見出し画像

想像をくつがえすウールの世界

「ウールの歴史、知られざる魅力を、ウールのことを熟知してるPIZZA DAY店主のオレが説明していくぜ。」

8000年前、中央アジアから始まった牧羊の歴史。

野性のヒツジが家畜として飼われ始めたのは、紀元前7,000年ごろのメソポタミア地域(現在のイラク、パレスチナ、レバノンあたり)と推定されていて、ここからアフリカ、中東、インド、アジア、ヨーロッパに広がっていったんだ。羊毛で初めて毛織物をつくったのは、紀元前2200年頃メソポタミア南部のカルディア人といわれている。そこから古代エジプトやギリシャ、ローマへと伝わって、12世紀のスペイン帝国で品種改良を重ねた結果、純白で柔らかく繊細な毛のメリノ種が誕生したんだ。


「ウールってチクチクするでしょ?」は間違い!  着心地良すぎるぜ、メリノウール。

世界で約3,000種あるといわれているヒツジ。その中で衣類に最も適しているものが「メリノウール」なんだ。メリノウールは「メリノ種」から取れる羊毛で、羊毛の中で最も上質な品質なんだ。繊維が細く、一般的なウール素材よりも柔らかく、チクチクしにくいから着心地バツグン!


PIZZA DAYのTHE ORIGINAL WT は、その中でも最高級の極細繊維「スーパー120」を使用。

チクチクする原因は「繊維の太さ」で、一般的に30ミクロンの繊維が5%以上入っていると、チクチクと肌を刺激するといわれてるんだ。

一方で、PIZZA DAYのTシャツに使っている「スーパー120」は、スーパーエクストラウルトラファインメリノウールで、直径わずか17.5μ(ミクロン/=0.0175ミリ)でかなり繊細な繊維。しかも、世界生産のうち3%しかない希少なニュージランド産メリノを使ってるんだ。ニュージーランドならではの気候とおおらかな風土が育てたスーパーエクストラファインメリノウールは着心地を左右する滑らかさと弾力性が高く、白度に優れて美しい発色も!まさに「繊維の宝石」と呼ぶにふさわしい、至極のウールなんだぜ。

ウールの豆知識

日本に本格的にウールが持ち込まれたのは16世紀頃で、ポルトガルをはじめとするヨーロッパ人が持ち込んだんだ。その頃は数が少なく貴重だったから将軍や大名だけがウール製品を使えることができたんだ。その後、江戸時代に国産化が始まったんだけど、当時は甲冑のインナーや、火消しの服として使われてたんだ。


ウールは、調湿・調温に優れた天然のエアコン。    さらに、1週間着つづけても臭わないといわれる防臭性の高さ!


吸湿による発熱、さらに優れた断熱性によって、暑いときには涼しく、寒いときには暖かくなる。この特性は、ウールの「クリンプ」(繊維の縮れが生地内部に空気層をつくることで高い通気性と透湿性を保つこと)と「コルテックス」(繊維の皮質部が取り込む吸湿量が外気の湿度に合わせて変化し、湿度が高くなればなるほど多量の湿気を吸湿すること)によるものなんだ。

ウールが夏に快適なのは、その高い吸湿性にもヒミツがある。まるでエアコンのドライ機能みたいに。下のグラフは、各繊維の吸湿率を示してるんだが、ウールが飛びぬけて吸湿性が高いことがわかるよ。

さらに、夏や汗をかく時にうれしいのが、「1週間着つづけても匂わない」といわれるほどの驚異的な天然の防臭性能なんだ。最近の化学繊維のなかには防臭(消臭)機能を施されたものもあるが、実際の性能は、天然の100%メリノウールが圧倒的に優れているんだぜ。だから、何日も洗濯できない登山用のインナーやソックスにはウール製品がよく使われている。アメリカでは ”100日間洗わなくても着られるシャツ” というキャッチフレーズのウールシャツが商品として売られていたりするほどなんだ。気になる汗の臭いは、皮膚の細菌が汗を分解するときにアンモニアや酢酸などが生じて、それが匂っている。例えば綿は、酢酸臭のほうは消臭するけど、アンモニア臭はあまり消臭しなかったりだけど、ウールはアンモニアのようなアルカリの臭いも、酢酸のような酸の臭いも両極のものを同時に消臭できる。それが、ウールのスゴイところなんだ。

さらにさらに。撥水性も高いから、汚れにくい。ウールは、イイコトづくめの天然繊維なんだ!

ウールのことを知って、どうだった?結構イメージをくつがえす事実もあったはず。ウールで、体も心も心地よい毎日を、みんなに過ごしてほしいもんだよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?