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空堀episode3

空堀にはじめて訪れてから約15年ちょっと。色々なことに関わるようになって約10年。その間、まちの風景はゆるやかに、スピーディーに変化していっている。からほりまちアートもからほり倶楽部も当初の目的としては「従来から住んでいる人がまちの良さを見直す」という所にウエイトを置いていたが、徐々にマンションが建設され、世帯数も伸びる中で、2010年を過ぎた頃から「空堀を訪れる人や住み始めた人にこのまちの良さについて気づいてもらう」という方向性に向かっていくようになったと思う。

またの変化

たとえば、「にぎわい堂」(真ん中のひし形の窓の建物)は、谷町7丁目にあった長屋の1つで、10数年、貸スペースとして運営されており、しばしば空堀で活動する人たちの集まりの場として借りていた場所。歌舞伎門状になっている路地の中が玄関になっている面白いつくり。
2,3年前に路地ごと解体されるに当たって、お別れの会をした。
→現在はここは路地も含めて解体され、マンションが建設されている

長屋の跡にマンションとか大きな建物が建設されるとわかる「意外と路地の奥行きがあった」んだな、ということ。

どんどん解体される長屋とどんどん建てられる高層マンション

卒論の調べ物のあと、駅へ向かう途中の坂道の上からみる夕日が好きだった。数年後に、「そうそうこの場所からの夕日が美しかった」と思って同じ場所に行ったけれど美しさを感じられなかった。西の方にマンションが何棟か建ちならび、夕日が見えなくなっているのである。
幹線道路沿いだけでなく、まち中の通りにもマンションが増えてきた。
はじめて空堀に来た日見た『マンション建設反対』の旗が建っていた敷地には1年後ぐらいにマンションが建設され、それがきっかけだったかどうかはわからないけれど、その通りはマンションが建ち並ぶ通りになってきている。

マンションぞくぞく、これからどうなる?

「取り残された、古い所やねん」という言葉も今や昔。相続で長屋群が手放され、そこにマンションが建設され、人口が増え、児童が1000人近くなり、それでもマンションが増えている。通勤通学の利便性、買い物利便性、仕事から遊びまで自転車&徒歩圏というポテンシャルの高いエリアゆえ、暮らしたいニーズは高い。
とはいえ、子どもの遊び場も狭くなり、統合してしまった学校も校舎増築でグラウンドが狭くなり、、、どうなっていくのかなあ~?

人口やライフスタイルのニーズもあり、スーパーも増えつつある。商店街は閉店時間が早い。(遅くまで開けていた、買い忘れがあってもたずねたらOKはもう昔のこと…)
チェーン店は店舗そのものがイメージ媒体であるので、建物の色、看板の色やデザインなどは、京都のように厳しめの色彩規制がない限りはどこも同じ色(これは大学院時代よその地域でも痛感した)なので、空堀のまちがどんどんどこにでもあるまちへと染まっていくような、そんな寂しさが残る今日このごろ。

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