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デフォルトのままの人生②(2017年)

2017年にはてなブログに掲載した記事です。

さて、前回の続きを書こうと思います。
 

つまり自分自身のデフォルト設定を変えないと、どんな目標を書こうが唱えようが、自分にとって「ちょうどいい」結果にしかならないということ。

何かを目指す生き方をしている人なら、必ず目標や理想の状態を紙に書いたり映像で描いたりしてると思う。ほら、成功のためには目標設定が大切だと偉そうな人が言うから。でもどうだろうか。成功した?その通りになった?

ならないよね。目標の30%くらいを達成して、そのまま維持している感じだと思う。
 

ホメオスタシスというか、自分の人生を自分で恒常化させているのだろうね。貧乏な人は貧乏なまま、不幸な人は不幸なまま、貯金出来ない人はできないまま、うだつが上がらない営業マンもそのまま、売れない八百屋は売れないまま。

その自分自身の設定変更は難しい。とても難しい。

少なくとも俺には難しかった。難しくないよって言う人がいたら優秀な人なんで、ここから先は読まなくていいです。

 
その設定変更の仕方は、実はある。コツみたいなものかな。俺のようにあまり優秀ではない人間が自分を変える方法というか、ヘタレな俺が自分でやって上手く行った方法を紹介したいと思います。裏技みたいなものです。


※少し抽象的な話が多くなるので、苦手な人は無理しないでください。


デフォルト設定を変えるには、「超短期化」と「即物化」がポイントだろう。

 
なぜ殆どの人は目標を達成できないかっていうと、目標が遠すぎるからだと思う。
例えば、

「夏までに体重を10キロ減らして海に行きたい」

「年収3000万円を毎年繰り返して、現金で家を買いたい」

「フェラーリを買って、めちゃくちゃいい女を彼女にして、ドライブに行きたい」

「医学部に合格して、35歳で開業して、大成功したい」

みたいな感じかな。

よく、成功哲学の本みたいなやつに、目標は期限をつけてリアルに想像すれば叶う、みたいなこと書いてあるじゃない。ネズミ講の集会とかで偉そうに言う人いそうでしょ。

そこでは目標の持ち方だって、遠くに目標を持てなどと言う。

なぜなら人は遠くの木を見ながら歩くから、大草原を真っ直ぐに歩けるんだ、とかね。目先の目標だけを見ていたら、大草原を違う方向に歩いて行く自分に気付けない、とか。

でもそれ、俺には無理だと痛感した。優秀な人の話なんだよ。
俺は優秀ではない。凡人だ。
 
遠すぎる目標に対して、テンションをキープできるのは超優秀な人だけだ。多くの人は、歩いても歩いても遠くの木が近づいている気にならず、そのうち飽きてしまう。

自分のデフォルト設定を変えたいなら、遠くの目標はいったん忘れたほうがいいと思う。

俺は目標を超短期で設定してみた。
ちょうどいいのは、一週間単位だった。一週間サイクルで、それを50回繰り返したら約1年、みたいな感覚を自分の中に植え付けた。

だから手帳は見開き一週間ののものに替えた。左のページが月曜から水曜、右のページが木曜から日曜。見開きで一週間が完結してる。
余白には気づいたことや細かい作業予定を書き込んでいく。
 
こうして極端に短い期間の目標を設定するわけ。

 今日はこの谷を降りることを目標としよう、今日はこの谷を昇って向こう岸にたどり着くのを目標にしよう、みたいな感じ。

目先の目標で十分かな。それをほんの少し、背伸び気味の目標にしておけばいい。少しだけ負荷がかかるように。

ただし実現不可能だと思う目標は絶対立てない。

 次に「即物化」について。その超短期の目標をクリアしたら何をするのかを決める。それは必ずモノであること。物質であることね。

クリアしたらゆっくり半身浴する、じゃ意味がない。

経験上、これをクリアしたら○○を買う、のほうがいいみたい。(世代的な感覚もあるかもしれない。)

この谷を降りきったら、そこでテントを張ってキャンプすることにする。降りきったら、今日はカレーを作る。肉は高級な牛肉を用意してる。ビーフカレーだ。ただし、日照りがすごいので、時間通りに降りられなきゃ肉が腐る。そしたら肉なしのカレーになる。みたいなね。

 こんな感じで即物的な目標をこまめに持っておく。その時、頭の中には遠くの目標のことは一切ない。とにかくその谷を下っていって、ビーフカレーを作ることだけ考えている。

カレーを食って酒のんで寝よう、次の朝は早く起きて今度はまた向こう側の崖を登ろう、昇ったら今度は天ぷらが食える。ただし、エビだからゆっくりしてると腐ってしまう。そんな感覚。

 俺の場合は「買うものリスト」を作っていた。手帳に書いて、毎週リストに書いてあるものを買わなきゃならない。
ただ買い物は実際に収入がないと買えないので、3ヶ月スパンでもいいと思う。

新しい靴、新しいネクタイ、新しいシェーバー、美女と高級ホテル、それを必ずやらなきゃならないことにした。だからホテルも先に予約していたし、予約が必要な買い物はもう発注している。買う段になってその分の金が調達できなきゃとんでもないことが起こる。

そこに勘違いしないでほしいんだけど、ワクワク感などいらない。必要なのは義務感。切迫感。願望じゃない。義務。

もちろん、欲しかったものを手に入れるんだから嬉しいんだけどね、その次の3ヶ月後の予約もすでにしてあるから、喜んでばかりいられない。

 超短期の目標はやや斜め上で、その結果で手に入れるものはかなり上。

手に入れられたら良いなあ、じゃなくて、すでに発注する。その時注意してほしいのは、ローンは組まない、カードでも買わない。必ず現金一括だけだ。現金を調達できなきゃえらい目に遭う。

超短期の目標が高すぎたり、即物化のものが常識的だったりすると、まるで意味がなくなるからね。目標はやや高め、モノは垂直方向に高く。

 これを、3年位繰り返してみると、自分の中のデフォルト設定が確実に変化する。

なんかあたりまえの話を聞いているような気になると思う。でも、このサイクルを回した人は、俺はほとんど見たことないよ。

この例はビジネスをしている人向けだけどね。

そして、最終的な目標とか思っていたその「木」だけど、そのうち大した意味がないと気づく。

多くは貧乏な自分には思いもしなかった結果になっていく。
成功もしてない自分の「夢」なんて、たいしたことがないに決まってる。

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