見出し画像

ストックビジネスの教科書 大竹啓裕(2015)

攻撃のフロー型ビジネスに対する、防御のストックビジネスの作り方の本。

ストックビジネスの定義は、以下の2点を満たすビジネス、と定義されます。

・継続的にお金が入る
・売ることができる。

実際には、フロービジネス or ストックビジネスの線は割と曖昧で、「ストック性が高いビジネス」「ストック性が低いビジネス」くらいに分けるのが適切とのこと。

もっと言えば、経年劣化や人間の飽きがあるため、不変のストックビジネスというものも、実際には存在しないという立場でこの本は書かれています。

第1講:ストックビジネスの定義を示して、ストックビジネス的な思考方法・価値観が書かれています。

第2講:ストックビジネスで扱う商品のデザインについて示し、その例が書かれています。

第3講:継続的に安定した利益を得るための仕組み「収益ユニット」について解説しています。

第4講:シュミレーションと現実の差から、問題部分の発見と修正を行う「チューニングサイクル」について解説しています。

「ビジネスは楽しい」「失敗してOK」「コンテンツの質は前提条件」というメンタリティについても言及されており、これも結構大切ではないかと。

特に、コンテンツの質は避けては通れないです。

ここまで読んでいただけていれば、第1講、第2講については流し読みくらいでちょうどよいはず!

「切れない糸」を残し、「消えてなくなるもの」を作れ

「切れない糸」を垂らしておくことと、「消えてなくなるもの」を組み入れておくことはビジネスをやる上でとても有利になるので覚えておくといいでしょう。

流し読みを推奨している第2講からで、ちょっとした矛盾はあるけれど、僕が一番好きな文章はこれです。

「切れない糸」と、「消えてなくなるもの」対比がミステリアスでよいです。

最初読んだときはなんのことかさっぱりわからなかったですが。

切れない糸―― 人と人との縁だったり、好感度。

消えてなくなるもの―― 定期的に補充が必要な、消耗品

要は、人とのつながり(コミュニケーション)は増やして、消耗品を製品に組み込むとビジネスでは有利だという助言です。

同時に「人情」と「打算」の対比も感じられるのも好きな理由。

同じビジネス指南書である、プロセスエコノミーではいやらしさみたいなのを感じなかったんだけど、ここら辺のえぐめの話の時にはちょっと感じてしまった。

もちろん、僕が生活費のことを考えているので、当然えぐい・いやらしいとされるお金の話を望んでいるんですけど。

ちょっと思ったのは、わかりやすいように具体的な金額が入るといやらしさのようなものを感じるのかなということ。

それが嫌だって話ではなくて(上でも言いましたが僕は生活費のことを考えてこの本読んでます)、お金の話をする時には、具体性とエグさを天秤にかけて表現を選ばないといけないんだなという気づき。

収益ユニットの3つの要因③「継続率」とは

イタリア代表アズーリは、伝統的に「カテナチオ(閂の意味)」と呼ばれる徹底してディフェンスを重視する戦略を好みます。彼らにとって、1-0での勝利こそがもっとも美しいと言われています。

サッカーのイタリア代表の戦略で例えています。

守備を固めて攻めに転じることで、盤石の戦いができるのは、ビジネスでも同じかもしれない。と続きます。

小学生の時に無茶苦茶「カテナチオ」っていう言葉が好きだったなぁと思い出しました。

実生活で使う機会がないけど、語呂が気に入っている言葉なので、ここぞとばかりに使ってみます。

僕のカテナチオとの出会いは、2002年の日韓ワールドカップです。

2002年のワールドカップだと思っていましたが、どうやら2001年のキリンチャレンジカップと記憶違いをしていました。

(熱く語ろうと思ってましたが、急に恥ずかしくなったのでやめときます。)

まぁ、とにかく守備を固めて飢え死にしない状況を作ってから、尖ったことをやりましょうということです。

#読書録


――――おしらせ――――

・baseでしるし本を販売中です。
ひろきのしるし本やさん(base):https://planetgears.base.shop/
ご支援いただいたら、次の本の購入費用か、健康のために食べている食費に使わせていただきます。

・eluというサービスの紹介もさせてください。
https://elu.jp/signup?code=pvdgmmLLjRXwZAtjXQpOV0vUJq62

現在紹介制の、「最短でデジタルデータが販売できるサイト」です。
(ある研究室のけんすうさんの開発されているサービスです。)
上のリンクから7人入会して頂けると、"pdfがアップできるようになる" という特典が手に入ります。

登録に必要なのは、twitterアカウントのみで、無料で始められます。

僕は個人的にそれを目指していますので、よろしかったらご協力ください。

リンクで登録していただかなくても、twitter内で「elu.jp」で検索してみてください。販売中のデータが見れてなかなか面白いと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?