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書を懐に町へ2016-2017

『フリーペーパー研究会』『BARはちみつ』そしてWEB番組『はっちチャンネル』と1年目の試行錯誤の結果としてはっちの定例企画が誕生した『黎明期』を終え、運営体制やコンセプトが明確になった事で『成長期』と位置付けていた2年目の活動、そこで目指したのは劇作家、寺山修司の”書を捨てよ町へ出よう”もとい”書(フリーペーパー)を懐に町へ”つまり、はっち内部だけの活動だけでなく、様々な形で外部に出かける事だった。

その為に、はっちの通常運営はメンバーのイベント担当の”おかみ”こと田面さんを中心とするはっちチームにお任せし、僕自身は企画担当として”若者達の自己表現手段”として出版文化が注目されている韓国はソウルを訪れて書店巡りをしたり、全国の有名な本屋さんへの挨拶まわりを順次にスタートさせた。

また、はっちのある中津周辺のまちあるきを皮切りに、関西ネットワークシステム(KNS)という異業種ネットワークの定例会で、はっちの活動をプレゼンテーションしたり、空掘で初開催された”物語する芸術祭”という地域イベントなどに参加し”出張はっち”としてフリーペーパーの制作ワークショップを開催させていただいた。

食、養蜂家の地域おこし協力隊としての活動も、百済寺住職、地域の有志と取り組む事になった幻の酒『百済寺樽(ひゃくさいじたる)』復活を目的にしたプロジェクトがクラウドファンディングでの資金調達が成功し、おかげさまで多くのメディアに取り上げられて話題となった。

これら多岐にわたる活動の全てが、1年目のはっちの活動の経験が直接的、間接的なベースとなっていて、この2年目のタイミングで新しい外部活動を始めた事は「予想していた通りに」様々な意見をもらったり、改善点を自分達で見つける良い刺激となっている。

また外部だけでなく、はっち内部企画にも変化が起きた。『フリーペーパー研究会』以外に、商業出版した著者をゲストにお迎えして、その活動や出版の経緯を伺う新企画『ブックトーク』が9月『ひつじの京都銭湯図鑑』大武千明さんを皮切りにスタートしたのだ。外部へ出かけて様々な方と出会えた事、そして事前に新たなコンセプトとして”食と本”を設定していた事がこの企画がスタートした遠因になっている事は間違いない。

そして最後に、こちらは外部に出た事との直接的な関係性はないが、1F自転車置き場だけであった、はっちのスペース自体も貸し手の好意もあって2016年7月に2F部分まで拡大した。貸し手の希望するコンセプトがなぜか『遊郭』だったので1Fの黄色と違い、赤をテーマカラーにして運営メンバーにて3ヶ月間、制作作業を行ったが、完成して外から見れば1Fは黄色、2Fは赤と色彩的な対比で場所としてのはっちの存在感を高める事に繋がったと思う。

こうして2017年9月現在、まだ3ヶ月弱の期間を残しているが1年目のゼロから始まった『黎明期』1年間の次の段階、『発展期』の活動が現在も進行形で続いている。

場づくりメモ:スペース内部、外部とバランス良く企画を反復する事でマンネリの発生を避ける

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