ブンデスリーガ20/21 第23節フランクフルト マッチレビュー
こんにちは、すこすこです。
まさかまさか、絶好調のフランクフルトに勝つなんて夢にも思いませんでした。
久しぶりに自己満マッチレビューをやろうと思います。
〈試合結果〉
ブレーメン 2-1 フランクフルト
9分 アンドレシウバ(フランクフルト)
47分 ゲブレセラシエ(ブレーメン)
62分 サージェント(ブレーメン)
ヴェルダー・ブレーメンは、日本時間27日ヴォーンインベスト・ヴェーザーシュタディオンでアイントラハト・フランクフルトを破り、4試合ぶりの勝利を勝ち取った。
〈振り返り〉
前節、王者バイエルンを2-1で撃破したフランクフルトは11試合負けなしと好調をキープ中。一方、ブレーメンはアウェイでホッフェンハイムに0-4で大敗。自慢の守備が崩壊した。
〈豆知識〉ケビン・トラップはブレーメン戦でフランクフルトでの公式戦200試合を達成
試合内容
・スタメン
ブレーメン
・79分 サージェント→フュルクルク
・79分 シュミット→ビッテンコート
・86分 ラシツァ→ムボム
・95分 メーヴァルト→グロース
フランクフルト
・65分 ローデ→バルコク
・65分 鎌田→ヨビッチ
・66分 ドゥルム→フルスティッチ
すぐに試合は動いた。前半9分、フランクフルトのショートコーナー。ユネスからコスティッチへボールが渡ると、そのまま中へクロス。ゴール前に待ち構えるアンドレシウバが頭で合わせ先制点を決めた。トプラクの背後から飛び出し、フリーの状態を作ったストライカーらしいプレー。コスティッチ→アンドレシウバはフランクフルトの形ですね。19ゴール目。
〈豆知識〉アンドレシウバは対ブレーメン4試合連続ゴールと正真正銘のブレーメンキラー。
〈豆知識〉ブレーメン、先制されたゲームで未だ勝ちなし。
後半2分、ブレーメンが同点に追いつく。
ローデにマークされながらもシュミットがボールをキープし、反転しラシツァへ。高い位置取りをするコスティッチの裏へ走ったゲブレシラシエへスルーパス。そのままゴール右隅へ流し込みブレーメンがスコアを振り出しに戻す。最初は審判の旗が上がったが、VAR判定でオンサイドだったため、ゴールが認められた。
開き始めたWBコスティッチの裏を狙った結果、ゴールに結びついた。
ブレーメンの勢いは止まらない。61分、HVヴェリコビッチの楔を受けたエッゲシュタインはボールをキープし、CHのソウを引きつけながら反転しシュミットへパス。CHが上がったスペースに再びエッゲシュタインが顔を出しボールをうける。バイタルでフリーとなったエッゲシュタインは、相手DFの背後に浮き球のパスを供給しサージェントが冷静に逆転ゴールを決めた。
〈Point〉バイタルでフリーとなったマクシミリアン・エッゲシュタインは、我慢強くボールを持ち続け、適切なタイミングでパスを出すのを待つ(相手CBを喰いつかせるorラインの乱れ待ち)。CBの長谷部は喰いつく事を我慢したが、WBがオフサイドラインとなった事を見逃さずサージェントへパス。
エッゲシュタインの素晴らしい判断から生まれたゴールです。
さらに、サージェントからの素晴らしいパスを受けたロマノ・シュミットがゴールを決めたと思われたが、これもVARでオフサイドとなった。
フランクフルトも流れを取り戻しつつある。アンドレシウバが2点目を狙いに行ったが、守護神パブレンカ🐙はゴールに鍵をかけた。
最後の数分間、アウェイチームは前線に多くの選手を配置しロングボールを放り込み始めたが大きなチャンスは生まれず、ブレーメンがリーグ戦4試合ぶりの勝利をおさめた。
〈Point〉フランクフルトの11試合無敗記録を止めたのはブレーメン
総評
先週、欠場者を多く抱えるホッフェンハイムに0-4で敗敗れたのは衝撃だった。これまでドルトムントやバイエルンより失点が少なく、「堅守のブレーメン」とまで言われていた(言われていない)チームが無抵抗のままやられた。
11試合無敗で絶好調のフランクフルトを相手に、多くの人が大敗を喫すると予想していただろう。案の定、前半9分アンドレシウバがゴールを決め、早い段階で失点した。しかし、ブレーメンはチーム全員が一丸となり再び堅い守備を見せ、見事な逆転劇で後半戦最高のチームから勝ち点3をもぎ取った。
先制点を許した後も、ブレーメン自慢の3バックヴェリコビッチ、トプラク、フリードルを中心に粘り強く守った。
攻撃では縦に速く。ラシツァを走らせる。その後ろにシュミットのアイデアがあり、サージェントがゴール前に顔を出す。シンプルかつ、効率的な攻撃を一貫して行った。
〈Point〉ブレーメンのパフォーマンスは全体を通して完璧だった。この結果が連戦が続く今後の自信に繋がるだろう。
マンオブザマッチ
今節のマンオブザマッチ(MOM)は間違いなく彼🚀だろう。
そう、ブレーメンのロケット、ミロト・ラシツァ。
ようやくラシツァの本来の姿を再び見ることができた。
怪我や移籍失敗など様々な要因が重なり、低調なパフォーマンスが続き、シーズンを通して苦戦を強いられていた。kicker紙採点ではチームワーストの時も何度かあった。大迫やビッテンコートを使った方が良いのではないか、と思うほど。
しかし、フロリアン・コーフェルト監督は使い続けた。
スタートはゲームに入れず良い印象はなかったが、徐々にギアを上げフルスロットルに。彼のプレーによってチームの攻撃はどんどん活性化し、サージェントやシュミットら3人で攻撃を完結させられる状態に。味方のスペースを空ける動き、前線からプレッシング、キレキレのドリブル。久しぶりにこんな素晴らしいラシツァを見ました。そしてついに、ゲブレシラシエの同点ゴールをアシストし目に見える結果もついてきた。
考察
なぜ、絶好調のフランクフルトに勝てたのか。
コーフェルト監督のプランにはどのような意図があったのかにわかなりに考察していく。
〈1〉配置を変えてきたコーフェルト
左) これまでの前3枚
右) フランクフルト戦
(図が小さいため、拡大お願いします🙇♂️)
お気づきになりましたか? 通常トップのサージェントとシャドー(orサイド)のラシツァを入れ替えたのです。
フランクフルトの最重要選手の1人である長谷部誠。コーフェルト監督はここから崩す事で全体の歯車を狂わせようとした。長谷部が一番苦手なタイプである、スピードに乗ったドリブルが得意な選手ラシツァを真正面からぶつけるプランに出た。5-4ブロックを形成し、1トップのラシツァだけを前線に残した状態で長谷部を狙い撃ち作戦だ。
ブレーメンが中盤でボールカットとすぐさまラシツァへ預ける。得意のドリブルで単騎突破→シュミットorサージェントへスルーパスでチャンスを作るシーンが見られた。
66分ブレーメンのカウンターもお見事だった。ラシツァが長谷部からボールをキープしながら、反転し前を向く→トゥタとソウ2人を引きつけながらドリブルで前進→ゴールに向かい走るサージェントへパスをだしシュート。トラップの正面だったが、ラシツァとサージェントの2人でゴールを脅かせる事が出来た。
〈2〉序盤はフランクフルトの攻撃に苦戦気味
ヒュッター流フランクフルトの3バック+CHのビルドアップ。リベロの長谷部がボールを持つと、両HVが大外レーンまで開き、前へ持ち運ぶ。
基本はソウにはサージェント、ローデにはシュミットがつく。
HV(図ではトゥタ)が持ち上がる事でブレーメンのWB、OH、CHの3人が引きつけられ、WB(図ではアグー)の裏がガラ空きに→空いたスペースに鎌田がランニング
、という攻撃パターン(逆サイドでも同様)が開始早々から見られた。
基本、攻撃時コスティッチはワイドにはったまま。ヒンターエッガーが持ち運び、サージェントやエッゲシュタイン、テオで囲むもフリーになったワイドのコスティッチに出され、フランクフルトのHVを使った攻撃に手を焼いた。
もう一つのパターンとしては、トゥタがインナーラップする事でWBを誘い、空いた外のレーンへローデが回る。ハーフレーンの鎌田に預けて大外を走るローデにワンタッチでパスする事でブレーメンの守備を回避。外→中→外でレーンを上手く使った攻撃。
ここまで書いたように、フランクフルトの攻撃は基本サイドからだ。ブレーメンは5-4ブロックで堅く守り、中央がコンパクトに絞っているためでもある。そのためヒンターエッガーとトゥタは簡単に運ぶことが出来ていた。フランクフルトは68%のポゼッションを記録したが、大きなチャンスが多く訪れる事はなかった。中を完全に閉めたブレーメンに対し、フランクフルトはほとんどサイドからの攻撃しか出来なかった。クロスの本数が多いフランクフルトだが、弾き返すだけで良い。合計40本のクロスのうち、ビッグチャンスに繋がったものはそうなかった。
〈3〉コスティッチの背後
「フランクフルトのWBの裏を狙え」
ハーフタイム中に伝えたコーフェルト監督のプランだと思われる。彼はフランクフルトの左WBが弱点である事に気づいた。ワイドに張ったコスティッチと、前線まで顔を出すHVのヒンターエッガーの縦関係は良い物ではない。フランクフルトにはエンディカが足りなかった。
HTを挟んでブレーメンは変わった。
その結果、後半開始早々の同点弾がうまれた。その後もサージェントとゲブレセラシエは、常にコスティッチの背後のスペースを狙い続けた。攻撃はフランクフルトの左サイドを重点的に。
〈Point〉コスティッチの裏のスペースを狙え
コーフェルトのプランは大成功に終わった。
次の対戦相手
・DFBポカール4回戦
・SSVヤーン・レーゲンスブルク(🇩🇪2部)vsヴェルダー・ブレーメン(🇩🇪1部)
・2021年3月3日(水) 日本時間2:30 キックオフ
・会場→Arena Regensburg
過密日程(´・ω・`)
コメント
アンドレ・シウバ「残念ながら、最終的に多くのチャンスを作ることが出来ず、今日は最高のゲームとならなかった。それでも、私たちは続けなければならない」
おわりに
久しぶりにマッチレビュー書きました。
稚拙な文章ですが、お許しください。
感想などあれば嬉しいです❗️
参考記事👇