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#02Copenhagenize index2019を読むPart1

Plat Fukuoka cyclingは福岡がbicycle friendlyな都市(まち)となるための様々な提案を行っていきます。

bicycle friendlyというと「自転車にやさしい都市」となると思いますが、私は「自転車がやさしい都市」になってほしいと考えています。それは歩行者に対しても、バイクやバス、自家用車…つまりは都市に対して自転車がやさしくできる都市でありたいと思うのです。

Plat Fukuoka cyclingの目次は下記よりリンクしていますので、ご覧ください。(随時更新)

0.Plat Fukuoka cyclingの描く未来
1.自転車都市ランキングコペンハーゲナイズインデックス2019を読む
2.Plat fukuoka cycling guide
3.Fecebook ページ

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「bicycle friendly」の指標として、Copenhagenize indexというものがあります。Plat Fukuoka cyclingでは前回のようなコラム記事と交互で最新版Copenhagenize index2019の読解を通りして、福岡がbicycle friendlyな都市となるためのヒントを探っていきます。今回はその第1回です。
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(以下はリンクサイト:https://copenhagenizeindex.eu/about/the-indexの内容を知人で国際経験豊富な横田美香さんの協力の上で意訳しております。転載等する場合は本サイトのプライポリシーを参照ください)

◆the 2019 Copenhagenize index of bicycle-friendly cites 自転車に優しい都市に関する指標
自転車に優しい都市に関する包括的なグローバルランキング「コペンハーゲナイズインデックス」へようこそ。 2011年以来、隔年で発表され今回で5回目になる2019年版は、何ヶ月にも及ぶ集中的なチームワーク、調査、及び活動のたまものです。世界のあらゆる都市の自転車政策ランキングを作成することは容易なことではありません。そして今年、世界中から最も魅力的なサイクリングストーリー(成功例)を共有できることを今までになく楽しみにしています。

◆How to read the 2019 Copenhagenize Index
報告を重ね、2011年からの分析した都市の数は80を超え、世界のあらゆる地域を代表する数百の都市を占めています。2019年はトップ3であるコペンハーゲン、ユトレヒト、アムステルダムの3都市がこれまでと同様に接戦となっています。コペンハーゲンは2011・2013年は2位(ともに1位はアムステルダム)だったが、2015年からは1位の座を守っています。アムステルダムは2019年は2位、3位のユトレヒトは2011年は圏外からの2013年に3位となり、2017年にはアムステルダムを抜いて2位となったが、2019年は3位となっています。コペンハーゲンの首位は今後いつまで続くかわからないものの、イノベーションと改良は続いています。この3都市は他のすべての都市のモデルとなるでしょう。

第2集団の4位から6位はアントワープとストラスブルグ、ボルドーです。これらの3都市の差はかなり縮まっています。その後ろには2015年まで圏外だったオスロが自転車都市化を成功させ2017年19位、2019年7位と急激な追い上げを見せています。2019年に新たにtop20に入ったのはボゴタ(コロンビアの首都)、ブレーメン、台北、バンクーバーです。これらの都市はイノベーションと投資と市民の行動により都心への自転車の走行環境改善を示しています。

トップ20のすぐ外にあるいくつかの都市は、いずれも躍進的な転機にあります。各都市は2021年のランキングを向上させるために、持続的な投資と自転車のイノベーションを実施する必要があります。

2019年から「サクセスストーリー」として、top20以外の都市の事例を紹介しています。事例はいかに新しい取組みがそれを必要とする都市の住民に有用性を提供できるのか,自転車に優しい都市の多様性を示しています。

このインデックスはもはや自転車と真剣に向き合ってきたデンマークやネーデルラント(オランダ)の自転車政策を世界に示すものではありません。熱意、文化、そしてより良い街並みの組み合わせによって、世界中の都市は自転車政策の限界を越えようとしています。

2019コペンハーゲナイズインデックスを是非ご覧ください

◆WHY THIS INDEX?
コペンハーゲンインデックスは2011年の初めにCopenhagenize Design Co.で、どの都市が最も都市の自転車政策が優れているか、という議論から始まったものです。そしてプロの好奇心がこのインデックスを開発するきっかけになり、私たちはさまざまな都市と協力して各都市の自転車政策を向上させつつ,都市景観のなかで「自転車」を再構築するための最良かつ最も効果的な方法を決定するための国際的なベンチマークを提供したいと考えました。

当初は社内の分析ツールであったこのインデックスが、すぐにより広く展開する価値があるものであるとわかり、スコアリングの方法や基準はそのままに、以来自転車都市ランキングを発表してきました。今年は、トップ20以外の都市のサクセスストーリーをいくつか追加することで、あまり知られていない世界の自転車ホットスポットの刺激的な取組みに光を当てています。

以前のランキングでの成果や反応への興味は、多くの都市が自転車交通政策の進捗状況に関心を持っていることを示しています。 人々が都市と向き合い、より健康、幸せで、快適さを望んでいることを示すこのインデックスへの多大なる反応がこのインデックスを進化させる原動力になっています。

自転車は私たちの都市になくてはならないものです。 自転車インフラへの投資は、都市が行うべき現代的かつ知的な政策です。 また多くの世界的調査において、都市での自転車活用がもたらす社会的、経済的、環境的、そして健康的な利点を示しています。 都市化の進展に伴い、私たちの都市は新しいモビリティソリューションが必要であり、自転車がその解決策となることを何度も証明しています。

このインデックスはコペンハーゲンデザインカンパニーの14人の小規模であるが、一方でグローバルなチームにより制作されています。

コペンハーゲン:Morten Kabell氏、James Thoem氏、Lorenz Siegel氏、Edoardo Repetto氏、Catherine Bretheim氏、Emma Natanzon氏
モントリオール:Michael Seth Wexler氏、Alyssa Pichardo氏、Emma Avery氏、Marie Lazartigues-Chartier氏
フランス:Clotilde Imbert氏、Anouchka Strunden氏
バルセロナ:Jordi Gali Manuel氏、Maria Elisa Ojeda氏

またThe Urban CountryのJames Schwartz氏は2011年からランキングのシステム開発の支援において、また主要メディアパートナーWIRED誌、及び都市のサイクリング情報を共有してくれたすべての自治体・協会、また地元で支援してくださった世界銀行に感謝します。

(意訳はここまで)
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 コペンハーゲンの名を関した報告書でありながら、当初の1位の座はアムステルダムに譲っているところが、ハングリー精神を感じるところです。
 報告書を作成しているコペンハーゲナイズデザインカンパニーは単なるデザイン会社ではありません。本インデックスの分析から、自転車に関する交通計画から、サイン計画までのハード以外のソフト分野も担っているようです。日本の交通計画は土木系のコンサルタント会社が担っていることが多いようですが、そこにデザイン思考の強い人材がいることで、様々なbicycle friendlyな政策が展開されているのではと思います。

 本サイトの構想は今年初めのころでした。2020年5月現在、COVID-19の流行により、世界各都市ではこれまでの都市・交通政策の転換、つまり自動車中心の移動から新しいモビリティーへの転換が求められる時代となってきいます。その中で自転車への注目は高まっており、日本でも自転車の有用性は認められつつも、日本はその後の自転車政策のコペンハーゲナイズインデックスのような世界レベルへの転換は結局のところ見られないのが現状ではないかと筆者は認識しています。
 早急な道路の再配分による政策を行っていくべきことも求めていきたい時期ですが、Plat Fukuoka cyclingではじっくりコペンハーゲナイズインデックスなどを頼りに、その実践方法のための思想を積みあげていきたいと考えています。

Copenhagenize indexは次々回にてランキングの方法等についての意訳を行います。

そして次回よりはPlat Fukuoka cycling guideとして、自転車政策に関する本と合わせて福岡のサイクリングに寄りたいスポットを紹介する連載を開始します。テーマはフランスの自転車を含む都市政策の本と福岡市のサイクリングで寄りたいフランス料理のお店とを紹介いたします。〇


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