見出し画像

銭湯文化的大解剖!

"銭湯はひとびとのくらしと一心同体であり、日常生活の一部である。この本を読んで、銭湯の心地よさや面白さを感じてもらい、銭湯に行く人が一人でも増えたら嬉しい。"2021年発刊の本書は銭湯大好きな架空の浴場組合"おしどり浴場組合"メンバーが様々な角度で銭湯の魅力を描き出した一冊。


個人的には、コロナ禍で生活に制約が課せられる中、銭湯巡りに楽しみを見出し始めている事から本書を手にとりました。

さて、そんな本書は前述したように『銭湯が大好き』という共通項で集まった職業や所属もバラバラなグループ"おしどり浴場組合"のメンバーが【銭湯でしか役に立たない知識】を、銭湯の見方や歴史、銭湯を経営する人々の想いが詰まったインタビュー、大阪・京都・神戸を主とした"推し銭湯"紹介と3章にわけて伝えてくれているわけですが。

率直に言って『銭湯ガイド本』は何冊か読んできたので『類似の本』という先入観をもって気軽にページをめくり始めたのですが。第一章の大阪、此花区にある千島温泉を例にした『銭湯の見方』の圧倒的な細かさ、続く【日本固有の文化としての】電気風呂のディープな歴史案内に、まず圧倒されました。

また、もちろん銭湯を訪れる際の助けとなる各銭湯の住所や営業時間といった【銭湯データ】も、ちゃんと本書には掲載してくれているのですが。何でしょう、そういった『情報』以上に、本書からは各執筆陣の銭湯に対するまっすぐな愛情が文面から強く伝わってきて、清々しい読み心地でした。(さっそく、営業を受けて?仕事カバンに"いつでも銭湯に寄れるように"タオルを入れてしまいました)

銭湯を愛する全ての人に、また日常文化としての銭湯に興味ある人にもオススメ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?