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米Mojo、株式会社メニコンとスマートコンタクトレンズのフィジビリティ・スタディを開始。

「目に見えないコンピューター利用」の実現を目指すアメリカの新興企業Mojo Vision Inc.は、日本のコンタクトレンズ大手である株式会社メニコンとスマートコンタクトレンズの共同開発契約を締結したことを発表しました。

Mojo Vision Inc.はAR関連の技術で多くの特許を保持しており、AR画像を現実世界のオーバーレイとして見ることができるスマートコンタクトレンズ「Mojo Lens」のプロトタイプ開発を行っていました。今回のメニコンとの共同開発でフィジビリティスタディを行い、さらなる開発を進めるとしています。

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Mojo Vision Inc.の「Mojo Lens」は技術革新ではあるものの、従来のコンタクトレンズとの互換性を確認する必要があります。

日本の名古屋に本社を置くメニコンは、素材開発からケアソリューションまで、コンタクトレンズ関連のすべての分野に特化した企業です。今回のフィジビリティスタディでは、コンタクトレンズの素材や洗浄、フィッティングなどを中心に「Mojo Lens」との連携を模索します。

Mojo Visionの最高技術責任者であるMike Wiemer氏は、VentureBeatとのインタビューの中で「本件は開発契約ですが、(今後)商業契約に発展する可能性があります。彼らと一緒に仕事ができることをとても楽しみにしています」と、メニコンとのパートナーシップがこの互換性の確認を実現するのに役立つと話しています。また、「メニコンはコンタクトレンズのコーティングや、デバイスが人体とどのように相互作用するかなど、多くの研究を行っています。これは私たちの開発課題でもあるため、目下の課題はチームを団結させることです」とも語っています。

両社は共同開発契約の下、長期的なスパンで事業化を目指します。

「Mojo Lens」はユーザーの視界を妨げたり、移動性を制限したり、社会的な交流を妨げたりすることなく、ユーザーの自然な視野にモノクロの画像や記号を重ねることができます。

Mojo Vision Inc.は不可抗力的に衰弱する病気や健康状態を治療するのに役立つ医療機器に、安全かつ迅速に提供するために設計されたプログラム「ブレイクスルーデバイスプログラム」を通じて、米国食品医薬品局(FDA)とも協力しています。

2020年4月時点で、Mojo Vision Inc.は既に5,100万ドル以上の資金調達を発表し、現在までに1億5,900万ドル(日本円で約165億円)の資金調達を行っていると発表しています。同社には100人以上の従業員が在籍していますが、財務的な状況はそれ以上明らかにされていません。

Wiemer氏によると、同社はほとんどの大手コンタクトレンズ企業と協力関係を結んでおり、さらに進化した新しいプロトタイプの開発に取り組んでいると言っています。

参考:https://venturebeat.com/2020/12/08/mojo-vision-teams-up-with-optics-leader-menicon-to-develop-ar-contact-lenses/

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