行われているのです。日本ではまだマイナーなジャンルですが、今後少しずつ発展していくものだと信じています。
このワークショップでは、そんなキース・ジョンストンが開発したインプロを体験することで、来る前よりも少しだけ自分自身のことを知り、真実を表現出来るようにしていきます。最後には簡単なパフォーマンス体験もやってみます。台本のある演劇では味わうことの出来ない体験を、是非これを機に味わってみてください!

保護者の方へのメッセージ

このワークショップは、参加者全員に以下のことを願って行います。

・自分自身はもちろん、自らの発想、アイデアを愛し、自信を持てるようになること。
・正しいことに囚われるのではなく、自由に発想し、創造性を発揮すること。
・表現することの恐れを手放し、人前で輝ける存在になること。
・他者を愛し、尊敬し、ポジティブな影響を与え合う関係性を築くこと。
・自分自身について、ひいては自分の人生について、前向きで真剣に考えられるようになること。


キース・ジョンストンは「子供は未成熟な大人」と考えるよりも「大人は萎縮した子供」と考えます。子供の頃は浮かんでいたアイデア、思い描いていた夢、表現出来ていた気持ちを、大人になるにつれて失っていくのです。そして中高生という年齢は、その転換点のようなとても大事な時期にいると思います。
僕はこのことにインプロに出会った19歳で気付き、自分の人生が大きく変わりました。そして同時に「もっと早く出会っておきたかった!」とも思ったのです。これまで1000人以上の方が僕のワークショップに参加してくれましたが、同じようなことを言う人がたくさんいます。皆どこかでわかっていたけど、具体的にはよくわからないモヤモヤに、明確に答えを出してくれたのがインプロなのです。
現在(2023年9月)僕はカナダのルースムースシアター(キースが作った劇場)で活動しています(10月には帰国します)。そこには中高生のプレイヤーがたくさんいます。俳優になりたいという子もいますが、教育系や心理系、研究職に進むと決めている子もいて、全員が口を揃えて「インプロは自分の人生をより良くしてくれる。だからやってる」と言います。今の僕には、こんなセンセーショナルな体験を日本にも持ち込みたいという気持ちが強くあります。この企画はその走り出しとなります。もしお子さんに興味があるのであれば、是非信じて来させてあげて欲しいです。どうかよろしくお願い致します。
※お子さんに興味がなさそうであれば、来させない方が良いです。恐らく他にやりたいことがあり、考えもあると思うので、それを尊重してあげてください。

講師の忍翔(おしょう)とは

インプロバイザー(即興俳優)、俳優指導者、俳優
シェイクスピア作品、ブロードウェイ作品、インプロショーなど、ジャンルと言語の垣根を超えて幅広く活動。
主にインプロのパフォーマンスと指導を生業とし、13年間で500以上のステージと1000以上のワークショップを開催。アメリカ、カナダ、イギリスなど、世界7カ国を巡る。お客さんと一緒に作る即興二人芝居や、言葉を使わない即興一人芝居など、常に新しいことに挑戦し、インプロだからこそ味わえる、今この瞬間に生まれる繋がりや物語を、お客さんと共有し続けている。
脚本芝居では、一人芝居ミュージカル短編集「à la cuisine ! 〜偉大なシェフの帽子〜」エスコフィエ役のオリジナルキャスト、Sweet Arrow Theatricals「You're a Good Man, Charlie Brown」チャーリー・ブラウン役の英語版キャスト、Goethe-Institut Tokyo「ハート泥棒」フランツとアマリア役の日本初演キャストなどを務める。

詳細

日程

2023年11月25日(土)
WS:10:00-16:00
発表会:16:30-17:00
振り返り:17:00-17:30
※途中1時間の昼休憩を挟みます。
※16:30から30分程度の発表会を行います。友達や保護者の方を是非誘ってみてください!

場所

高円寺K'sスタジオ本館
※東京メトロ丸の内線の「東高円寺」駅から徒歩5分

料金

無料

参加条件

20歳以下の方。演劇経験は問いません。

定員

12名

参加申込

ハラスメント防止ポリシー

ワークショップが安全で健全に進行されるよう、以下のことを大切に進行します。
・全ての参加者が、心理的安全性を感じられるような場作りをします。
・参加者全員に対して、敬意と尊敬を持ち、対等な立場でコミュニケーショを取ります。
・指導の上で身体的な接触が必要な場合は、当人の了承を取り、社会通念上適切な箇所にのみ行います。
・エクササイズについて、常にフィードバックや感想を聞くなど、全体での意見交換の場を作り、どの参加者も発言の機会が得られるようにします。
・参加者の中に、ヘイトスピーチや暴力等の不適切な言動や行動をする方が出た場合には、すぐさまその方の参加を断り、退室をお願いします。
・全てのエクササイズは、参加者個人の性別・ジェンダー・年齢・体力等に配慮して進行します。
・参加者の方から、進行に関してご意見や苦情をいただいた場合には速やかに対応をとります。

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