生と聖の狭間


世界を覆っていた鏡が砕けて

バラバラになった 性の欠片

ぽっかりと空いた違和感

かつてそこに何があったのだろう

記憶はないのに 気配はある

あれでもないし これでもない


キラキラと誘惑で引き寄せられるものも

ダークサイドに引き込まれそうになるのも

反射がもたらすフラッシュバック

心が動く そこが聖と生の境界線

精神の領域から出る 性なる扉

フォーカスがズレる二重化した世界

他人の夢が美しいと見えることも

真っ暗な闇夜こそ 秘められた光が見えることも

自分の内側に生きた記憶があるから

五感では感じられないけれど 

存在の外側にある何かに身体が反応している


欲張りな感受性が疼く

あれも これも 内側も 外側も

生きているものすべて感じていたい

聖の世界から触手が延びて

つながりたいと 二つの点が流れ出す

創造のリズムに感化され

小さなカプセルがパチパチパチと弾け

内側から花びらを開かせるとき

めくり溢れるウェーブが場を生かす


聖と生の狭間をつなぐなら

姿を変えても舞い続けたい性(サガ)を

妄想の世界の外へ連れ出し

生きた世界で他者たちと喜びに笑みする

そう、はじめから欠けていたわけじゃない

生きるために手放したもの

取り戻すことに夢中になって

つい本来の目的を忘れてしまった


完璧なカタチになりたいわけじゃなかった

自分の内側に息づくプロセス

呼吸とともに 地球とともに

聖と性と生をつなぐ動きでありたい

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