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Neighborhood 寛容であること

2023年 元旦。昨日と今日で特に変わることなく連続的な時間の流れのなかでの1日であるのに、なにか節目を意識をする不思議な1日である。
2年前の2021年にSlow Neighborhoodという言葉との出会い。その出会いからさらに2022年は、2000年以降生まれの様々な人と出会い、多くの刺激を受けることができた年であった。Slow Neighborhoodという言葉のもとで、いろいろと試行錯誤した年ともいえる。Slow Neighborhoodは2021年から2022年の間のコロナ禍によりおきた、今まで潜在的であった3つの分断(世代、情報、地域間の往来)を顕在化された状況を受け止め、そこから新たな価値を見出すことを模索する試みであった。
そして2023年。この3つの分断を超えた新たな価値を創造しカタチにすることが求められる。Slow Neighborhoodはその段階に入っていくと思う。
私自身も、Slow Neighborhoodという言葉をもとに、改めて自らの取り組みそのものを考え、律し、カタチにする年でありたいと思う。

佐渡の学校蔵から見る夕陽の光に身を包む2人 彼女たちの思い描く輝きが明日をつくる!

“Neighborhood” 日本語にすればご近所。この日本語と英語の言葉の捉え方の差にあるゆらぎ。このゆらぎこそ意味があるのではないか。
Neighborhoodは、異質なものをつなぎ、“持続的なつきあい“を生み出すものと、私なりに定義している。
価値観の異なるひと同士、ひとと地域の出会いと交流。2022年の試みは、世代や地域を超える力と超えた時の新たな創造力が生み出す未来の社会の可能性をカタチにできる確信をもつものであった。

私は、Neighborhoodを通して世界各地の場所性(トポス)を引き出すことに興味関心がある。それぞれの場所がもつ固有性、風土が輝く地域を巡る旅を楽しみたい。それをカタチとして浮かび上がってくるには、ゆっくりと、3年くらいかかるかもしれない。しかしそれがカタチとして浮かび上がった未来はワクワクする。
そのためには各ローカルの地域や既存の組織が開放的であることが必要である。重要な鍵は地域の寛容性を高めることであろう。特に都市における都市力は、この寛容性の高さが鍵となると捉えている。『都市東京』の強みはまさにこの都市の寛容性の高さにある。

伊豆の松崎町から富士を望む この風景から感じるその場所の風土性を楽しみたい

Slow Neighborhoodは、『都市東京』と地方の関係を再構築する試みでもある。その際求められるのは、地方の潜在的閉鎖性を寛容性の高い『都市東京』とつながることで、地方の閉塞感を開放し、地域力を高めるきっかけづくりを進めていきたい。そのためには、寛容性を高める地域運営組織をどう生み出し、育んでいくかが鍵と捉える。
寛容性を軸に、異なる価値観をもつ人と人。人と地域。地域と地域。その出会いと交流から生まれる新たな価値の創出と交換。この価値の創出と交換を持続的に循環させることに、新しい地域社会と経済のカタチがあるのではないだろうか。そのカタチを想い描き、新たな深化と進化を進めていければと思う2023年元旦である。

伊達市五十沢地区あんぽ柿作業 東京とつながり地域を超えたおつきあいから五十沢の未来を描く

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