2020.4.3　ただの日記

リモートワーク５日目。一週間の仕事が終わる。

ここのところせめてもの運動不足解消として、朝ラジオ体操を（小声でメロディーを口ずさみながら）するのが日課になっている。

今週の仕事の山場は昨日だったので、ちょっと気を緩めながら積み残していた細かなタスクを片付けていく。デスクワークなのは会社にいても家にいても同じなのだが、普段酷い肩こりが今週はマシだ。オフィスの方がもちろん椅子も机も良いものなので、会社という場や通勤で疲れ切っている可能性が浮上してきた。

今日みたいに天気が良ければ洗濯機を回すこともできるし、昼休みに自炊もできて生活がはかどる。

この天気にうずうずしてきたので、今日は昼休憩に近所の公園でプチピクニックをすることにした。食パンの間にキャベツとウインナー、ケチャップを挟む。もう一つに２種類のチーズと茶色くなるまで炒めた玉ねぎを挟む。バターを落とし熱したフライパンに押し付けて、ホットサンドをつくった。中身がはみ出ても気にしない。適当な弁当箱もないのでアルミホイルでがさっと包み、紅茶を魔法瓶に入れて、家を出た。

外には意外なほど人が歩いていたが、自転車ですり抜けて公園まで行く。桜は散りかけだけれどまだまだ咲き誇っていて、そんな姿を眺めながら食べるホットサンドと熱い紅茶。この時間、私にとってはものすごく良いものだ。

帰り道に、花屋に立ち寄った。切り花じゃなくて、苗が売っているところは花屋って言うのかな。目に留まった洒落た色の花と、アイビーを買った。先ほど衝動的に飾っていたドライフラワーを一部捨ててしまったからというのが理由のひとつだ。昨日テレビで風水のことをやっていたのをちらっと見たからかもしれない。ポトスしかいないのもひとりで寂しそうだしな。家に良い気を増やしたくなったのだ。家に帰って花たちを植木鉢に移し替える。

夕方にはリモートワークのために買った安いデスクが届いたので組み立てた。あんまり複雑なやつだと独り身であることを恨んでしまうが、こういう簡単な組み立て作業は割と好きだ。小さな達成感があるからだろう。
出来上がったデスクは出窓に向かって置くことにした。自分のデスクが出来たと、ほくほくした気持ちになる。そしてなし崩し的に小さな模様替えをはじめてしまう。

夕飯はカレー。これにはストーリーがある。昨日食べ物のストックを整理をしていたら、去年シンガポールに訪れた際に買った薬膳スープの素が掘り起こされた。この機会にと、鶏肉と一緒に煮込んで作ってみたのだが、まあ、やっぱりというか、美味しくない。飲めなくもないが、独特のえぐみと甘みに舌の奥がびくついたので流石に全部は……でも身体には良さそうだし何よりもったいない……と思案した挙句、思考は「困った時のカレー」に行き当たり、実験してみることにした。これは結構当たりで、あまり食べたことのない独特のスパイシーさのあるカレーになった。食べられる。あと3皿分くらいはあるが、冷凍してもいいしのんびり食べよう。

夜はひさびさにゆっくりミュージックステーションを観ていた。東京事変やスカパラがお目当てだったのだが、何故かGLAYの歌を聴いたら泣けてきた。そういえば、いけ好かない職場のマネージャーが好きと言っていた。お前その感じでGLAY好きなんかいと、ほんの少し馬鹿にしてたけど、真っ直ぐでいい歌ですね。

今週はずっと部屋にいる分、毎日少しずつスクワットや腹筋などの筋トレ、ヨガもどきやストレッチができている。会社ではついコンビニまで買いにいって食べてしまうスナック菓子も家には置いていないから、小腹が空けばヨーグルトや果物やナッツを食べている。巣篭もり前に入浴剤を色々買ってみて、湯船にも意識的にゆっくり浸かっている。有酸素運動こそできていないけど、普段より健康的なくらいだ。

こうやって生活にフォーカスが当たると、私にはこれがあるのに他に何を望むのだろう、とも思う。振り返れば、こんなに罪悪感なく一人で家にいて、ただ生活する時間なんて今までなかなか無かったな。これまでは一人で家にいても、世界に置いていかれる気持ちにばかりなって怖がったり焦ったりしていたから。環境によって思考のベクトルが動くのを実感する。

明日は天気が良いらしいから大物を洗濯したい。少しばかり衣替えにも取り掛かろうか。ベランダで花を愛でながら、コーヒーでも飲もうかな。

晴れた日は虹をつくろうたくさんの水で心を洗っておこう　ー天野慶