土曜の夜に、ブラックアルバム

今日は阪神タイガースが、山本のサヨナラヒットで投手戦を制しました。俺はうれしい。
だからショートは山本だと、そう何度も。。。

なので急遽もう1本投入。豆乳。

大学生のころ、生意気にも友人の車で六本木を流したことがあります。土曜の夜、オールナイトフジものかは。
当時はディスコ全盛期。ワタクシどもはマハラジャだのレキシントン・クイーンだのメジャーどころではなく、「メイクアップ」というディスコに入り浸っていました。

六本木にあったディスコの一覧表

discotimemachine.com

ダンスフロアの脇にシールドで隔てられた、それこそ美容院があるというね。メイクアップはヘンな箱。それでも酒を飲みながら、踊る女性を眺めるのは快楽だ。
朝まだき。夜も明けようかというその最中、誰かが「海が見てぇ」とそう叫ぶ。銀座から築地経由でお台場へ。
往時の台場は単なる野っ原。六本木でナンパしたオーストラリアのチャンねーたちと、白々明けてゆく海を眺めるという。。。

プリンスの曲では、新宿アルタの大画面に見入った〝1999〝が、ちょうどこの頃。

https://youtu.be/rblt2EtFfC4

しかし件の夜には、むしろこれよね。
◆Little Red Corvette 

https://youtu.be/v0KpfrJE4zw

チャンねーたちとは、以下自粛。
あの土曜の夜から日曜の朝にかけての切なさは、80年代ならではかも知れない。

同じ80年代モノでも、今ならチョイスは違う。
もっとキレキレ、ブラック・アルバム。

https://youtu.be/rCb_ze374uU

ラ・グラインドは真っ黒。打ち込みとリアルのベースが秀逸で、間がなくCyndy Cに突入す。
太鼓3発。キーを変えて一瞬潜り、ファルセットと女声コーラスで同じリフにも艶を出す。
これはラップの奔りだが、ジョン・レノンみたいな〝プライマル・スクリーム〝(※)を投入しつつもホーンを駆使して安定感が抜群だ。

※レノンのプライマル・スクリームとは、60年代の終わり頃、心理学者がジョンレノンに催眠術か何かをかけて彼の原初の叫びを引き出したもの。それは「ママ!」だったそうな。

打ち込みの太鼓で3曲目に。ガチのラップだWhereever Roam Dead。
曲の流れじゃここでバラードに行きたいはず。が、行かないのですね。もう一発、黒く深くグルーヴさせる。これがプリンスの「分かっている」ところ。
ギターとベースはリアルもの。後者はいわゆるチョッパーで、要はラリー・グラハム(スライんところのベーシスト)由来のスラップですね。
ここでも女声コーラスが、変な和音を奏でています。アルバムの流れ的には、この曲こそ肝じゃないかなあ。

4曲目でようやくバラード。土曜の深夜の哀愁が。

長くなるからこれでやめますが、あとは怒涛のブラックミュージック。

年を取ったら俯瞰ができるようになる。あれはあれで楽しかったけれど、今なら違うなぁと。
よしんば今夜六本木を流すなら、神戸ナンバー真っ黒ジャガー転がして。女など乗せないで。
このBlack Albumを聴きながら、さて今夜は葉山あたりへ行きますか。

ってんで。

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