山羊座月蝕満月

蟹座のホームシック


この時期の出来事は、
センチメンタルな風を運んでくる。

理性は、そんな風を軽々と押しのけるチカラとなる。

だけど、満月の夜は、
そんなセンチメンタルな自分も含めて、
過去の傷に向き合って、
悲しみに寄り添って、
一番深いところまで潜っていって、
自分の最も暗い闇の中から、小さな光を拾い上げたい。

波立てた感情の根源をたどっていきたい。

押さえ込んできた気持ちを、全部吐き出したい。
この世に誕生してから我慢してきたすべてを吐き出したい。

空っぽにしないと見えて来ない、
根底に隠れている真の姿に出会いたい。

本能を震わせる鼓動を感じたい。

言いたかったのに言えなかったこと。
伝えたかったのに伝わらなかったこと。

純粋な想いを声にしたい。

捻れた糸を解いて、
もう一度、純粋な情熱でつながりたい。

心の内側で硬くなってる違和感

長い間 放置していた結び目

どう解いていいのか分からなくて苦しい

無視していていた声が漏れてくるの待つ


「つながりたかったの・・・」


その言葉に反応して 涙は外へ溢れ出る

魂に寄り添い 時間を手放していく

ものすごく寂しいのは、
失っている何かを感じるから。

そこにあったはずの何かを感じているから、
ぽっかりと空いた空間にあったものを探し始める。

その感覚が、感情を揺らし始める。

記憶が消えていくように 意識が薄れていくのを嘆く。

二つに裂かれたティアマトを体感すると、
生命からチカラが抜けていく。

迷子になっているのは、
物質の内側に眠っている精神。

三次元空間の錯覚が視界を遮る。

失っている次元を無意識に手探りしている。

本当に守りたいものが そこにある。

結ばれたいと叫んでいるもの。

心が幻想を払い、
星々が自由に輝いている世界に向かう。

魚座のセンチメンタルが、
月のホームシックを呼び起こし、
蟹座を脱皮させようとしている。

流れや差を感じると、
切り離された心が痛みを思い出す。

閉じ込められた心が、一番安心できる世界を求めてさまよう。

今ある殻をすべて脱ぎ捨て、本質に戻ろうとする。

過去と未来がコノトキにつながると、
失われていた感覚と、もう一度つながりはじめる。


満月の微笑み


数えきれぬ無数の生命に支えられてコノトキは存在する。

ひとつの物語の終わりに、海の中から新しい意識が目覚める。

「誰か」や「何か」の中にも、
自らがいることを忘れなければ、
どんな小さな立ち振る舞いも、それは自分自身への労わりとなる。


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