【コラム】音楽との出会い
みなさま、ごきげんよう。
私の名前はぴよむにだ。
私の家では母親の趣味で明るい時間にはクラシック音楽がかかっていた。
ディアゴスティーニによくある「週刊クラシック音楽を聴こう」みたいな、CDのおまけで雑誌を買うタイプの週刊誌を、母親は本屋にあしげに通って購入していた。
だから、出会ったというよりかは必然的に音楽が耳に入る環境に生まれ堕ちたという方が正しい。
クラシック音楽は今でも大好きで、一時期は寝る前なんかにドビュッシーの「月の光」を聴いてから寝ていた。
オーケストラの楽曲もいいのだけれど、やっぱりピアノの旋律が心地よい。
中でも先に紹介したドビュッシーは私のお気に入りだ。
ドビュッシーの楽曲はどの作曲家の楽曲よりもノスタルジーを感じる。
「アラベスク:第1番」なんて聴くたびに目が痛くなるほどの夕焼け空が想起されて、自然と涙が出てしまう。
音符ひとつひとつは連なって聴こえるけれど、ドビュッシーの書く曲の音符は全て孤独で、人混みの中にいる時に感じる孤独にもぴったり寄り添ってくれる気がする。
人間はひとりでは生きていけないけれど、ひとりでもいいんだと思わせてくれる。
そして、やさしく抱きしめてくれる。
誰ひとり取り残さない社会なんて、私はごめんだね。
触らないでくれ、放っておいてくれ。
足並みなんて、揃える必要ないんだよ。
自分のペースで生きていければそれがいちばんいい。
クラシックは衝動の音楽だ。
口から言葉が出るより先に、光の速さで音が来る。
下手したらパンクよりも凶悪な音楽だと思っている。
オーケストラは軍隊で、ピアニストは狂戦士だ。
音の弾丸で蜂の巣になる前に、こころの準備を整えておいた方がいい。
私はクラシック音楽が大好きだ。
こころの傷が痛むより先に、音で満たしてくれるから。
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