見出し画像

【MTGアリーナ】レア無し青単『ランク上げ次郎』デッキガイド(プラチナ帯到達クラス)

本稿は2023/7/6配信『無課金を救いてぇ……』
(https://www.youtube.com/live/p_YqHEdUfpo?feature=share)
視聴者向け記事である。
見ていないからと言って読んではいけないことは別にない。
本稿では上記配信内で私が使用したデッキ『ランク上げ次郎』に関する解説を行う。

"本稿はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC."


・『ランク上げ次郎』とは

スタンダードBO1でランクマッチを潜るために作成された青単色のデッキ。
コンセプトは『レア・神話レア不使用』。
主に無課金者や、ゲームを始めたばかりでカード資産が少ないプレイヤーに向けて作成された。
目標としては現状の構築でミシック到達可能水準を目指していたが、配信時点ではプラチナ帯で50%強程度の勝率だったため、現状のリストでミシックへの到達は難しいと思われる。
シルバー・ゴールド帯を突破するには十分な水準であると思われる。
デッキのインポートは当該配信のアーカイブのコメント欄に案内を記してあるためそちらを参照されたい。

・デッキリスト

デッキ
4 秘密を掘り下げる者 (MID) 47
22 島 (DMU) 267
4 トレイリアの恐怖 (DMU) 72
4 考慮 (MID) 44
3 決定的瞬間 (MOM) 67
3 かき消し (SNC) 49
3 否認 (RIX) 44
4 発見への渇望 (VOW) 85
2 アーテイの嘲笑 (DMU) 48
2 本質の把捉 (NEO) 52
3 知識の流れ (BRO) 49
2 証人保護 (SNC) 66
2 方程式の改変 (MOM) 50
2 消えゆく希望 (MID) 51

〇保有カード0前提における使用ワイルドカード数
アンコモン:19枚
コモン:19枚

〇デッキタイプ
『コントロール』:序盤は防御に徹し、敵の攻撃をしのいでから逆転を計る

・各カード採用理由

・島(22枚)

このデッキでは38枚の呪文のうちおおよそ29枚(《トレイリアの恐怖》は1~2マナ程度になってから出すことが多い)が2マナ以下の呪文で構成されている。
色事故の心配もなく、《考慮》や《決定的瞬間》といった手札を整えるカードも一定枚数採用されていることから、土地枚数は抑えめの22枚に。(私的デッキ土地枚数基準 22枚以下:軽いデッキ 24枚前後:標準的なデッキ 26枚以上:重いデッキ)
ただし、このデッキは《知識の流れ》を強く使うことがゲームの勝敗を左右する点、最低でも《発見への渇望》が撃てる3マナまでは順調に土地が伸びてほしい点からこれ以上土地を減らすことはよくないと判断した。

・秘密を掘り下げる者(4枚)

このデッキのフィニッシャーその1。
変身確率は毎ターンおよそ3割程度。
変身後も《火遊び》《切り崩し》をくらうため信頼性はあまり高くない。
とはいえ先攻1ターン目にこいつを召喚して、以降カウンターを構えて攻撃し続ける『クロックパーミッション』(最序盤に作った優位を大量のカウンターで維持し続ける)戦略は強力である。
こいつの信頼性が高い環境ならそっちを本命にしてもよかった。
とは言え、後から引いてきても1マナなので邪魔になりにくく、変身したら3/2飛行と追加戦力として悪くないので4枚採用。

・トレイリアの恐怖(4枚)

フィニッシャーその2。
このデッキで最も重要なカード。
他のカードはこのカードを強く使うために存在する。
基本的には1~2マナ程度になるまで待つが、場合によっては4マナ程度で召喚することもある。
文句なしの4枚採用。

・考慮(4枚)

デッキの潤滑剤その1。
必要なカードを探しに行ったり、呪文を墓地に送ることで《トレイリアの恐怖》を一気に2マナ軽くしたりすることができる。
1マナなので他のカードの邪魔をしづらい。
インスタントなので基本的に相手のエンド前に撃つことが多いが、土地を一刻も早く伸ばしたい時などにメインフェイズで撃つこともある。
基本的にこれらのカードは打ち消し呪文を構えつつ、相手が何もしてこなかった時に撃つ流れになる。
使いやすく《トレイリアの恐怖》との相性も良いため4枚採用。

・決定的瞬間(3枚)

デッキ潤滑剤その2。
必要なカードを探しに行ったり、呪文を墓地に送ることで《トレイリアの恐怖》を一気に2マナ軽くしたりすることができる。
《考慮》との違いは、《考慮》はデッキトップしか見ることができず、カードを探す能力は低いことに対して、こちらはカードを上から3枚見ることができ、必要なカードにたどり着く可能性が高い。
テキストだけで言えば《考慮》より強く、当初は4枚積んでいた。
しかし、2マナも払ったにも関わらず相手に対して干渉できず、手札が増えもしないこのカードは他のカードを一枚増やすために席を譲ることになった。(代わりに何を増やしたかは忘れてしまったが《消えゆく希望》か《方程式の改変》あたりだった気がする)

・かき消し(3枚)

現環境の基本打ち消し呪文。
ゲーム最序盤や、重いスペルを多用する相手に強い。
しかし、基本的にゲーム中盤以降死に札になりやすく、また、このデッキには気軽に生贄にできるクリーチャーもいないため、4積みは避けた。
この呪文は基本的に使える時には優先的に使っておいた方が良い。
しかし、後半になっても相手の2アクション、3アクションをとがめることができたりするので完全に無用になるわけではない。
とはいえ、終盤に2枚も3枚も手札に抱えていたくはないカードである。

・否認(3枚)

クリーチャーでない呪文を確定で打ち消してくれる強力な呪文。
こちらのクリーチャーを除去から守ったり、《多元宇宙の突破》や、各種プレインズウォーカーのような危険な呪文を止めるなど重要な役割がある。
ただし、ゲームを直接終わらせる『クリーチャー』に通用しないため4枚の採用は避けた。

・発見への渇望(4枚)

ドローソースその1。
上手く決まれば3マナで手札を2枚増やせる強力なドロー呪文。
ただし、ゲーム序盤などは案外島を捨てたくない場面もあり、上手くアドを稼げないこともある。
が、逆に呪文を2枚捨てることで《トレイリアの恐怖》を一気に3マナ軽くすることもでき、応用の利くカードである。
他に、これ以上にこのデッキにマッチしたドロー呪文もないため4枚採用。

・アーテイの嘲笑(2枚)

確定カウンター。
万能だが重いため採用は2枚に抑えた。
相手のダブルアクションに対して1マナ軽くなるのは他の3マナ確定カウンターの中で最も優れたボーナスと判断しての採用。
環境がより重く、フラッシュバックなども利用するデッキが増えるなら《雲散霧消》などに入れ替えるとよいだろう。

・本質の把捉(2枚)

『クリーチャー以外何も対処できない』呪文だが、青は『出てしまったクリーチャーにほぼ対処できない』色であり、《黙示録、シュオルドレッド》や《偉大なる統一者、アトラクサ》などそれ1枚で完全にゲームを終わらせる危険なカードが多数存在するのもまた『クリーチャー』であるため本当に危険なカードをピンポイントで刺すために2枚採用。
なお、《傲慢なジン》がデッキに入っているなら、マナコストを軽減できる《本質の散乱》の方が強い。

・知識の流れ(3枚)

ドローソースその2。
このデッキにおいて《トレイリアの恐怖》に次いで重要なカード。
打ち消し呪文はあくまで1対1交換を繰り返すだけなので、どこかで数的優位を取らなければならない。
この呪文を一度通すことができれば相手に対して圧倒的に物量差をつけることができる。
最低ラインで撃っても手札は3枚増えるし、ゲームが長引けば長引くほどその枚数はとてつもない枚数になってゆく。
ただし、初手に何枚も抱えていると、序盤をしのぐカードが足りず『この呪文を撃つ前に負ける』ことになるため4枚の採用は避けた。

・証人保護(2枚)

どうしても撃ち漏らしてしまった脅威に対してだけ使う。
《トレイリアの恐怖》で黙らせられる程度の相手には使わない。
《偉大なる統一者、アトラクサ》のような『出た時点で仕事をしている』クリーチャーは打ち消すべき。
《黙示録、シェオルドレッド》や《スレイベンの守護者、サリア》のようなカードを撃ち漏らしたときに使う。
緑の『ただひたすらデカいだけ』のクリーチャーにも効果的。
基本的には弱いカードだが、ゲーム中1枚くらい引けると少し安心なので採用は2枚。

・方程式の改変(2枚)

BO1を回していて赤単と緑白エンチャントにあたる回数が体感多めだったため採用。
刺さらない相手にはあまり強くないが、一応《喉首狙い》などを確定で打ち消せるためまったくの役立たずではなく2枚採用。

・消えゆく希望(2枚)

基本的にはアグロに対してはこちらがカウンターを構えられない最序盤の動きを妨害するカード。
コントロールに対しては相手の除去に対して自分のクリーチャーを戻してかわすなどなかなか器用な動きもできる。
とはいえ、普通に使うとこちらだけが手札を減らすカードであるため採用枚数は2枚。(1枚だと、このカードが一番欲しい『最序盤』に引ける可能性が低すぎるため)

・ザックリプレイメモ

・打ち消すべきかどうかの判断基準は『トレイリアの恐怖が出るまでに間に合うか』どうかと『トレイリアの恐怖が出たら黙らせられるか』どうかの、ザックリ言ってこの2点である。
「あ、これ通したらトレイリアの恐怖出す前に殺されるな」と思ったら打ち消すべき。
「あ、これ通したらトレイリアの恐怖出してもどうにもならんな」と思ったら打ち消すべき。
「あ、これ次のターントレイリアの恐怖着地したら相手止まるな」と思ったら通すべき。
打ち消しは無限じゃないので『打ち消さなくていい呪文は無視する』ことが大事。
ちなみにトレイリアの恐怖の『護法』が発動しているときは相手が護法コストを払ってから打ち消そう。

・絶対通したらアカン!シェオルとアトラクサ
このデッキはカードを大量にドローすることで強さを得るため《黙示録、シェオルドレッド》は天敵。
黒の4マナ目には注意!打ち消せる状態じゃなかったとしても最低でも《証人保護》1枚くらいは持っておきたい!
《偉大なる統一者、アトラクサ》は出た瞬間に相手の戦場の質、手札の量、ともに爆発的に増強されるため、着地を許してはならない!
ゲームが長引くと《かき消し》すら効かなくなる。
《本質の把捉》は奴のためにとっておけ!

・放浪皇にご用心
相手のエンド前に意気揚々とドロー呪文を撃った瞬間《放浪皇》が出てきて大変な苦戦を強いられる。
これは割とよくあるケースで、特にコントロールくさい白が4マナ立てているときは相手のエンド前だからと言ってうかつにタップアウトしないように注意した方がいい。

・ザックリ打ち消しガイド
《かき消し》:基本撃てる時に撃つ。(ただし、本当にどうでもいい呪文にまで脊髄反射しないこと)相手がランプなど重めのデッキとわかっていれば相手のフィニッシャーに合わせてもいい。基本手札にため込みたくない。
《否認》:相手の危険な呪文に合わせる。(放浪皇、告別、多元宇宙の突破など)また、敵の除去呪文に対する備えなどに。手札に1枚は備えておきたい。
《アーテイの嘲笑》:打ち消しの切り札。なんにでも対処できるため、本当に予想外の脅威が出てきたときのためなるべく手札に取っておきたい。相手の手の内が何となく読める時は他のカウンターでダブルアクションを構えるために「重い」この呪文を先に使ってしまうこともある。
《本質の把捉》:クリーチャーにしか効かないため、アーテイの嘲笑や、かき消しが手札で効果的に相手をけん制できている状況なら優先的に切っても良い。ただし、相手にアトラクサのような危険なクリーチャーがいることがある程度はっきり予想できるなら手札に1枚は温存しておきたい。
《方程式の改変》:相手が赤単アグロなら何でも消せる。この呪文で一番打ち消したい呪文は緑白エンチャントの《運命に導かれし者、ケイリクス》である。一応、相手の否認や喉首、サリアなども打ち消せるので色が合わなくても全くの無価値ではないが、こちらが《否認》使うのもったいないから代わりに使う程度の呪文である。赤単や緑白とほとんど当たらないなら他のカードに変えたほうが良い。

・《船砕きの怪物》を撃たれたら?
撃たれないように祈る。

・最後に

以上でレア無し青単、『ランク上げ次郎』の解説を終える。
最初に述べた通り、このデッキは当初求めていた強さの水準を達成できなかったが、とりあえずプラチナ帯までたどり着くには十分な強さになっていると思われる。
このデッキは急造品であるし、解説も大雑把なものである。
これを読んだ方は是非ともこの記事を「参考」として、より自分に合うようにデッキをカスタマイズして貰えればと思う。(もちろんレアカードを自由に足してよい)
私は人に何かを教えるほどマジックが上手くはない。
しかし、このような交流を通じて意見交換が生まれ、「互いに研鑽していく」環境が生まれるならば、それは素晴らしいことだと思う。
最後にここまで読んで下さった皆様に感謝の言葉を述べて、本文を締めくくろうと思う。

ご愛読いただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?