【一首一句 その十九】春惜しむ

【本日の一首】
惜しめどもとどまらなくに春霞帰る道にしたちぬと思へば(古今、春歌下、130、元方)


(鑑賞)
春を惜しんでもとどまらないものなのになあ。春霞がまさに春が帰る道に立ったと思うと。
春が去っていく情景を感じる一種ですね。
たつという言葉がかすみが出る、霞が去るとどちらでも読めそうな微妙なところがいいのかな。
俳句ではないけれど、季重なりですね。

【本日の一句】
春惜しみ憂愁の中道歩く

一首の物悲しさのようなものを読んでみました。
春を惜しむには少し早いか。
おそまつ。

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