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はちみつ

はっち。この毎週木曜日の夜8時から週1回数時間しかオープンせず、しかも”はちみつとフリーペーパ”という少々不思議な組み合わせのお店がなぜできたのか?そしてどうなってきたのか?2015年のオープンから約2年弱過ぎた今を機会にあらためて振り返ろうと思う。

場所のはじまりは、本当にそれぞれに無数のパターンがある。何年も何年も理想の物件を仲間と探して飲食店やゲストハウスなどを自分たちでオープンする方もいれば、家族や友人、知人から偶然、空きスペースの有効利用を持ちかけられて何かしら始める方もいると思う。では「はっちは?」と言えば、どちらかと言えば後者にあたる。

最初のきっかけは、はっちから徒歩10分位にある僕自身の自宅マンションの一部をイベントスペースとして毎週夜にあれやこれやのトークイベントや飲み会、上映会などをしている『住み開き511』に、大型商業施設グランフロント大阪近くに店舗物件を借り、マルシェなどの農業生産者を応援するイベントをしている方から”事務所1Fの自転車置き場にしている場所を何かに使えないか?”と有効活用の相談に来てくれた事だった。

当初、僕としては、あまりに物件の場所がこの『住み開き511』から近過ぎる事、またこのマンションの一室でイベントをしている日々に満足していた事もあり、その時にはあまりピンとこず、また自身としても特別に必要性を感じる事はなかった。しかし、それからしばらくして、先ほど有効活用の相談をしてくれた方の会社で働いている養蜂家の女性から”自分の育成したオリジナルブレンドのはちみつを販売する場所を探している”とまた別に相談を受けた事が僕の中でカチリとはまったのが次のきっかけになった。

”あれ?ちょっと待てよ?それなら新しくどこかに場所を探すのではなく、2人が働いている事務所の1Fをうまく活用すればコストや様々な面で理想的な形で『場所の有効活用』『場所を探している』両者の希望が叶うのではないか?と相談を受ける最中に思いついたのだ。これは灯台下暗し?やったね。多少内心で得意になりつつ、思いついたその瞬間に電話をかけたのを覚えている。

”あの自転車置き場ですが、やっぱり僕に何かさせてくれませんか?”

電話をきった後に冷静になると『何かって何だ?』という感じで思わず苦笑してしまったけど、即答で”いいですよ”とそれでも返事をもらえたのって(住み開き511の運営を既に見てもらっていたので多少の信頼はあったかもしれないが)本当にありがたい事だなとしみじみと余計に思った。そしてその信頼に応える為にも『売り手よし』『買い手よし』『世間よし』の近江商人ではないが、この場所に関係する人それぞれが無理をせず、しかし全員に何かしらメリットがあるコンセプトを考えなければならないな。と同時に思った。

とはいえ、養蜂家の彼女が『はちみつ』をメインに何かするのは自然な流れで決まったものの、言い出した以上は必然的に関わる事になるであろう僕は、では具体的には『何をするのが一番良いのだろうか?』としばらくはあれやこれやと試行錯誤する日々がすぎる。

場づくりメモ:かかわる全てのステークホルダー(利害関係者)の事を考える

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