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くつろぎの日

語呂合わせで、コメダ珈琲が制定した。
喫茶店の住人といえるほど、喫茶店に入り浸っていた。

コロナ以前は、1日1回は必ず行っていた。
ここで、過去ブログを引用しよう。
2013年9月20日の記事である。

コーヒーをゆっくり味わいたいときには
スタバで。
気軽に入れて、食事もできるのがドトール
という具合に使い分けている。

ただ、スターバックスは並ぶことが多いので
ゆっくりもできないような気がする。

雰囲気はスタバの方が上品な印象だが
スタバ、ドトール
微妙に店舗によって趣が少しずつだが異なる。
中立にタリーズと主張するのだが

近くにある店舗に入ってしまうことがたびたびだ。

新宿、渋谷はどこの喫茶店も一杯
なぜかルノアールを利用してしまうことも多い
私が良くいく店舗を自分のために整理しようと思う。

喫茶店を利用するのは
主につぎの目的だ。

1.図書館帰りの読書
2.ブログを書く
3.店の応援待機
4.待ち合わせ
5.読書

1.は特殊な理由だ。
原宿にある渋谷区中央図書館を利用後
借りた本をさっそく、かつ、しみじみながめるのに
かつてはネッスルカフェに利用していた。
TV番組のロケ地に選ばれて以来
すっかり混んでしまって、居心地が悪くなった。
すると渋谷区中央図書館もあまり利用しなくなってしまったから
不思議だ。(不思議というより、カフェ目的だったってだけ)

2.3.は平日なら
新橋 カフェトバコを使うが
煙草の煙が目に染みる。
新橋は喫茶店の老舗があるので収入が上がり次第
そちらに移るのがよいのかもしれぬが
慣れているのと、店からも近いので
つい、利用してしまう。

4.は滅多にないが
これから交流を増やしたいので
待ち合わせの機会も増えよう。
このときにはケースバイケースだ

5.は
主に土日のことである。こういうときには
ゆっくりとスタバかタリーズにしたいが、
近くに適当な店舗がないのも実情だ。
ということでスタバに軍配があがるのだが

よくいく店舗、気に入った店舗を整理すると
もっとも好きなのは
西新宿駅に隣接するTully's
つぎに
中野駅北口にあるスターバックス
ということになっていて、ドトールにお気に入りが
いまだに作れていないのである。

いまから7年まえ、お店を経営していた当時のことである。
お店はバイアウトしたため、いまはなにも経営してはいない。
コロナ禍では、部屋に閉じこもりっきりであった。こうなってしまうと、
もともと億劫症なので、外に出る気もせず、喫茶店とはすっかり縁遠くなってしまった。記事をみて、西新宿はそこに住まいがあったし、中野駅は店を初めて開いたのがその駅の北口だったので、印象に残ってはいるものの、
懐かしい、また行ってみたいという気が失せている自分がいるのが驚きだ。
と、読者にとってはどうでもいいこと・・・
(そもそも、このnoteも過去ブログにしても、読者さんのことに対して配慮が足りないのであるが・・・)

喫茶店は、私の東京時代を辿るのに丁度いい。
大学時代には、大学とアテネフランセのダブルスクールだったので、神保町の老舗喫茶店に立ち寄ったことから”俺の喫茶店ロード”が始まる。
そのあとは、居心地がいいのに味をしめて、上の引用でみたように、生活の一部になった。そして、コロナで中断を余儀なくされる。
コロナの状況の記録のため、ここで、2020年5月1日のブログを再掲しよう。

**** 引用開始 ****
5月1日は le jour des muguets
すずらんを愛する人に贈る日ということである
ケルト人の風習が商用化して根付いたものであろう。

新緑の中、可愛らしげに咲くすずらんは、
無粋な私の目にも麗しく感じる。

さて、新型コロナの猛威が吹きすさぶ中、
今年はどうやってすずらんを買うことができるだろうか。

フランスの記事では、次のように伝える。

La tradition du 1er mai doit s'adapter à la crise sanitaire. Avec le confinement, beaucoup de Français vont sans doute se demander comment s'en procurer cette année. La vente à la sauvette est en effet interdite, et les fleuristes doivent garder portes closes.

私訳)
フランス人の多くはおそらく今年はどうやって手に入れようか
疑問に思っている。
無許可の販売(la vente à la sauvette) は禁じられていて
花屋さんは戸口を閉ざしているのだから。

続いてこのような状況についての朗報が伝わる・・・

A la veille du grand jour ce jeudi après-midi, les 14.000 fleuristes français ont annoncé avoir obtenu le droit de vendre du muguet pour le 1er mai, en extérieur et devant leurs boutiques. Dans un communiqué intitulé "le muguet aura porté bonheur aux artisans fleuristes!", la fédération des fleuristes s'est ainsi réjouie d'avoir obtenu auprès du Premier ministre l'autorisation de cette vente sur les pas-de-porte. Espoir déçu : les ventes de muguet chez ces professionnels ne resteront possibles vendredi que "sur livraison et en retrait de commande", a en fin de journée indiqué le gouvernement, soulignant que les règles "qui ont conduit à l'interdiction d'activité de la plupart des commerces" ne "sont pas levées, y compris pour le 1er mai".

私訳)
5月1日の前夜、木曜日の午後 14000ものフランスの花屋は こう告げた
明日の5月1日に 自店の戸外で、すずらんを販売する権利を政府から得たと。”花屋に幸せをもたらす!” と 題された声明(communiqué)で
内閣側近からのお墨付き(pas-de-porte(権利金))を得たことに花屋連盟は喜んだ。しかし、この声明には失望( Espoir déçu)も付け加えられている
この販売禁止令は金曜日のみ解禁である と政府は つぎのことを強調(souligner)した。5月1日であっても ほとんどの商店はいまだに営業されていないのだ・・・

この記事を読んで、日本が耐えていると報じられている状況が
いかに生ぬるいか 知ることができる。

いま、私の住んでいる街で 花を買おうと思えば簡単だ

”花屋に行けばいい。”

感染者数も桁違いの国と比べることはないのかもしれない
しかし 明日は我が身で 日本がもしその感染者数になった場合は
もはや打つ手があるのだろうか。。。と考えると、背筋が寒くなる。

**** 引用終了 ****

さて、すずらん というと
私は神保町にある すずらん通り商店街を思い出す。

この商店街は 古本屋が立ち並ぶ表通りから
一本入った”裏通り”にある。

九段下から神保町へ向かう
車なら靖国通りを進むのだろうが
徒歩ではさくら通りを通ろう。

すると白山通りにぶつかる。
中華 三幸園がそこにある。
後楽園(東京ドーム)で野球を観たあと、食事しようと思い
ブラブラ歩くと必ず入ってしまう店である。

白山通りを信号で跨いで
さらに進むとそこは さくら通りから
すずらん通りに呼称が変わる。

(言い忘れたが、
信号をまたぐ手前にはインド料理の名店ボンディがある)

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すずらん通りに入ると
左には、揚子江菜館(なんでも冷やし中華をはじめた店らしい)
があり、右にはロシア亭、
そして、スヰートポーヅがある 
日本最古といわれる餃子専門店だ。

画像2

老舗の天丼や はちまき もある。

このように一癖ある 味わい深い店が立ち並んでいるのである。

上にあげた銘店に 私はいずれも訪問したことがある
とても楽しい気分になった。

スヰートポーヅでは餃子はあっさりとしていて、
いくらでも食べられそうだ。(だった)

三幸園の餃子も有名で大きくどっしりとしている。
どちらも甲乙付けがたいのだ。(甲乙つけがたかった)

はちまきの天丼は
ゴマ油のべっとりとした味わい
昔はこういうのが好まれたのであろう。
”海老は塩で”みたいな流行がまだなかった時代である
浅草大黒屋でも同じような感想をもった。
(つまりは、あまり好みではない)

なにが面白いって、雰囲気なのだ。
老舗で味わうのは味だけでなく様式ごと食うのである。

本屋 喫茶店 小さなバー
老舗飲食店 こんなアイテムが散りばめすぎていて
それがこの商店街の回遊性をもたらす
と 商店街が儲かる秘訣にあるそうだが、
一朝一夕にこの商店街を作ることは難しいであろう。

どうしてここに老舗があつまっているのか、
歴史 はそれを説明するだろうが、つまらない。

その街で生きた人々だけが知るべきものであるからだ。

どうせ生き証人には追いつかないと知りつつも、

若い頃は、
キッチン南海へも 足繁く通ったし、

社会人になってからは
アルカサールにも たびたび訪れた。
アルカサールは、
いまでこそ生のまんまのハンバーグを出す店が増えたが
その先駆けではないだろうか。

私の中の ベスト・オブ カツカレーがキッチン南海で
ベスト・オブ ハンバーグが アルカサールである。

画像3

残念ながら、スヰートポーヅは2020年6月10日に閉店した。
そしてキッチン南海も2020年6月28日に閉店した。
さる2018年に天丼のいもや が閉店・・・

まさに自分が生き証人の一人となってしまった。
しかし、その味を思い出すにはもう一度食べなければと律儀にも思うのであるが、もうそれはかなわない。。。。
”くつろぎの場”についていえば、やはり家の中で持つべきなのだろう。
コロナ後は(いずれは)外部装置としてほしいという気もあるが、
それは無記名な自分というものをでっち上げたいという都会的な欲求なのかもしれない。

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<来年の宿題>
・ 神保町の喫茶店
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●見出しの画像
神保町の老舗喫茶店さぼうる(画像はお借りしました) 
建物の雰囲気だけで、居心地はさほど・・・(笑)
慣れの問題ですね。たしかに行きつけてはいました。


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