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VR3000 for Gamingレビュー

 今回は2020年11月27日(金)にfinalより発売されたイヤホンの「VR3000 for Gaming」がとても満足度の高い商品だったのでレビューをしたいと思います。

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はじめに

 折角のnoteですので出来るだけ詳しく、特に「E500」との比較を中心に書いていきたいと思います。発売前から期待が高かった商品なのでTwitterなんかで検索していただくと様々な方から多くの情報が得られると思います。
 また、個人の感想である事を念頭においていただければ幸いです。

 今まで使ってきたイヤホンはfinal「E500」、final「E3000C」、intime「碧」になります。すべて¥5,000以下のイヤホンです。

概要

 「VR3000 for Gaming」(以下VR3000と表記)はVRゲームやASMR作品などバイノーラル音源に込められた制作者の意図を再現する事を目標として設計されたイヤホンです。
 finalさんからは「E500」と言う同じコンセプトのイヤホンが発売されています。位置づけとしてはこちらの商品の上位モデルという事になるかと思いますが、あくまで「E500」はEシリーズの製品になりますので「VR3000」とはドライバーも筐体の形も大きく違います。

カタログスペック等は以下の公式サイトをご覧ください。

https://snext-final.com/products/detail/VR3000forGaming

全体的な使用感

 耳につけた時の第一印象はとても軽い。また、公式サイトでも装着感の良さが謳われていますが本当に負担がない装着感になっています。
 一見大きくみえる筐体も装着すると圧迫感が無く、すっぽりと耳に収まります。頭を振っても取れる気配は全くありません。

 ケーブルはマイク付き3ボタンコントローラがあるタイプの為、通話やボイスチャットにも利用できるかと思いますがマイクの音質に関してが過度に期待しない方が良いかと思います。一方でコントローラが「E3000C」の1ボタンから増えている事から操作がしやすくなっています。
 コード長は1.2mと一般的な長さかと思います。FPS用途でデスクトップPCに接続される方は延長ケーブルがあると安心して使えるかもしれません。

 またASMR用途で検討されている方は気になるであろう寝ホンの適正ですが、「E500」より横になっていても気にならないです。「E500」の場合、筐体が耳から出てしまっていることから、点で圧迫され痛く感じてしまうこともありました。「VR3000」では筐体の形から面で押されますので痛いとは感じ難いかと思います。寝返りを打ったに一瞬ズレるような感覚がありますが外れてしまうことは今の所ありません。
 一般的なイヤホンに比べて寝ホンしていても違和感が少ないイヤホンに仕上がっているように思いました。

音質(ASMR音源)

 まず聴いた音源はこちらです。

はい、みんな大好きパトちゃんのASMRです。本当にものすごく眠れるので皆さん買ってください。長時間なのに¥1,000台なの本当にコスパ良すぎる。もっとお金取ってくれ。

 さて、音質ですが一言で表現すると「定位感の良さと綺麗な抜け感が特徴」です。
 ASMR向け低価格イヤホンとしてその名を轟かした同社の「E500」ですが、その特徴として定位の良さからくる臨場感があったのではないかと思います。今回発売された「VR3000」では「E500」の定位に自然な奥行きが付加されたように感じられました。
 例えば実際に耳の泡マッサージをしているとき話しかけられたら、泡の音が手前で声はその奥から聞こえてくるはずです。こんなこと当たり前なんですが「VR3000」ではこの奥行きが「E500」に比べて広く明瞭に感じられることが1つの特徴に思えます。音の重なり方とでも表現したらいいのでしょうか、奥行きが自然なことによりリアリティが圧倒的に増しています。バイノーラルマイクで収録された制作者の意図を再現するというのは、この点に強く現れていると私は思います。

 もう一つの特徴として挙げた、綺麗な抜け感ですが、ASMR音声で言うと泡がわかりやすいかなと思います。パチパチと泡が弾ける音に籠りが感じられず気持ち良く弾ける感覚をとても繊細に表現しています。高音だけでは無く低音域も「E500」より解像度が高くなっています。

音質(FPS)

 さて、「VR3000 “for Gaming”」との名を冠している本商品ですのでFPSゲームもプレイしてみました。
 プレイした作品は「Apex Legends」のPC版です。環境としてはサウンドカード等は使用せず、オンボードの出力からの音になります。
 第一印象は「銃声が聞き取りやすい」です。持ち前の定位の良さを生かし、スピーカーや一般的なイヤホンに比べて、遠くで鳴っている銃声の方向がわかりやすく感じられます。
 足音やグレネードに関しても位置の把握が容易になると感じました。こういった銃声や足音を強調する事なく聞き取りやすくする、音の再現性の高さがやはりこの「VR3000」の強みであり特徴かと思います。
 一方で足音や銃声などを強調しその他の環境音を小さくし聞き取りたい方には向いていないイヤホンかと思います。聞き取りやすくする為の表現方法がそういったゲーミングイヤホンとは違うアプローチをしているため、その点はぜひ試聴等を通して自分のプレイスタイルに合っているかどうかを判断した上でご購入された方がいいかもしれません。

E500について

  ここまでASMR音源とFPSでの音質に関してお話しさせていただきました。
 「VR3000」についてのnoteなのですが「E500」について少しだけ書かせてください。
 「VR3000」と「E500」を比較するとやはりフィット感や解像度・定位の良さ、どれを取っても「VR3000」に軍配が上がるかと思います。ですが「E500」には定価¥2,020という強みがあります。今持っているASMR音源やゲームを低価格で更に楽しみたいだとか、「VR3000」が気になるけど値段から手を出しにくい方に「E500」はこれからもずっとおすすめできるイヤホンです。ASMR音源やゲーム用途に関しては「E500」のコストパフォーマンスは本当に高いと思います。
 また、「VR3000」と「E500」には3倍以上の価格差がありますのでそれを踏まえると総合的な優劣をつけるのは難しいかと思いますがどちらに対しても言えるのは一度は使っていただきたいイヤホンだということです。

まとめ

 「VR3000 for Gaming」はハッキリと分かる定位の良さ解像度の高さからASMR作品・ゲーム作品への没入感をグッと高めてくれるイヤホンになっています。また、特定の音域を持ち上げることのないチューニングになっていますので音楽用としても良い選択のイヤホンなのではないでしょうか。
 もし、ASMR作品が好きな方であれば本当に”買い”のイヤホンです。きっと今まで聞いてきた作品をこのイヤホンで聞き返したくなるはず。
 試聴されたい方は、取扱店や秋葉原にあるfinalの直営店「final STORE」にて試聴が可能なようです。ぜひ感染症対策をされた上でお気に入りの音源を持って行ってみてはいかがでしょうか。



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