見出し画像

テーマを追う1ーSDGsの違和感ー

ありとあらゆる所で聞くようになったSDGs...

何がそんなにいいのだろうか。と実はずっと考えていた。

投資の中ではSDGsよりも先にESGの方が言葉として先に広まっていたようではあるが、社会全体としてはSDGsの方が馴染みがあるだろう。

仲のいい友人に「SDGsって、何がそんなにいいことなの?」と聞いたことがある。友人は、

「世界中のいろんな政治や経済、社会情勢、文化や宗教が異なる国々が全員一致でいいね、って作った目標だからだよ。」と言っていた。

その時は「ふーん」と。だからあんなに広範で実現するんだか、どうだか良く分からないやつなのか、ぐらいに考えていた。

だが、いつまでたってもSDGsに不思議な違和感を感じていた。そこで気が付いたのが、「Development(開発)」の部分であった。

つまり、

世界中で開発を持続可能にする=開発による経済成長を進める

ということでは?と思った。もちろん、Developmentには社会の発展や制度の発達という意味合いもある。しかし、日本語訳では「開発」という言葉がメインで使われている。辞書によれば「開発」の意味は大きく分けて3つ、

1.天然資源を活用して、農場・工場・住宅などをつくり、その地域の産業や交通を盛んにすること。

2.新しい技術や製品を実用化すること。

3. 知恵や能力などを導きだし、活用させること。

しかも、元々は1の意味合いで使われ始めた言葉だそうだ。だからこそ、社会・文化の醸成よりも、経済における開発という側面が大きく感じられるのだろう。

基本的に、

経済成長に開発が必要ではあるが、環境保護に開発は必要ではない。

見方によって相反するものになるのではないだろうか。そもそも、SDGsの17の目標それぞれで実はDevelopmentの指す意味合いが異なっているのではないだろうか。しかも、それ自体の認識合わせが国家間でされているのだろうか。

地球を持続可能な人間の居住環境として維持するための目標の主軸が「Development/開発」という言葉でいいのだろうか。不思議である。ただ、一方で経済を考えれば開発を進めることによって新たな資金の還流が生まれるのも現実である。それは別に都市開発やインフラなどのハード面に限らず、ソフトの面でもあるだろう。

多くの企業活動の中でもそのSDGsへの取り組みは必須事項となりつつある。だからこそ、そこへ注目が集まるのは当然であり、そうなればお金も集まってくる。しかし、そのような活動ができる企業や地域、国は一体どれほどの数あるのだろうか。

世界中の国々が立場関係なく、合意した。確かに、それはすごいことである。しかし、それで「いいね」で終わってよいのだろうか。もう少し、考えてみたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?