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時短勤務になって、自分のキャパ内で仕事をすることをチャレンジする(むずかしい)

5月末、電気のついていない部屋の中で、ビーズクッションにもたれかかり、宙を眺めていた。つー、っと、涙が頬を伝った。ぼろぼろぼろぼろと、一気に涙が出てきた。そこから、小1時間、大泣きしていた。

4月と5月、チーム内で新しい方が来てくれたり、上司が変わったりと、環境の変化が大きかった。同時に、私はフルタイムから時短勤務に変更をし、仕事のやり方も変化させなければならなかった。
一方、環境の変化の中でチームが安定せず、自分が踏ん張らなければならないと思っていた。結果、生活にもっと余白を持たせるための時短勤務にしようとしたのに、仕事量は週5と変わらず、常に時間に追われ、休みの日に以前より疲労が残るようになっていた。

そして冒頭の5月末、「なんでこんなに仕事をしているんだろう」という気持ちになり、無気力感にあふれ始めた。これはまずいなと思った。泣き続けたあと、とりあえず同期と先輩に、「ちょっとだめかもしれない」とLINEを投げた。社内カウンセラーに連絡をし、カウンセリングを受けたい旨を伝えた。
上司に相談してもいいのかという不安さがあったけど、同僚と先輩に相談をしながら、「ちょっとまずいので相談させてください」と状況のチャットを入れた。
カウンセラーさんに言語化を手伝ってもらい、上司に仕事を減らしてほしいこと、今の働き方ではしたい生活が実現できないことを伝え、業務量を調整させてもらった。カウンセラーさんの言葉を借りると、時短勤務で出来る範囲の適正な仕事量にした。

4月5月の仕事の方法を変えて、残業を減らす働き方を目指した。今まで「やりましょうか」と息を吐くように仕事を取っていっていたのを、言わないようにした。ただ、それもまた、めちゃくちゃ苦しかった。
自分ができていない量を、誰かがすることになるのでないか。自分がもう少し仕事を取っていけば、他の人は楽になるのに。
変えられない環境に文句を言い続けることなんて非生産だと思うのに、どうにもならないことに愚痴をずっと言いながら、働いている自分のことも嫌だった。

カウンセラーさんがこんこんと正しいことを言ってくれる。
「時短勤務で生活に重きを置く働き方を選んで、会社がそれを許可している。今までと働き方を変えるのは当たり前だし、当然の権利。できないならそれは自分たちの問題でなく、会社側の問題だよ」「それぞれの仕事を頑張りたいフェーズがあるから、仕事のしんどさはそれぞれが決めること。他の人のことを信じて、しんどければ声を上げていくだろうと任せていくしかない」

自分のことは自分が守る。他の人のことは、他の人が自分で守る。自分があまりどうにかできると思わないほうがいい。でも、仕事量を減らすことにはすごく罪悪感がある。なにも貢献できていない気がする。これまでずっと、他の人より仕事の量を持つことで、できることはやっていると安心感を得てきた。

「仕事の量を他の人より持っていないと、貢献ができていないと思うのは、あなたの認知の癖かもしれないね」
この言葉はストレートに来た。気づいていなかったけれど、確かにそうだった。自分より社歴が少ない方ばかりのチームになった3年弱、「あ、それもらいます」「量とりあえずさばきます」といくら言ってきたか。それが私の、みんなを守るための、仕事のやり方だった。

ぜんぜん今までの仕事のやり方が悪いとか、認知が悪いとか、そういうことではなくて、ただ、今「生活を優先する」という違ったフェーズにいこうとしいるから、今までのやり方を変容させる時期にいるみたいだ。

「あなたが仕事を持って、一時的には周りは楽になるかもしれないけど、根本的な解決ではないよね。周りに任せてみたら、最初はしんどそうでもできるようになってくるかもしれないし、難しければできないと上に声を上げていく必要があるからね」
与えられた量を「やらなければならない」とキャパオーバーにも関わらずやってしまうと、たしかにいつまで経っても環境は変わらなくて、任され続けるだけで。無理なら無理と、自分の線を引いていったほうがいい。

仕事を取っていくより、我慢することが、今の私にとってはしんどかったりする。
けれど、目指したい生活や働き方をつくっていくには、今の我慢はとても必要な我慢なのだと思う。余白をつくって、今までよりおだやかに過ごせる生活をやってみたいと思ったはずだ。勉強の時間に宛てて、資格を取って、将来的なキャリアにつなげていきたい、仕事の幅を広げたいという気持ちが強くあるのは変わらない。滅私奉公しても、わたしの人生の責任はわたししかとってくれない。
仕事の時間内で、自分のキャパ内で、できる範囲はやる。できないことは、捨てる。何度も何度も言い聞かせて、現状維持か、もう少しマイナスしていくことをチャレンジしていくのだ。


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