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3Kで働くひとは命がけ

四六時中オフィスでPCをカタカタする仕事から打って変わって、工場で作業着につつまれ汗と汚れにまみれた仕事をするようになった。

いわゆる3K(キツイキタナイキケン)な仕事で、一歩間違えると腕がなくなったり命がなくなったりする。もしそんなことが起き、さらに工場の機会が壊れた、なんてことがあると即倒産&借金レベルの損害を会社があびる。自動車工場にある機械ってびっくりするくらい高額なんですね。

被害規模だけ書くとそんなに危険な仕事なのかという印象になってしまうけど、実際は一歩間違えることはほとんどない。働く全員が、間違えないよう全力で努力している。

まず作業に入る前に、上司から「しちゃいけないこと」を徹底的に叩き込まれる。「ここで足を踏み外すと下で稼働してるコンベアに潰されます」「このセンサーに当たると警報がなって生産ラインが止まります。10秒止まると◯◯◯万円の損害です」「◯◯◯◯万円の損害が出るとうちは倒産なので気をつけるように」的な感じ。これぜったい引っかかるように作ってるでしょ、みたいなところにセンサーが設置してあったりするので、事前に危険マップを作っておかないと必死。

やりすぎなくらい教え込まれるのだが、一歩間違えると洒落にならないのでみんな面倒そうな様子も見せず、とても真剣に覚える。

そうやって作業における死線を把握しておくと、不思議と作業の効率も上がる。作業内容が分からなくても、何をしちゃいけないかを知っているのは精神的に楽だし、何をしちゃいけないかを知っていれば、何をすればいいのかも自然と見えてきたりもする。

オフィスワークの時は死線なんてものを考えることはなかった。いくら損を出しちゃいけないのか、何をしたら倒産するのかは全然知らなかった。いち従業員が気にすることではないのかもしれないけど、死線を知っていれば効率よく動けることもあるんだなと今さら思う。

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