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アメリカの投信文化の根付きは確定拠出年金の普及がきっかけ

杉田浩治「日米投信の長期比較から得られる示唆」(2021年6月発行のレポート)が興味深い。

日米の投資信託の現状

アメリカもかつては家計資産に占める投信の比率は低く、1970年代末は1.2%。そこから確定拠出年金の制度が整うにつれて、1980年代末は5.4%、1990年代末は11.2%と比率が上昇していったのだという。そして投資家層も35~50歳の働き盛りが中心となっている。

日本の個人型確定拠出年金は2001年にスタート(2016年に「iDeCo」の愛称が付けられる)。アメリカが1976年にスタートしていることを考えると、日本に投信文化が根付くのはまだまだこれから、といったところだろうか。

でもアメリカは異なる文化的な背景をもつ人々の集まりだから、みんなが客観的に納得できる数値目標を必要としているように思えて、その頂点に君臨するのが株価なのではと。だから株価が右肩上がりであることが国策上重要で、国民もそれに乗っかって豊かになる。根本的な部分が日本と異なるので、アメリカの○年遅れで日本も、とは考えづらい部分もある。

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