昔話に学ぶ《は》
『馬とロバ』
イソップ童話の一つ
『馬とロバ』を知っているかい?
そもそも、
馬とロバの違いを
皆は知っているかい?
どちらも
ウマ目(奇蹄目)ウマ科ウマ属の動物
ロバと馬は
遺伝子的にも97%も一致している。
ほぼ同じ動物なんだ
馬とロバの先祖は同じで
「ヒラコテリウム」と呼ばれる動物が
祖先だったんだと。
ではなぜ
馬とロバは別々の生物に、、、
は一旦置いておいて、
内容は以下…
あるところに、
馬とロバを飼っている男の人がいました。
ある日のこと、
男の人は
2匹を連れて旅に出かけました。
途中で、
ロバは馬に言いました。
「僕の荷物を少し持ってくれませんか?
重たくて、死にそうなんです」
「・・・・・・」
でも
馬は聞こえないふりをしました。
ロバはもう一度、
馬に頼みましたが、
馬はまた聞こえないふりです。
すると疲れ切ったロバは
バタリと倒れて、
そのまま死んでしまいました。
それを見た男の人は、
ロバの荷物を馬の背中に乗せました。
そればかりか
死んだロバの皮をはいで、
その皮まで馬の背中に乗せたのです。
馬は、
ため息をつきました。
おしまい…
ほぅ…
無視したら死…
非常に心苦しい物語…
人とロバの歴史は古く
5000年前から飼われているよう
ウマ科の中では
一番体格が小柄でエサが少なく済むので、
時と場合によっては
馬よりも重宝されたそう。
性格は
あまり社会的ではなく、意固地で頑固。
気分次第で言うことを聞かなくなり、
気分屋でやっかいな性格。
そこから転じて、
よく物語の中では
「馬鹿」や「愚者」のイメージが
ついてまわる。
けれど、
ホントは
知能が非常に高いからこそ、
相手の顔色を伺ったり
相手と自分の関係性を
瞬時に察知できている
それが
人によって態度を変えるに繋がっている
んだと思われる。
ロバと馬が子どもを作れば
お互いのいいところが両方
出るのでは?
そう思った昔の人は
やってみたのだよ。
オスのロバとメスの馬を異種交配で
ラバが出来て
オスの馬とメスのロバを異種交配で
ケッティが出来たそう
どちらも
飼育しやすく、病気や寄生虫にも強い
それだけでなく
馬よりも学習能力が高く、調教も行いやすい
馬やロバよりも非常に優れた家畜として
広く飼育されているみたい。
だけれども
染色体数の不一致が原因で、
子供を作れないという
諸刃の剣でもあるよう。
なんともまぁ
神々の所業
錬金術と同義で
命や遺伝子をもてあそぶのは禁忌
なんだなぁと感じた
野生のロバは
草原や平原、半砂漠地帯などに
生息していますが
世界でも数が少なく、
日本には野生種が存在しません。
では、なぜ
日本にロバがいるのか…
「日本書紀」に、
559年 朝鮮よりロバが贈られた
という記録があるようです。
まさかの輸入…
とまぁ似ている二頭の生き物
馬とロバ
このお話
短いんですが
ホントに良く出来ている
因果応報のように
実際大々的な行動に起こすまでに
至っていないですが
日常の中にこういうこと
溢れかえっているように思う
「後悔」というのが関わっている
やった後悔よりも
やらなかった後悔の方が
インパクトが強くて
印象に残りやすい
後悔
文字通り
後になって悔いること
人には
自己決定する欲求と共に
知らないものに触れたくない
知っている状況を維持しようする
現状維持バイアス
強い欲求が発生してしまう
やったことによる後悔は
次に工夫が出来るし
やらないという選択肢もある
やらなかった後悔は
可能性無限大なだけでなく
次の工夫もやりたい放題
想像力の範疇を超えている
もどかしい…悔しい…
失敗を経てヒトは学び成長する
この後悔を糧にするかどうかは
これを失敗と認識するかどうか
やったものでの後悔は
素直に失敗となるんだけど
やってもない後悔は
失敗に認識できる?
そこまでヒトは出来てない。
馬は
手を差し伸べればよかったし
ロバは
提案の仕方を工夫すればよかった
お互いに譲歩するような行動に至れば
このような結果に
ならなったんじゃないかな
助け合う
歩み寄る
関わる
そういう心が福祉の基本
無視しても
いいことにはならないよ
知らないからって
関わらないわけではないよ
社会は自分一人で回っている訳でもないし
自分の知っている人たちが生きている地域
だけが社会じゃない
自分がいて家族がいて、家系があって
地域があって、職場があって、
日本があって、世界があって
世の中には知らないことが多すぎる
けど、全部動いている存在している
知らないから関係ないではなくて
知らないけれど、
どれもこれも
関係があるはずのことなんだと
いう認識が
もしかしたら
初めの第一歩なのかもしれない…
兄妹だからじゃない
家族だからじゃない
ヒトだからこそ
っていう思いであって欲しいな
サポートがなんなのかすら理解できていませんが、少しでも誰かのためになる記事を綴り続けられるよう、今後ともコツコツと頑張ります!