裏磐梯に現れる世界屈指のダリ コレクション 〜諸橋近代美術館〜
■裏磐梯ドライブ中に、突如現れる…城??
夏の避暑お出かけと併せて楽しみたい美術館をもうひとつ。
福島県の裏磐梯、五色沼▼ の近くにある
諸橋近代美術館 です。
え?…城?!
というぐらいの荘厳な構えの建物がいきなり山の中に現れてびっくりします。5万4000m2という広大な敷地なのですが、その外観にも負けない素晴らしいコレクションを有しているんです。
■世界屈指のダリの大規模コレクション
こちらの目玉は、サルヴァドール・ダリのコレクション!350点にも及ぶコレクション(ギャラリーガイドより)は、スペインの「ダリ劇場美術館」や、「アメリカのダリ美術館」にも並ぶ規模とのこと。
そんなコレクションの中でも、ダリの”彫刻”などの立体作品が多く展示されているのが珍しいなぁと思います。
ダリの絵の世界観がそのまま立体化されたものが、数多く展示されてるのですが…「超現実」のダリの世界が立体化して次々と目の前にするのってなかなかすごい世界でした。
例えば、こんな▼細長い足がのびた動物たちが…
(「聖アントワーヌの誘惑(部分)」1946 /タッシェン・ニューベーシック・アートシリーズ サルヴァドール・ダリ 表紙)
こんな▼ブロンズ像に。
(「宇宙象」1980 / 諸橋近代美術館ギャラリーガイドより)
なんでコレで体が支えられるのか… 重力に逆らっているかのようです。
ダリの作品にしばしば登場する、"ひきだし"のついた人間も…
(「人間の形をしたキャビネット」1936 /タッシェン・ニューベーシック・アートシリーズ サルヴァドール・ダリ より)
こんな▼ブロンズと羽毛を使った作品に。
(「抽き出しのあるミロのヴィーナス」1936-64 / 諸橋近代美術館ギャラリーガイドより)
ひきだしは可動式になっていて、当時の展覧会では実際にダリがこの抽き出しを開けて見せていたそう。
ダリの立体作品は、横浜美術館などでも常設されていますが、こちらの美術館のように多くの立体作品が立ち並ぶ様は圧巻でした。
■ダリ以外のコレクションも充実!
また、ダリ以外にも、セザンヌ・ピカソ・シャガール・ミロ・ルノアール…といった西洋近代の大御所の作品も数多くコレクション・展示されています。
(「ふくろうを捕まえる女」ジョアン・ミロ 1970 / 諸橋近代美術館ギャラリーガイドより)
本当にこんな山の中に?と驚いてしまう充実のコレクションです。
五色沼散策の際には、ぜひこちらにも立ち寄ってみてください。
なお、冬期(12月〜4月)は休館なので、ご注意を。
(ちなみに、「諸橋」というのは、スポーツ用品・ゼビオ株式会社の創業者の諸橋廷蔵さんのコレクションであることから。個人でこれほどのコレクションを所有しているとは…すごいですね…)
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■DATA■
諸橋近代美術館
開館時間: 9:30~17:30 (11月は17:00まで)
(入館は閉館時間の30分前まで)
開館期間: 4月20日~11月30日 (冬期は休館)
(開館期間中は基本的に無休, 展示入れ替え時期のみご確認を)
入館料: 一般 ¥950, 高校・大学生 ¥500, 小中学生 無料
アクセス: 郡山駅より無料シャトルバスあり(1時間20分)
(自動車など、詳しいアクセス方法はコチラ(公式HP))
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▼オマケ▼
○ダリのようなちょっと変わった世界観が好きだったら、是非脚をのばしたいのが(車で60min程度ど、ちょっと離れていますが…)こちらの、さざえ堂。
今から200年以上も前に建てられた木像建築ですが、二重螺旋構造になっていて、昇りと下りで同じ道を通らないようになっているという、とても不思議な建物です。
(詳しい様子を、「会津・さざえ堂」noteに載せました。よかったらこちらもご覧下さい。)
○まだ行った事がないのですが、気になっているのは、猪苗代に今年6月にオープンした「はじまりの美術館」。
「芸術教育」を受けてきたアーティストではない作家の作品を集めた、アール・ブリュット(アウトサイダー・アート)の展示を行う美術館なのだそうです。築120年の蔵を改造して作った小さな美術館のようですが、こちらには近いうちに行ってみたいなぁと思います。
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