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宝くじの日

第一勧業銀行(現みずほ銀行)が1967年に制定。
語呂合わせもあるが、当選したのに受け取りに来ない人がいるからリマインドの目的もあるらしい。
宝くじ(=ロト)の歴史をたどると、聖書にすでに出てくるという。
私は宝くじ印刷の現場を見学したことがある。あまりの量に愕然とした。
みずほ銀行の発表によるとある年の宝くじの販売額は8,452億円だそうだ。

  例えばサマージャンボ宝くじは、2億1千万枚売られ、1等は21本である。0.0000001が当たる確率で、毎年100枚買ったとすると1万年おきに一度当たるであろう。また期待値という指標があるがそれは141円という300円買うと141円得をするでしょう、というものである。
  当然、収益金の使いみちは公表されている。収益があるということはつまり胴元が得して自分は損をしていることは明白。宝くじを買ったら損をすることは先刻承知のハズなのだ。
年々宝くじの売上は減っているという。

宝くじはフランス語ではlotoである。
モーパッサンの小噺集から。

Dans le grand salon, après dîner, on jouait au loto, sans plaisir (Maupass.,Contes et nouv., t. 2, Veuve,1882, p. 341)
大きなサロンの中ではディナーのあと、宝くじに興じた。面白みもなく。


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 宝くじと全く仕組みが同じなのが民間保険である。ただし、当たりを引くには重大な疾病にかかる必要がある。あるいは平均余命よりも早死なら受取金がもらえるというクジである。え?いくらなんでも宝くじと保険を一緒にするなって? そう、違うところももちろんある。それは賭け金を分割して毎月払うという契約にサインしていることである。したがって、たとえば今月1万円の保険料を支払うと、その人が病気にならなければ、”良かったですね!ハズレでした。” ではまた来月お願いします!というものだ。

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 確率からすると宝くじも生命保険も最低の賭け事だが、「非常に確率の低い稀な事象が発生した場合に大金を受け取るというサービス」を購入しているということだ。

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<来年の宿題>
・生命保険の期待値
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有楽町のチャンスセンター。毎年年末ジャンボの発売時期には、たくさんの人が集まる。

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