泣きながら笑うピエロ


好きだなあと思ったり、元気をもらったりしていた表舞台に立つ人たちが、たった一つの不祥事で揚げ足をとられ、叩きのめされる様子を見ると悲しい気持ちになる。心の内で大切にしていたものが壊されてしまった感じ。先日話題に上がった方々に限った話ではないけれど。


芸能人ってアイコンで、私たちは彼らを理想の象徴としてみる。
あの女優さんみたいに綺麗になりたいとか、こんなに面白いトークができたらいいなあとか、かっこいい生き方ってこういうことか、とか。
反対に、彼らに不出来な一面があると、それが全てひっくり返ってしまう。
彼らは制裁を受けるべき悪人に成り下がる。

目立つものは崇拝されるか、制裁される。
遥か昔からこの構造は不変のままだ。


人が人である以上、ずっと綺麗になんて生きられるわけがない。だってその人にとって綺麗なものが、万人にとっても同じように見えるということはないから。

あの時確かに紛い物なんかじゃなかった彼らの心は、第三者の目によって見せ物にされ、嘲笑いされ、弄ばれて捨てられる。



明日涙を隠して笑うのは、自分であるかもしれないのに。








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