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いい子にしてた|新潟長野2013

「ケータイ国盗り合戦」という位置情報ゲームの旅。10年かけて全国600に分かれた位置情報を取得するため、東西南北を、電車・車・飛行機・フェリー・自転車・徒歩で巡りに巡った記録。

いい子にしてたらダムが見られる

友人が家系図を調べるブームにあったらしく、先祖は上杉家に関係のある地侍だったことが分かった。ならばということで、上越の城を観るために男4人、旅立つことになった。

朝6時にメンバーと合流し、新潟への道中で最大の重力ダムである奥只見ダムを見るために寄り道。男子たるもの、巨大な建造物は大好物だ。

往復2時間かかる寄り道だったが、運転担当の友人の「いい子にしてたらダムが見られる。」という、パワーワードを合言葉に、奥只見ダムへと到着。

そこは、4月下旬とは思えないほどの雪景色。ダムの真ん中に新潟県と福島県の県境があるらしいが、通行止めで入れず、新潟側から巨大ダムを堪能した。

雪が強くなってきたので、いい子な僕らは元のルートに復帰して、再び上越へと向かった。

三条燕 鍛治体験

13時前に三条市に到着。13時半より予約していた「三条鍛冶道場」へ。新潟の三条市&燕市といえば、刃物で有名な場所。そこで鍛治体験ができる施設があるのだ。

簡単な説明の後、工房へ。今回僕らが行うのは、一本の釘を叩いてペーパーナイフを作るというもの。僕らの他に巨大な外国人も一緒に体験するも、やはり隣の外国人、パワーの違いでやたらとうまい。

一方の僕らは、叩くのに、どうしても表面が凸凹になる。ハンマーを垂直に下ろさなければならないらしいが、これがなかなか難しい。

振り下ろすときにだけ力を入れればいいが、どうにも難しい。

職人のおじさんの解説では、熱して叩いて鉄を延ばし、冷えてから叩いてしめるという過程だそう。叩いて不純物が酸化して出てくるので、なるべく出した方がよいとのこと。なるほど。

肩が抜けるほど釘を叩いて、ようやく完成。メンバー各自それぞれちょっとずつ形の違うものが出来上がるのがおもしろい。

出来上がった元釘・今ペーパーナイフと、おみやげに和釘という伝統のものをいただく。「いい子にしてたら和釘をもらった。」

これで諸々こみで、一人1000円。破格の体験だ。

大間城 メイン

本題の、友人の先祖がいたという城址へ。城の付近は、友人の苗字(珍しめな苗字)を冠した地名が残るあたり、信憑性が高まる。また、彼の調べによると付近にはそのまま同じ苗字の家が多いらしい。まさに地名姓。

そして今回のメインである大間城。さすがにマニアック中のマニアックな城で、上杉氏の本城である春日山城の支城の一つ。

一応看板が出ているが、見た目はただの山。神社を抜けて山を登り、歴史担当の友人による山城の説明がさく裂するなか、あちこちに微妙に残っている堀跡を観ていく。

おそらくは、地元の人ですらそれほど登らないであろう場所だったけど、意外と登りやすい。とはいえ、わざわざ東京から観光に訪れるのは物好きくらいだろう。

せっかくなので、本城である春日山城へ。上杉謙信の居城だけあり知名度も抜群のため、綺麗に整備された城跡だ。規模が大きいため、本丸跡まで登るだけでも時間がかかる。

本丸跡に着くとちょうど夕暮れ。ここから見える上越市の街並みは綺麗だった。

下山した後市内で食事と買い出しを行い、本日の宿である妙高へ向かう。

宿でふやけるほど温泉に浸かった後、買ってきた地酒を飲みながら、鍛治で作ったペーパーナイフを見比べる。やはり作りに個性が出るのが面白い。

松代 解説はほどほどに

翌朝、松代市内に入り、佐久間象山の象山神社に参拝した後に、松代大本営へ。第二次世界大戦中に、政府機関の避難場所として作られた塹壕で、結果的には使われなかったものの、全長10kmとかなりの広さがある。

公開されている部分はほんの一部ではあるが、片道15分ほどの距離の先にはコウモリがいるという、迫力がある。

隣の松代城を見学した後、川中島古戦場跡へ。上杉氏と武田氏の合戦が何度も行われた場所だが、今では平和な公園となっている。

神社があるのでそこに行くとボランティアのおじさんが説明してくれた。

だがまさかこれが1時間以上に及ぶとは。

合戦図、銅像、執念岩、大木など、説明したいものがあるのは分かるが、10分くらいにまとめてくれないかな。

善光寺&志賀高原 犬 

長野といえば善光寺だろうということで、善光寺へ。

さすが長野の最メジャースポット。善光寺は山門ですら立派な風格。

参道も結構な人で賑わっている。早速何度もはぐれながら、昼食代わりのおやきを食べる。

野沢菜入りのと切干大根ときのこ入りのものが大変おいしい。一個150円というのが観光地としては良心的だ。

後は帰路につくばかりだったが、少し時間が余ったので、開通したばかりの「雪の壁」と、日本一高い場所にある国道とやらを見ようと、志賀高原へと向かう。志賀高原を抜けて、群馬から東京に戻るルートだ。

志賀高原手前の道の駅で休憩し、山道に入る。山頂に近づくにつれ、雪がつもるようになり、山頂のスキー場では最後のスキー客がたくさんいる。

高原からの景色は、雪と地肌の緑が相まって壮大な景色。これは一見の価値あり。いい時期に行けた。

が、山頂から群馬方向へ抜ける道は通行止め。開通したばかりとはいえ、通り抜けはできないようだ。残念ながら来た道を折り返して元のルートで戻ることを考える。

ただ、徒歩でなら途中まで行けるということなので、日本一高い国道の碑がある場所まで歩いていってみる。そこは標高2172m。日本一高い国道は2000m超え。

駐車していたレストハウスで記念カードを購入し、2000m超え達成を記念することにする。

そして、そこで飼われている犬にやたらとなつかれて、犬と戯れる。

「いい子にしてたら、最終的に犬になつかれた。」

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