投信の全投資先が月次レポートで公開されないのはなぜ?

前回のポッドキャスト収録で、月次レポートの慣習に対して疑問が残ったこと。

スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド 2022年7月の月次レポート

スペース的には問題ないのに、なんで全部開示しないだろう?という私の疑問に対し、rennyさんはこの投信は時価総額が小さめの企業に投資しているから、投資アイデアを真似されるのが嫌なのではと。

収録後に真似されたら困るとしたらどんな時だろう?と考えてみたのだけど、唯一考えられるのは、20世紀の相場師、是川銀蔵中江滋樹みたいな人に目を付けられて相場操縦されてしまうこと。でもこういう投資家は今もいるのだろうか?

月次レポートを見た個人投資家や他の投信が、同じ会社に投資して株価が上がるなら困らないよね。もしもTOBを目指して買い進めていたら、買収にかかる費用が高くなって困るけど、投信会社はそんなことしないし。

あとは逆にあの投信が投資する会社ならダメだ!と他の投資家から投げ売りされてしまう、なんてことを恐れているはずもないし。

となると、月次レポートで全投資先を開示しないのは、20世紀に横行した相場操縦に巻き込まれるのを避けるため、という古い慣習を引きずっているだけでは?と思うのだった。


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