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京都 ものがたりの道

"思えば、いろいろな道を歩いてきたものだ。それでもまだ、私が通ったことのない道はたくさんあり、たくさんのものがたりが埋もれているはず。それが京都の街の奥行きの深さなのだろう"2016年発刊の本書は皇族、彬子女王による京都の通り案内、親近感を抱く良エッセイ。

京都在住の彬子女王殿下は一体、京都のまちをどうながめておられるのだろうか。ふと、そんな事を思った事もあり、本書を手にとりました。

さて、そんな本書は今上天皇(徳仁)の再従妹であり、女性皇族として初めて博士号を取得、研究者や教育者としても活動している著者が『京の道へ、時間旅行に出かけよう』と、京都府庁をはじまりに、寺町から蛸薬師通り。通りの名にまつわる逸話から建築、神社仏閣の歴史や地元の人たちの暮らしぶりや交流について。自由に気持ちのままに語っているわけですが。

観光ガイド本としては情報量が決して多いわけではなくも、同じく京都在住の1人として、著者の京都での生活を楽しんでいる様子に(例え常に警察にガードされる状態だとしても)何だか嬉しくなりました。

また、英国オックスフォード大学に在学した経験のある著者によると『京都と英国は似てる』らしいのですが。私はフランスかな。と勝手に思っていたので、ちょっと新鮮でした。

気軽に読める、京都の生活エッセイ本としてオススメ。

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