リアルなカフェで読書会!(後編)
●読書会でどんなことを話し合ったの?
いきなりテーマ本について話し合うのではなく、語り合いしやすい雰囲気を作るため、各自でプレゼンをした。 プレゼンは、自分の気になっていること、趣味などなんでも3分で話してもらうというもの。 そして聞き手から1つか2つ質問してもらう。
3分間というのがミソで、だらだらと話してはいけないし、ポイントを絞って話す必要があるのでゲーム感覚でやっているが、これが面白い。
それぞれのプレゼンは、各国料理、スノーボード、ボードゲーム、バレーボール観戦、御朱印集め、手芸、小学校の体育とマラソン、と多岐多彩にわたった。参加者それぞれの好みやこだわりといった背景も垣間見えて盛り上がった。
続いて、五十嵐大著の「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」を話し合った。
進め方は、まず2人1組で感想を話し合う。次に3人1組でまた話し合う。最後に全体でテーマを絞って意見交換をした。
参加者から次のような感想や意見があった。
◆コーダというと、ろう親を持つ聴こえる子どもという程度の簡単なイメージでしかなかったが、本書を読むことでコーダは両親や周りの人への葛藤や反発があり、複雑な心境を抱えながら成長していく人もいるのだと知ることができた。
◆もっと早くからコーダの会のような集まりがあったら、苦しんだり悩んだりすることもなかったかも知れない。(この意見にはみんな同意していた。)
◆聴こえない両親がいることを隠さないコーダのCさんとひた隠しにする主人公の違いはどこから来るのか?その問いに対して、両親の教育方針や家庭環境の違い、両親の発声の違い、男性と女性の感じ方の違いなど様々な意見があった。
参加者の多くが子育てを経験しており、自分の子育てや教育論などの話に花を咲かせた。
ちなみに本書が原作となった映画「ぼくが生きている、ふたつの世界」が年内に上映される予定である。本書や映画を通じて多くの人々にコーダのことをもっと知ってもらえればと心から願っている。
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