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#月次レポート研究所 のポッドキャスト 株主総会について(後編)テキスト版

株主総会がテーマのポッドキャストの後編を文字起こし。バークシャー・ハサウェイB株の株主総会への出席について、間違えていたので注意書きを加えています。

renny:月次レポート研究所のポッドキャスト株主総会編2回目です。前回のお話で、日本電産さんとかトヨタ自動車さんの株主総会の話をしました。両社の株主総会に出席するには単位株を持たなきゃいけないということで調べてみたら、日本電産は今180万円ぐらい、トヨタは20万円そこそこ必要でした。株主総会への参加券として見れば、80万円で年に1回、永守さんのお話をですね生で聞けるチャンスが得られるっていうことになりますよね。そういうチケットとしてみたら面白いんじゃないかなと思うんですけれども、吉田さんはどうに思われますか?

吉田:でもちょっと高いですよね。80万円で買ってあと何回聞けるだろうって思っちゃう。

renny:でもまだまだ俺は元気だ、っていうふうにおっしゃってましたけどね。ただ普通にテレビのインタビューで語られるのとは全く違う姿勢で臨まれてると思うんで、そういう意味で、確かにその80万円というのが高いのか安いのかって言ったらますちょっと高いのかなって思います。でもバフェットさんのバークシャー・ハサウェイの株主総会はA株とB株のどちらも出席できるのかな? B株の人は出られないのかな?(※ 間違えでした)みたいな話をしていて、A株なら今40万ドル台なので、5,000万円以上。でもバフェットさんの株主総会に株を持ってるっていう人は、今となっては少ないのかもしれないけど、10年20年前だったらそういう人もいたのかもしれないですよね。

※バークシャー・ハサウェイの株主総会はB株でも参加できます。A株とB株の違いは以下のようなもの。
・B株はA株の200分の1の投票権しか持たない
・B株には慈善活動プログラムに参加する資格がない
・A株をいつでもB株30株に転換することができるが逆はない

吉田:そうですね。ちょうど今日ニュースになってましたが、バフェットさんとランチをする権利、今年は25億円だそうです。毎年、オークションで金額が決まって、全額寄付らしくて、もうお歳で、今年が最後だから、プレミアがついて、すごい値段なっちゃったみたいです。

renny:ちょっとそんな金額はね。お昼食べるだけにとても出せないですけど。前回もお話しましたけど、投資信託の投資家はァンドを介して投資をしているわけで、株主、直接の株主じゃないんで、株主総会には出席はできない。でも一方で、お金は巡り巡って、会社の株主になので、ある種オーナーでもある。そういう意味で投資信託の投資家としても、株主総会に関心を払っておきたいと思うんですよね。そういうことを考えると、トヨタさんみたいに株主総会を株主に限らないメッセージの発信の仕方をしてもらえると嬉しいなとかって思ったりします。投資信託を持ってる人も株主総会にも注目した方がいいだろうな、って僕は思うんですけど、吉田さんと思われますか?

吉田:もちろんそれもありますけど、投資信託自体が年に1回、受益者にちゃんと報告する。株式会社でいう株主総会みたいな場を、まずそれを作ってほしいっていうのが先かなって思います。

renny:そうですね。もうごくごく一部で、例えば鎌倉投信さんの益者総会とか、決算期ごとにその運用報告会を設けられてるところは、数社あるとは思うんですけれども、やっぱりそれがある程度当たり前にあるというかそれが多数派になるべきなんだろうなと僕も思うんですけれども。

吉田:やっぱそういう機会は必要ですよね。企業を自分で選んで投資してる立場からすると、そういう機会がないまま投資信託を選ぶって、何なんだろうって正直思っちゃう。

renny:前回の株主総会の運営の仕方であるとか、質疑応答での様子で、投資を続けようか、増やそうか減らそうか、やめようかという判断の材料があるっていうようなことをおっしゃってましたけど、やっぱり投資信託も同じようなところは当然ありますよね。

吉田:そうですね。投資信託は情報が少なすぎますよね。

renny:そういう意味では前回の東急電鉄のケースとは違いますけど、例えば運用報告会で基準価格が下がったからこれどうなってんだ!みたいなすごいその殺伐とした空気の報告会って出たことあるんですよね。それを質疑応答の質問にしても、どうしようもないろうに、って思うんですよね。

吉田:そういう質問は、株主総会でも、元々その会社に勤めていて、退職して株を持ってるみたいな人がすることが多いですね。

renny:運用報告会であるとかファンドの投資家の集まりに出ると、この日一緒にここに一緒にいる人がどういう質問をされるのか、っていうのはすごく興味を持ってます。基準価格が下がってどうしてくれるんだとか、っていうふうな感じのことを言われてるファンドはちょっと難しいというか、別にそれで決めるわけじゃないんですけれども、やっぱりそれは何かファンド自体のコミュニケーションというか、発信の仕方ももっと改善すべきなんだろうな、とかっていうのは思いました。

吉田:そうですね。結局下がったときに、値段だけ見て不満を言う人が多いっていうのは、普段からのコミュニケーションが足りてない証ですよね。

renny:そうですよね。投資信託に限らず株式でもそうだと思いますが、やっぱり最初は儲かりそうだとか、増えそうだっていうようなことで、買われる方が多いとは思うんですけれども、やっぱりそこから価格はあくまで周りの評価であって、実際将来どうなるのか必ずしも示してるわけじゃないっていうか、事業の中身とかそういうようなことをより深く知っていくっていう方向に、株式の場合だったら会社になるんでしょうし、投資信託だったらファンドそのものを運営してる人たちになる、と思うんですけれども、やっぱり見るべきポイントを、あるべき方向に向けていくようなコミュニケーションっていうのは必要になってくるでしょうし、そういう機会として、株主総会っていうのが機能しているかどうか、そういうふうな機能を果たしうるようなところが株主総会にもし仮にあるとすれば、投資信託も投資家に説明する機会がそういうふうになれるポテンシャルがあるっていうことだと思うんですよね。

吉田:そうですね。長く付き合っていけるような方向に持っていけたらいいですよね。

renny:だからそういう意味で、このコロナのおかげで、例えばYouTubeとかそういうので動画とか、あるいはZoom使ってライブで配信とかっていうのは増えてきてはいるんですけれども、ただ動画ってZoomのオンラインにしてもそうなんですけど、時間取られるじゃないすか。文字で読めば、10分もかからずに読めるようなものが、2時間かかったりすることってありますよね。こういうポッドキャストとか音声も時間がかかるっていう面はあるんですけれども。特に最近の若い人は動いてるものの方がいいという人が増えてるから、それは当然必要なんだと思うんですけれども。やっぱり動画で流してはいおしまいじゃなくて、字で見れるようにしてもらいたいなあとかっていうのはすごい思いますね。

吉田:そうですね。せめてYouTubeなら目次みたいの作ってくれるといいんですけどね。何分何秒からこの話みたいな感じで。

renny:そうですよね。それがなんかそれをだからやっぱり何て言うんですかね、動画だけじゃなくて、テキストがある方が理解が深まるのかなぁというのはありますが、手間もコストもかかるから、難しいのかもしれないですけど。でも手間をかければかけるだけの見返りはあるような気はするんですけどね。

吉田:そうですね。文字起こしについては最近、AIがすごくなってきているので、わりと正確に文字起こししてくれるんですよ。音声を聞かせると。

renny:そうなんですか。例えばこのポッドキャストもいけるんですかね?

吉田:やろうと思えばできます。この間、nottaっていうアプリを使ってみたら、なんかえらい精度で文字起こししてくれて、びっくりしましたね、Zoomに直接繋いだら、誰がこうこう喋りましたみたいな感じでバーって出てくる。もうそんな状態なので、あと3年ぐらい経ったら、完璧な文字起こしになるんじゃないかっていうレベルです。

renny:それは全然知らなかったです。使ってみたいなっていう気になりますね。話がまた株主総会に戻りますが、前回、オンラインの株主総会が増えたりして、一部はYouTubeとか動画で配信されるようなケースも増えてる、っていうふうなお話をちょっとお聞きしたんですけれども、動画とかご覧になっててなんか不満とか、ここをこうしたらいいのになって思うようなことってあったりしますか?

吉田:今のところないですね。どうしてそうなったのかは分からないのですが、最近、私の投資先が京都周辺に本社がある会社が多くて、どうやっても株主総会にはいけないなぁと思ってたところ、コロナになってから、ほとんどのところがオンラインでやるようになってくれて。去年あたりからオンライン株主総会が増えて、今年からオンライン本格化みたいな感じですかね。だから今は、嬉しいなっていうのがまず先に来てて、まだ不満とかはないです。

renny:でもそうやって株主総会に参加するっていうところに価値がある、というふうにどれだけ思われてるのか、っていう面はありますが、ただそういうチャンスが増えていると、投資信託ではなく、個別の会社に投資してみたいなって思う人が増えてくる可能性はありますよね。それに株主総会の会場の収容人数の制約もなくなれば、単位株の見直しや株式分割をして、株主を増やすとかっていう方向に持っていくとかっていう会社が出てきても不思議ではないのかなあと思ったりするんですけどね。

吉田:たしかにそうですね。

renny:だから僕もずっと個別の会社の株式で持ってないんですが、最近は自分の投資している投資信託を通じて投資している会社のことを調べることが少し増えてきたんで、個別の会社に投資してみようかなって思うようなことも、ちょっとだけ増えてきたところがあるんですけど。株主総会に出る機会というか、そういうチャンスが増えていくんだったら、ますます考えてみたいなというようなことは思ったりするんですよね。

吉田:株主総会は面白いので、ぜひ。

renny:だから岸田さんがNISAの枠をどうこうとか、iDeCoがうんたらかんたらとかっていう話をされてますけど、そこじゃないんじゃないかな、っていうふうに個人的には思ってて。そういう意味では株主総会をもっと学びの場だとかそういうふうなところで会社を盛り上げていこうよ、という方向の方が、本質的なのかなあと思ったりしてるんですけどね。

吉田:そうですね。全ての企業が単元株10万円以下で投資できるようにして、株主総会に参加しやすくなったらいいのに、って思います。

renny:パブリックカンパニーってそういうことですよね。上場してるってそういう意味っていう面はあると思いますよね。だから多くの人がそこにアクセスできるとかっていうような、基盤を作るとかっていうのがあってもいいのかなあなんていうのは思いますね。僕もまだ、それこそ80万円を用意して日本電産の株を買うとこまでいたってはいないんですけど、株主総会がどういう様子なのかっていうのがわかると、面白いのかなぁなんていうのは、今回のお話お聞きして、すごく感じました。吉田さん、最後に今日の感想みたいなものをいただけたら。

吉田:株主総会を暇なおじいちゃんのためだけのものにしておくのはもったいないと思います。でも平日の昼間は若い人がリアルタイムで動画を見るのも難しいと思うので、アーカイブでもいいから見れるようになって、興味を持ってくれる人が増えたらいいなぁって思います。

renny:そうですね。それとさっきおっしゃった、全ての会社が10万円でターンの株主総会を参加できる権利がもらえるようになったらいいのにな、っていうとこですかね。ありがとうございました。

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