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30までにとうるさくて、と言っても ~27歳のキャリア杞憂の雑記

27歳。社会人5年目。
4月に入って、「転職」という言葉が頭によぎるようになった。

仕事はやりがいを感じている。周囲の人間関係も申し分ない。こう言えることがどれだけ貴重なことかは想像に難くない。
ベンチャー気質のうちの会社は、5年目は余裕で中堅。
対人の仕事なので上手く行かないことも力が足りないことも多くあるけど、感情の処理もある程度でき、自分の得手不得手も理解できてきている。

だからこそ、新しい世界を見てみたい、とふと思う。
学生の頃は3年や4年で区切りがあって、ゼロから後輩としてスタートできた。いつも4月はドキドキわくわくとした。社会人になると区切りがない。区切りが欲しいのだと思う。

そうして年齢。数年以内に出産をしたいと思っている、という女性キャリア。
20代と30代の書類通過率は異なってくるし、出産や子育てを考えると、入社すぐに産休育休、時短勤務といかないのがきっと現実で、チャンスは今年か来年くらいなのかな、とも思う。

今までは転職をしたいと思う余裕はなかった。
1年目は体調がボロボロで、よくもこの会社はわたしを拾ってくれたという気持ちだった。
2年目はなんとか生きられるようになって、体調を安定させること以上にようやく仕事を楽しむ余裕をつくれてきた。
3年目、ボロボロのわたしを育ててくれたところから異動をして、ゼロからチームをつくる場所に行った。一番下ではなくなり、付いて行く側でなくなった。
4年目、チーム全体を見ること、足りない部分を補完すること、育成することが中心になった。

まず「週5日働くこと」に適応することで必死だったのに、公私ともに余裕ができたのだなあと思う。1~2年目は決して誰かと暮らせるようなメンタルではなかったし。

do(何をしたいか)とbe(どうありたいか)の考え方があり、周囲にdoが強い人たちが多かったので、わたしはbe型だと思ってきたし、do、何かするだけの力はない人間だと思っていた。だからbe型の考え方に救われてきたけど、案外「do」の人間なのかもしれない。会社の理念にとても共感をしているから今の会社で働いているし、メンタルヘルス領域の方々と接するよろこびを感じている。

メンタルヘルスの領域はわたしが生きがいのひとつに感じられているもので、「世界は贈与で出来ている」の言葉を借りると、「健全な負債感(受け取ってしまったもののほうが大きい、という感覚、お返しをしなければならない、という感情)」でもある。たまたま贈与を受け取り、他者へと手渡す使命を帯びている「使命感という幸福」とも言える。この領域に出会い、仕事に出来ていることはひとつの幸福なのだと思う。

それでも、きっとこの世界には、わたしが気づいていないのだけで「贈与」はさらにあるし、「使命感」はひとつでなくていい。メンタルヘルス領域だけでもないし、家族をつくることだけでもないし、子どもを産み育てることだけではない。もっとたくさんの贈与に気付きたい、まだ知らない使命感に気付けるなら幸福だと思うのだ。

選択は自由なことは分かっているし子育てもキャリアも自由に選びたいのに、そもそも比較も優先順位もつける必要があるのか疑問なのに、「30まで」に縛られている。30を越えたら逆に自由になるのか、それとも不自由と思わなくなるのか。


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