#ひかむろ賞愛の漣 開催に寄せて(千羽はる賞について)
アメジスト(和名:紫水晶)とは――。
とある女神に仕えていた女官が、酔った酒の神に追いかけられ、主である女神に美しい水晶に変えられて守られた。自身の行いを反省した酒の神が、神々の酒を女官だった水晶にかけたところ、美しい紫に染まった。
という伝説を持つ、まれにみるほど美しい鉱物。
「ひかりのいしむろ」の光室あゆみさんが、テーマ「愛の漣(さざなみ)」という石に相応しい美しい言葉で、ひかむろ賞を創設されました。
千羽はるも、「石友達」としてモデル小説を書かせていただき、嬉しさのあまりほっこりしまくっていたのですが。
なんと今回、「選考のお手伝い」という素晴らしい形で、参加させていただけることになりました。
しかも「千羽はる賞」!!!(名前付いちゃったよ!!)
実は私が、初めて購入した鉱物はアメジストでした。
上野の国立科学博物館で購入した、手のひら大のアメジストクラスター。
小学生のお小遣いで買えるレベルの石で、透明度はあるけれどゴミが入っているという理由でそれほど高くなく売られながらも、子供心に「とてつもなく綺麗なものと出会ってしまった」という衝撃がありました。
その石が、どこの国から来たのかももう覚えていませんが、未だに部屋の片隅に飾ってあります。
以来、私の「石好き」が始まりました。あの日以前に石に興味は全くなかったのに、不思議な話ですね。
ひかむろ賞のテーマがアメジストだと聞いた時、正直に言うと「運命」を感じていました。
アメジストは、私にとって、【始まりの石】なのです。
そして今回、小説部門限定ですが、皆さんの作品に触れさせていただきます。
私から言えることはたった一つ。
必ず読みます。だから、自由に「あなたの慈愛の話」を書いてください。
店主である、あゆみさんの言葉を、ここで少し引用しましょう。
選考基準は、あくまで私の主観、好みです。入るどころじゃなく、私の主観、好みで選ばせていただきます。"アメジストらしさ"もありますが、アメジスト(慈愛)っぽいな、と私が勝手に思ったという意味です。
私も、基本的にこのスタイルですが、私は今までずっと【書き手】の立場でnoteの街にいました。
だから、【読み手】としては誰よりも未熟だろうなとぼんやりと思っています。
【読み手】として未熟な私が、この賞で皆さんに出来ることはたった一つ。
あなたの作品に全力で向き合い、あなたの世界に全力で呑み込まれる。
今回の賞で、私は未熟な【読み手】ではありますが、それを全力で成し遂げようと思います。
この際、「千羽はる」という存在に構うことはありません。どんな人物かなんて考える必要は、もっとありません。
今回、私はただの【読み手】です。あなたの作品に全力で向き合う一読者です。
初めてアメジストに出会った時と同じ「とてつもなく綺麗なものに出会ってしまう」衝撃が、今回は一体何度味わえることでしょう。
もうすでにワクワクしております。
神様が透明な石に高貴な紫色を付けたように、あなた色の世界を、あなた色の物語を、真っ白なnoteに、思うがままに書いてくださいね。
2/8から2/16まで、鮮やかに彩られた皆さんの作品をお待ちしております。