見出し画像

昔話に学ぶ③

ねずみのすもうって知ってる?

『ねずみのすもう』

ねずみは好きだよ。

自然界のねずみは

ゴキブリ並みに嫌われているけど

物語や昔話に登場するねずみは

可愛い奴ばっかりだね。

チップとデールも広く見ればねずみ

ミッキーやミニーももちろんねずみ

ディズニーランドはねずみだらけなんだね。

少し前にハツカネズミを見たっけ。

そういやそこから発展して

都会のねずみと田舎のねずみを深読みしたっけ。

今日は『ねずみのすもう』を深読み。

日本に古くから伝承されている民話

『ねずみのすもう』

作者は誰か分からないけれど、

新潟県発祥の民話のよう

ストーリーは以下…


むかしむかし、あるところに、

貧しいけれど心のやさしい

おじいさんとおばあさんがいました。

ある日の事、

おじいさんがいつものように山へ行くと、

「ハッケヨイ! ノコッタ、ノコッタ」

と、いう声が聞こえてきます。

「はて、なんの声だろう?」

おじいさんがのぞいてみると、

二匹のネズミがすもうをとっていました。

「あれは、うちのやせネズミと、

 金持ちの家のふとっちょネズミだ」

おじいさんの家に住んでいるやせネズミは

力がないため、

何度やってもふとっちょネズミに

まけてしまいます。

おじいさんは家にかえると、

おばあさんにネズミのすもう話をしました。

「あれじゃあ、かわいそうだ。

 なんとかして、うちのやせネズミに

 勝たせてやりたいねえ」

するとおばあさんが、

「それじゃあ、うちのやせネズミに、

 おもちを食べさせてやりましょうよ。

 きっと、力がつきますよ」

「そうじゃ、それがええ」

おじいさんとおばあさんは

さっそくおもちをついて、

やせネズミの住んでいる穴に

転がしてやりました。

さて次の日、

やせネズミとふとっちょネズミは、

またすもうをとりました。

でも今日は

おじいさんの家のやせネズミが、

何度やってもすもうに勝つのです。

ふしぎに思ったふとっちょネズミが、

やせネズミにたずねました。

「やせネズミくん、どうして急に

 強くなったんだい?」

やせネズミは、とくいそうに言いました。

「えへへへっ、じつはね。

 きのう、おじいさんとおばあさんが

 おもちをくれたんだ。」

「いいなあ、ぼくの家はお金持ちだけど、

 おもちをついてくれないんだ」

「それなら、家へおいでよ。

 おじいさんはきっと今夜も

 おもちをついてくれるから、

 きみにも半分わけてあげるよ」

「ほんとうに! うれしいなあ」

それを聞いたおじいさんは

二匹分のおもちをネズミの穴に入れてやり、

おばあさんは二匹のネズミに

小さなまわしをぬってあげました。

家にかえった二匹のネズミは、

おもちとまわしを見つけて大喜びです。

喜んだふとっちょネズミは

おみやげに持ってきた小判を

おじいさんとおばあさんにあげました。

おじいさんとおばあさんは

豊かに暮らせるようになったとさ

おしまい


なんだこの優しい世界。

世界は優しさで回っているのか。

バファリンの半分だらけなのか。

いいことをするときっといいことが返ってくるよ

きっとこんな思いが

教訓として込められているのかな

もっと深く掘り下げてみよ

貧しいけれど心のやさしい

おじいさんとおばあさん

まずこの入り

確実にこれからいいことしまーす

って話す気満々だけど、

そもそも貧しさや心のあり方は人それぞれ

人から評価されることでもないし結果論

これがただのおじいさんとおばあさん

であったとしても

物語は変わらなかったはず

ストーリーとして重要なのは

おじいさんが

ねずみたちに興味を持った飽くなき探究心

そして、

そのねずみたちが

自分家のねずみと金持ちの家のねずみ

だと認識した

するどい観察眼

そして、

おばあさんのホスピタリティ溢れる聖母のような

ボランティア精神

この3つが重要ではないだろうか。

そもそも

うちのねずみと認識しなければ

ねずみがチューチューもみ合っている

ただそれだけの話

うちに帰って話さなければ

おばあさんが聞いてリアクションしなければ

ただのおじいさんの日常の思い出

おじいさんのお話を

「え?」「それでそれで?」「あれまぁ」と

気持ちの良くなるリアクションで

話を聞き広げたおばあさんのトーク力も

家庭を円満にさせる

一つの手法なのかもしれない。

結局ね

物語として語り継がれる

民話と呼ばれる位になるには

小さなことでも興味をもつ探究心っていうのが

大事なのだと思う。

「踊る大捜査線 THE MOVIE 」でね

青島刑事がいってたじゃない?

事件は会議室で起きてるんじゃない! 

現場で起きてるんだ!ってね

そう。

事件を事件だと認識する感性がなければ、

結局誰しも素通り。

生きていたら周りには物事は色々起きているの。

小さなことでも興味を持って観察する関わる

これだけで人生は変わってくるよ

どんなストーリーにも当てはまるだろうけど

きっとこの話はこんなことを

伝えたかったのかもしれない。

あとね。

優しい世界だねって言ったけど、

優しさって何だと思う?

注意するとか怒鳴るとか=優しくない

ではないよ。

きっとね。

他人に事象に期待も興味も持たない。

関わろうとしない。

これがイコール優しくない。

何事にも興味を持つ。関わる。

おじいさんがねずみに関わったように

おばあさんがおじいさんの話を

聞いて広げたように

おもちやまわしを作って渡したように

行動したことが

結果優しさに繋がったんじゃないかな。

関わる。

「しあわせ」や「ゆたかさ」を探求し、

最低限の幸福と社会的援助を提供するの根幹。

え!ということは、ねずみの相撲も福祉の話!?

今日はここまで。


はい。

ジャン…ケン…ポンッ!

画像1


サポートがなんなのかすら理解できていませんが、少しでも誰かのためになる記事を綴り続けられるよう、今後ともコツコツと頑張ります!