フォレストガンプについて

◼️映画「フォレスト・ガンプ」原作者 ウィンストン・グルーム氏が死去 77歳
https://news.yahoo.co.jp/articles/8648ce2af2d848e54c6223af67ea643e8b8ef2e3

映画「フォレスト・ガンプ」原作者 ウィンストン・グルーム氏が死去 77歳(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース
 1994年に公開されて世界的に大ヒットした映画「フォレスト・ガンプ/一期一会」の原作者だったウィンストン・グルーム氏が死去。17日に明らかになったもので77歳だった。死因など詳細は不明。同氏が在住

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この映画、封切りで何度観たことか。渋谷東急、新宿スカラ座、東京中を追いかけて。
◆予告編 
https://youtu.be/eYSnxZKTZzU

DVDは当然買ったし、ランナーの友人にも贈った。

ポリコレ的には批判が多いこの映画、しかし俺は素敵と思った。50年代から80年代に至るアメリカの痛みが、少し知恵遅れの主人公と幼なじみの彼女、その出会いと永遠の別れを通じ、綴られる。 
いっぽう原作は、趣味の悪い単なるドタバタ劇。一般に原作は映画を凌駕し余りないけど、俺は世界初、「映画よりずっと劣った原作」を読んだ。 死者に鞭打つな、とはジャパニーズの言うところ。でも、下らないものは下らない。それが故人に対する誠意と思う。 
ただし問題は映画の方で、これがもし町山智浩言うように真に差別的なら、あのジャクソン・ブラウンやジミヘン、そしてアレサが曲を使わせるはずがないのである。

俺はクズウヨどもに言わせりゃ〝パヨク〝〝反日〝なのだろう。それでも、良いものは良い。いかに映画が50〜60年代における、キング牧師にマルコムX、ブラックパンサーらが代表した、あの運動を捨象していても。クソ新自由主義のブッシュが、本作を選挙運動に使おうとも。
長谷川伸だって、『相良総三とその同志』で見捨てられた人々を通じて明治維新の欺瞞性を(奇しくも)表しながら、その加害者を追及しなかった。だからダメダメ! 全てダメ!みたいなことは決してないのでありまして。
町山智浩は俺みたく〝パヨク〝〝反日〝(笑)。でも、彼の理屈を裏返すと、

「南京じゃ30万人もブッ殺されてはいない」→「だから、南京事件全体は嘘である」

と同じ論理展開にならない?
まあ、南京事件については〝論理〝なんてレベルじゃなく、単に事実だけど。

とまれロバート・ゼメギス監督の『フォレスト・ガンプ』は、音楽でもアメリカを。
◆子どもの頃、エルヴィス との邂逅シーン
https://youtu.be/dJslCsekjIg

◆徴兵され、ベトナムに送られる ー CCR、ジミヘン、ドアーズ他
https://youtu.be/MxtucrF1mc0


帰還後、幼なじみの彼女と十数年ぶりに再会。彼女は貧しくDVの家から脱出し、ヒッピーの群れに身を投じていた。
帰ってきたガンプは伍長と共にエビ漁で大儲け。田舎に広大な家を買い、立ち直った彼女と一緒に住むも・・・
◆ジャクソン・ブラウン ー 孤独のランナー
https://youtu.be/MuwLU2z2Cx0

音楽で表すアメリカ。それはあたかも藤井大介センセ@宝塚の「Glorious!」状態なわけだが。


政治的・階級的意識の向上はとても良いこと。
が、それでも、良いものは良い。心動かすものは。
◆ラストシーン
https://youtu.be/lTcIZ8z1eVA

末筆ながらウィンストン・グルーム氏、Rest in Peace.

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