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V・ファーレン長崎2023シーズン印象論的な感想〜「J1昇格への決意」から

7月21日からV・ファーレン長崎のYouTubeチャンネルで
「V・ファーレン長崎2023 J1昇格への決意」という企画がはじまりました。

選手・チームスタッフ・関係者が鼎談にて"シーズンクライマックスに向けて"や、"今"を語る企画です。

第1回【米田×櫛引×増山】


第2回【フアンマ×カイオ×澤田】


第3回【高田社長×カリーレ監督×竹村TD】


第4回【鍬先×五月田×安部】


長崎としては珍しい、「生感」があるコンテンツなのでどの回も必見なのですが
個人的には第3回の「首脳陣」回と、第4回の「ボクらの時代」回から"今"の本質が見えたような気がしました。

選手も感じていることは大体同じ

第4回はメンツが若く、長崎出身という共通項もあり
同じ選手回だった第1回・2回よりも裸の言葉が多かった気がします。
特に印象に残ったのは下記の点。

・ミスをすると「ハマらないなー」という雰囲気が出る。

・(守備時の)取り所が不明確。

・ピッチ上の監督がいない。

・中々結果が出ないと(監督に?)思う所はあるやん。


これらを聞いて、外から感じているものと選手達が思っていることは大体同じなんだな、と思いました。

これらを短絡的に。特に「中々結果が出ないと~思う所はあるやん。」を拾うと
「監督が悪い」論の錦の御旗になるのですが、第3回を見ると監督はピッチ上での局面を選手自身に判断して欲しいと語っています。
それに対しては「いや、それは監督の責任転嫁だ」と言う声もあるでしょう。
しかし選手or監督になっている時点で歪なんですよね。

うまく行かない時は選手間でこそ話さないといけないんじゃないかと思います。

「監督何考えているかわからねえよ」

外から見ている人がこれを言うならわかるのですが、選手当人がもし、これ止まりだと厳しいのかなと。

仕事でも上司に1から10までコントロールされるわけではないじゃないですか。
職務に当たる上で個人の裁量はあるわけで、その裁量をうまく発揮出来る人が「仕事が出来る人」で
「あの上司何考えているかわからねえよ」とか「会社がダメ」とか言っている人との差は往々にしてあると思います。
(この辺突き詰めるとパワハラ論混じってきて難しいのですが)

第4回は「監督を信じぬこう」と締められるわけですが
それは下手すれば選手が「言い訳」の拠り所を作ってしまうことにもなりかねないと、個人的には引っ掛かりました。

昨シーズン序盤2年目の松田体制がうまく行かなかったのは、戦術を拠り所にし過ぎていて選手に自律が足りなかった為と思っているのですが、ちょっとそれを裏付けるものが見えたような気がしました。

第3回を振り返ると監督が求めているのは行き詰まった時の個々の判断だと思うんです。
「判断」というとプレー面の選択を想像されそうですが
「選手が互いに話して対処を考える」というのも「判断」だと思います。
それが自律。

2002年のトルシエジャパンは「フラット3」を掲げていましたが、選手の判断で勝つためにそれを捨てたという話があります。
また、2006年当時最高の才能が結集したと言われたジーコジャパンは選手間のコミュニケーション不足により脆く敗れたという話があります。
現状の長崎はジーコジャパンに近いのかもしれません。


今、長崎は「チームの風土」の岐路にあるような気がします。
おそらくこのチームの風土は無意識なので監督を変えてもそうそう変わらないと思います。
(くどいですが2年目の松田体制がそれを実証していると思います。)

でも、ここを乗り越えると長崎は本当に強いチームになれるはずです。


最後にもう1つ。

安部選手が「周りが"あー"と思うのに引っ張られて簡単な選択をしていたら成長はない」と語っていたのも印象的でした。

たぶんこの「周り」って客席やSNSの声も含まれているような気がします。

内も外もまだまだ醸成中。
過程を楽しんで行きたいですね。


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